人と会社・企業

2017年冬のボーナスは支給しない中小企業が4割を超す(大阪)

2017年の冬ボーナスは4割を超える中小企業で支給されない見通し

気になる2017年の冬のボーナスの情報が日本経済新聞で掲載されていました。

先日ご紹介した気になる2017年冬のボーナスはの続きの調査結果が大阪シティ信用金庫さんから発表されたのです。

まとめると、ボーナスが支給できる会社では額自体もあがる一方で、支給できない企業も増えているという一層気になる結果でした。

以下、引用いたします。

大阪シティ信用金庫は28日、中小企業の冬季のボーナスの支給状況の調査結果を発表した。「支給する」の回答は57.7%となり前年比3.8ポイント低下した。一方で平均支給額は5年連続の増加で9年ぶりの高水準となった。景気回復の恩恵を受けた中小企業がボーナスを増やす一方、流れに乗れない中小企業は支給自体を断念しているようだ。
11月上旬に大阪府の中小企業に調査、1014社が回答した。支給する企業の割合の低下は2年ぶりで、低下幅は3.8ポイントと2010年以来の大きさ。特に小売業の割合は39.3%と6.5ポイント低下した。一方、平均支給額は0.6%増の27万8664円となり、08年以来の高さ。製造業などで増加が相次いだ(日本経済新聞 2017年11月29日)。

この調査は、11月上旬に大阪府の取引先の中小企業を対象に行われ、1014社が回答したそうです。

支給する企業の割合の低下は2年ぶりである点、低下幅は3.8ポイントで2010年以来の大きさである点に注意すべきです。

周りで多くの人が「景気は良くなっていない」と感じられるのもうなずけます

今回の調査結果から、1014社のうち42.3%がボーナスが支給されない会社だということになります。

つまり、約430社が「支給されない」企業となります。

そうした企業で働いている社員さんは「景気が良くなった」とは決して思わないでしょう。

今回の調査は大阪が対象ですが、その傾向は全国的に見ても大きくは変わらないことでしょう。

つまり、多くの地域で4割前後の中小企業でボーナスが支給されない可能性があります。

極端なデータは今後も増えるかもしれません

先日、上場企業の業績予測について紹介しました。

上場企業の2018年3月期業績は3年ぶりの増収に

この情報だけを切り取ってしまうと、我が国経済は順調に回復していると判断されてしまうことでしょう。

それは、とんでもないことです。

そのイメージで政治の舵取りをされてしまうことがいちばん怖いです。

上場企業の業績についての情報は、ごく1部の企業のものなのです。

今回の調査結果がみなさんの感覚に最も近いのではないかと思います。

実際に私の周りでも景気は良くなっていないという声はとても多いのです。

大手企業に比べると中小企業のデータはとても少ない

我が国の企業は、99.7%が中小企業です。

そして、働く人の7割が中小企業で働いています。

国民の幸せとは中小企業で働く人たちの幸せであるのです。

しかし、残念ながら中小企業の現状を伝えるデータは大手企業に比べるととても少ないです。

なおかつ、目に触れる機会も多くありません。

ですから、大阪シティ信用金庫さんのような調査結果はとても貴重であり価値があるものです。

このような調査結果をもっと国民のみなさんに知ってもらう必要があるでしょう。

※12月8日追記:他の地域の結果を示した記事があります。2017年冬期ボーナス支給予測まとめをご覧ください。

そして、私たちは何をすればいいのか

未だに我が国は大手企業を中心とした「いいものを安く」のビジネスモデルに多くの企業が巻き込まれ、多くの働く人が犠牲になっている状態です。

特に、価格競争に巻き込まれた企業や元請け企業からの厳しいコストカット要請があるような企業は、忙しいばかりで利益が出ていないのです。

脱デフレが実現できていない現状では、中小企業の売上高は頭打ちのままであり、働く人への負担が増大するばかりでしょう。

なぜなら、中小企業では働く人に限りがあるからです。

人を募集しても人が集まらないような状態の企業が多いのです。

だからこそ、働く私たちは常に考え、知恵を出し続けるしかありません。

売上高が伸びなければ、高い粗利益率を実現するべきです。

お客様にそのための商品・サービスを提供できるよう、知恵を出し続けることです。

社員さんが常に考え、高付加価値の商品・サービスをお客様に提供することができれば、価格競争から脱することができます。

それを可能とするのは会社にとってかけがえのない存在である『人財』です。

会社は『人財』を育成し、働く人は『人財』を目指すべきなのです。

そして、「人を大切にするいい会社」を世の中に増やしていきましょう。

大切にする「人」は、社員さんとその家族、協力会社、お客さま、地域の人々です。

現状の我が国では、大手企業を中心に「いいものを安く」を展開しているため、そのしわ寄せが社員さんやパートさん、協力会社の社員さんに来ています。

人を大切にするいい会社では、価格競争をしない分、社員さんの給料や協力会社への正当な金額の支払いを守ることができるのです。

言うまでもなく協力会社の多くは中小企業です。

ここから脱却していくためにも、「人を大切にするいい会社」を増やしていきましょう。

なお、とてもありがたいことですが、弊社のクライアント企業は全社が昨年以上のボーナスが出る予定です。

みなさま、本当によくがんばられました。心よりお礼申し上げます。

大丈夫でいきましょう!

豆知識・・・簡単な経営のお話
その1.企業が黒字か赤字かは損益計算書を見る
黒字=現金がたくさんあることだと思われる方や、貸借対照表と損益計算書がごちゃまぜになっている方も多いので、わかりやすく説明します。
ごく単純に言うと、企業が黒字か赤字かを判断するのは、「損益計算書」というものです。
損益計算書には、売上高-費用=利益が示されています。
利益が出ていれば黒字、出ていなければ赤字です。
ちなみに、我が国では約3/4の企業が赤字です。

その2:黒字なのになぜ現金が不足するのか?黒字=必ずしも現金があることではない
損益計算書上では黒字なのに現金が不足するケースがあります。
「黒字なのに儲かってないじゃないか」と思われる社長も少なくありません。
それは、現金のマイナスが損益計算書には現れないものがあるからです。
銀行からの借入金返済がわかりやすいと思いますが、それは黒字、赤字に関連する損益計算書の中に含まれません。
なお、銀行にお金を返すとは、元本の返済と利息を合わせた金額を返済します。
損益計算書には元本は含まれませんが、利息は含まれます。
単純に、元本返済が多ければ現金はその分少なくなっていきますので、現金のバランスが悪ければ不足してしまいます。
同時に、売掛金を回収する期間が長ければ手元の現金が一時的になくなることがあります。
公共の仕事でよくありますが、仕事が完遂してから支払われるケースが多いため、一時的に現金が不足するのです。

その3:反対に赤字なのに現金があるケースもある
これはあまり望ましいことではありませんが、損益計算書上は赤字なのに現金が見た目よりあることがあります。
それは、高額な設備を購入して減価償却費が大きい場合などで起こります。
減価償却費は損益計算書上では費用ですが、実際に現金が支払われるわけではありません。
その分が会社にストックされていきます。

減価償却費とは:有形・無形の固定資産のうち、土地を除く資産は、時間を経て使用を続けることにより、経済的な価値が下がり、ついには価値がなくなる。これを減価と呼ぶ。こうした価値の低下を事前に考え、その額を各会計期ごとに見積もって費用として把握するのが減価償却費。出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

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