人と会社・企業

ぽかぽかと太陽のようないい会社をつくるには(北風と太陽より)

2017年も12月に入り、残り1ヶ月となりました。

今日から12月に入りました。

北風が身に染みる季節になりましたね。

2017年も残すところあと1ヶ月です。

ぜひともいい1ヶ月にしてこの1年を締めくくりましょう。

北風といえば、大分前ですが北風と太陽の童話から経営のお話をしました。

北風と太陽・・・従業員さんのモチベーションを上げるには(2008年11月24日)

北風と太陽の話は、物事に対して厳罰で臨む態度(北風)と、寛容的に対応する態度(太陽)の対比を表す言葉として使われます。

この時は、社長やリーダーの視点でお話ししました。

今回はスタッフさん(社員さんやパートさん)の立場に視点を移し、ぽかぽかと暖かみにあふれるいい会社づくりについて考えていきましょう。

ぽかぽかと太陽が照る温かみのある会社をつくるためには

私は会社が目指すべき究極の目標は、北風を吹かせず太陽だけのあたたかい会社をつくることだと思っています。

つまり、会社は北風を吹かせるのではなく、太陽の戦略だけで社員さんの本質的なモチベーションを上げることがいちばんです。

果たしてそんなことができるのでしょうか?

答えは「できます」です。

それは「人を大切にするいい会社」をつくることで実現します。

ただし、以下のような注意点があります。

「人を大切にするいい会社」は社員さんが主役です。

そして、基本的に会社は太陽の戦略だけです。

なぜ、太陽の戦略だけでいいのかというと、社員さんがそれに甘んじず、自ら危機感を持ち、自らをより良く変えようとしているからです。

つまり、社員さんが北風を自分自身に吹かせることができるからです。

太陽の戦略だけの会社をつくるために必要なことは、旅人たる社員さんが常に自分自身に厳しさを持って、勤労の義務ではなく「権利」を主張し続けることなのです。

それができる人が真の意味の『人財』です。

『人財』は強い当事者意識と危機感を持ち、自ら進んで将来のための気付きを積み重ねることができます。

それは一体どういうことか、日本でいちばん社員さんが幸せだと言われている未来工業さんを例にお話しします。

最近ではパールホワイト企業として有名ですが、以下の代表的な制度を紹介します。

○年間休日140日。
○地域で最高水準の給料。
○労働時間は7時間15分。
○残業禁止。
○営業のノルマは無し。
○命令しない、強制しない、報連相もなし。
○育児休暇は3年。何度でも取得可能。

まさに夢のような会社です。

こうした制度をみるとまさに目がくらみそうなくらいの輝きですね。

実際、とても人気がある会社です。

それでは、仮にみなさんが未来工業さんに入社されたとします。

おそらく、多くの方が面食らうのではないでしょうか。

なぜなら、未来工業を支えている社員さんはひとり一人が厳しさ(危機感)を持って働かれているからです。

そう、自分自身で北風を吹かせているのです(自分に厳しい)。

楽ができると思って入社した方はがっかりされるかもしれません。

「常に考える」という社是を実践するためには、人から言われてではなく、自分自身でやっていかなければならないのです。

ここがポイントです。

それは社員さんの言葉からも理解できます。

○ここまで休めるようになったのは自分たちが業務カイゼンと効率アップを進めてきたから
○これだけ休みをもらえて売上が下がったのでは申し訳ない
○命令されたり強制的にテストされない分、自分で勉強していかなければならない
○未来イズムをきちんと下に伝えていかなければならない

自主性を示す「自分で」や危機感を示す「○○しなければならない」といった強い意思を含んだ言葉が聞かれます。

そして、未来工業さんを支える社員さんは、「仕事は大変だけど楽しい」という気持ちを追求し、自ら積極的に仕事に打ち込まれています。

実際に、ある社員さんはこのように言っていました。

「楽をしようと思えばどこまでも楽ができる会社ですが、それでは仕事は面白くないし、社内で認められない。」

つまり、楽(らく)に流されず、勤労の「権利」を行使しているのです。

その権利とは

その権利のひとつが「提案制度」です。

提案制度は未来工業さんの生命線とも言える取り組みで、社員さんが自主的に問題点を見つけ、カイゼン案を出すものです。

提案制度は何を書いても会社から500円がもらえます(参加賞のようなもの)。

未来工業さんは自主的に問題点に気付くことができる「人財」に支えられているのです。

それは、勤労の権利を主張することなのです。

そして、未来工業さんのようないい会社こそ問題点が山積みなのです。

これらについて、少し視点を変えてお話しします。

すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。

私たちは子供の頃に国民の3大義務について習いました。

○教育の義務
○勤労の義務
○納税の義務

ここでは働くことに直結する勤労の義務について考えたいと思います。

日本国憲法第27条には「勤労の義務」について次のように書いてあります。

「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。」

「あれ?」と思った方はとても鋭いです。

なぜ「勤労の権利」という言葉があるのでしょうか?

私は人を大切にするいい会社はもちろん、残念ながらそうでない会社も数多く見てきました。

むしろ、後者の方が圧倒的に多い訳ですが、この日本国憲法第27条を用いて昨今のキーワードである、ホワイト企業、ブラック企業が説明できるのです。

それは以下のようになります。

社員さんが勤労の権利を主張し、行使するのがホワイト企業
社員さんが勤労の義務を強要させられるのがブラック企業

上記の例えですと多くの会社がブラック企業になってしまいますが、なるほどと思っていただいて、より良い会社づくりに繋げてもらえれば幸いです(もちろん、ブラック企業やホワイト企業の正確な定義とは異なりますのでご注意ください)。

それでは、多くの会社で「勤労の義務」はなぜ強要させられてしまうのでしょうか。

これは会社だけの問題ではなく、働く人にも考えなければならない点があります。

それをもう少し詳しく見てみましょう。

勤労とは

それでは、「勤労」とはどういうことでしょうか?

以下、引用いたします。

勤労とは(大辞林より引用)
① 心身を働かせて仕事に励むこと。
② 報酬を得て、定められた仕事をすること。労働。

励むとは

それでは、「励む」とはどういうことでしょうか?

以下、引用いたします。

励むとは(大辞林より引用)
① 熱心に事を行う。精を出す。努める。
② 気力をふるいたてて行う。力を尽くしてする。

つまり、勤労とは

勤労とは、心身を働かせて仕事に力を尽くすことです。

つまり、働く人は、「自分の能力・魅力を最大限に発揮すること」が求められるのです。

それが自分から率先してできるか、外側からの力によってできるかが分かれ目なのです。

例によってブラック企業、ホワイト企業で述べてみます。

勤労が自分自身の内側から自主的に行われるものであるならばホワイト企業
勤労が本人の外側から強制的に行われるならばブラック企業

もちろん、未来工業さんに代表される「人を大切にするいい会社」は前者です。

北風と太陽の話に戻ります

全ての会社が目指すべきは、太陽の戦略だけで社員さんのモチベーションを上げられるようにすることです。

しかし、そのためには、社員さんが自ら率先して、自分自身に備わる能力・魅力を最大限に発揮することが求められるのです。

つまり、自分自身で北風を吹かせることが求められるのです。

それができなければ、その会社の社風にあわないということになります。

もしかすると、やめてしまう社員さんもいるかもしれません。

そうしたことは未来工業さんですらありえることなのです。

みなさんの会社もぽかぽかと暖かみのある会社にしていきましょう

一般的な会社では、自分で北風を吹かせられなければ、上司やリーダーからの北風が吹くことでしょう。

自分自身厳しくしているのに、さらに上司やリーダーから北風が吹いたらやる気をなくすことでしょう。

それは「やらされ感」を生む源です。

自分自身に厳しくできる社員さんがいるのならば、上司やリーダー、そして会社はぽかぽかとした太陽の戦略に徹するべきです。

それが社員さんの本質的なモチベーションを高めることに直結します。

社員さんはさらにがんばろうとしてくれることでしょう。

ぜひとも挑戦してみてください。

人も、会社も、より良く変われます。

大丈夫でいきましょう!

北風と太陽

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