人と会社・企業

オンリーワンと日本一

富田哲弥の経営「哲」学

人は「日本一を目指す」とは言いにくい反面、「オンリーワンを目指す」とはいいやすい

人を大切にするいい会社になっていくためには、社員さんたちの共通目的となる「高い志」が必要不可欠です。

それらが無くして本物のいい会社となっているケースを私は知りません。

経営理念や社是、ミッションは会社の「あるべき姿」であり、会社が向かっていくべき方向や存在意義を示しています。

考え方や価値観がばらばらの社員さんに対して、会社が目指すべき方向性を示すことはとても大事であり、社員さんの力をより発揮させる源となります。

そして、いい会社にはそれらに「日本一、日本初」という意味合いが込められています。

業界初、地域初という意味合いの場合もありますが、「よそと同じことはしない」という考えがベースです。

それらが社員さんに浸透して社風となっています。

そして、行動指針は、「あるべき姿」に向かっていくための社員さんがどのように考え、どのように行動するかの基本となる方針です。

それらに対して社員さんが共感し、自ら進んでいけるような会社づくりをすることが重要になってきます。

日本一を目指しましょうとなると

企業支援の現場において、社員さんに「オンリーワン(の商品・サービス)を目指しましょう」というと多くの方から共感を得られます。

前向きな社員さんが多い会社では、オンリーワンとなるための商品・サービスの提案がいろいろと出てきます。

ところが「日本一(の商品・サービス)を目指しましょう」というと抵抗感を持つ方も少なくないのです。

理由をうかがうと、「想像がつかない」「とんでもない」「絶対に無理だ」「現実味がなさ過ぎる」というマイナスの意見が出てきます。

それまでこのようなことを意識したことがない会社では無理もありません。

日本一とオンリーワンの違いはどこにあるのでしょうか?

日本一とオンリーワン、どちらも同じなのでは?

考えてみるととても不思議なことに気がつきます。

オンリーワンと言うことは、世の中にひとつしかないということです。

世の中にひとつしかなければ、日本一や世界一と言って良いはずなのです。

私が社員さんたちの前でそう言うと「なるほど」と納得される方もいます。

それでも、日本一という言葉はなかなか言いにくいものなのです。

日本一よりもオンリーワンの方が言いやすいというところに人の心理の面白さがあります。

オンリーワンの方が親しみやすく達成できるかもしれないと感じられるのかもしれません。

日本一という言葉はいいにくいからこそ

それだけ日本一という言葉には重みがあるのかもしれません。

以下の文章も比べてみてください。

〇誰からも「あなたの会社はいい会社だね」と言ってもらえるオンリーワンの会社を目指していきましょう。
〇誰からも「あなたの会社はいい会社だね」と言ってもらえる日本一の会社を目指しましょう。

どちらも本質は同じですが、前者の方が受け入れやすいと思われる人が多いのではないでしょうか。

しかし、敢えて、より高い志に感じる後者を目指して欲しいと思います。

日本一もしくはオンリーワンを目指すという意識は社員さんがいい会社を実現して行く上で不可欠ですが、その受け取り方の違いに着目し、共通目的をいかにして浸透させるかを考えていきましょう。

まさに明るい将来の邪魔をするのは、無意識に沸き上がるそれまでの思考の癖・習慣です。

いい会社は、オンリーワン(さらに強い意識で、日本一、日本初)の商品の開発やサービスの提供にこだわっています。

それはそうです。

差別化を実現しなければ、同業他社に負けてしまうからです。

人というのは面白い

しかしながら、人というのは面白いです。

同業他社と同じであることで安心するケースがあるのです。

例えば、私が社長と面談をさせていただく際、同業他社や業界全体のトレンド等を聞いてくる方も少なくありません。

私はそれらの状況を伝えつつ、もしその会社が業界のトレンドと同質だったら「敢えて反対のことをしましょう。」と申し上げます。

しかし、中には、「いや、うちも業界のトレンドにあわせたい」と言ってくる社長もいるのです。

業界のトレンドや同業他社と同じだと安心する社長も多いのです。

日頃「差別化」を実現するべきだと社員さんに叫んでいる社長が「同質化」を望むのです。

これはとても興味深い「人の、人たる行動」なのかもしれません。

まさに、無意識に沸き上がる思考の癖・習慣・常識と思っていることに支配されているのです。

先日紹介した未来工業山田昭男相談役の言葉そのものです。

ひとりでは難しいですが、会社ならできます

個人で日本一になることは不可能ではありませんが困難です。

日本一の会社をつくることは個人で日本一になるよりは難易度がぐっと下がるのです。

会社ならばそれが可能です。

そして、会社の財産が埋もれてしまっていることも実に多いのです。

みなさんの会社で「日本初」の商品・サービスはありませんか?

業界初の商品・サービスはありませんか?

なければこれからつくればいいのです。

日本一心がけていること、注意していること、お客様のことを思っていること等々、日本一のものはつくれるのです。

財産を埋もれさせてしまうのは、それまでの思考の思考の癖・先入観・常識が邪魔をするからなのです。

それに向かってすべての社員さんが一丸となりましょう。

ひとり一人の社員さんのがんばりの総和こそが会社の成長なのです。

日本一、オンリーワンの会社をつくり、いい人生をおくりましょう

差別化を図るために、オンリーワンを意識し、さらに日本一という強い目標を決めましょう。

明るい将来を実現するために、無意識に沸き上がる思考の癖・習慣・常識と思っていることを一度取り除くことも大切です。

人を大切にするいい会社の社員さんは、会社の共通目的に共感し、社員さん同士やお客様、地域の人に対する貢献意欲にあふれ、これらを実現するためのコミュニケーションが常に行われています。

会社の共通目的と個人の目的がリンクしているケースも非常に多いです。

そのために、常により良く変わろうと行動しています。

共通目的の源は、社員さんが幸せに働くところにあり、そのために、よそと同じことはしない、よそと同じものはつくらない、業界初にこだわるといった行動が貫かれています。

それがいい会社と人生を形作っていきます。

反対に、「現状維持」「人並みでいい」「そこそこでいい」等の言葉が差別化の邪魔をします。

これも無意識に沸き上がる思考の癖・習慣・常識と思っていることです。

いつの間にか支配されてしまい、元に戻ってしまうケースも多々あります。

高い志をぜひとも明確にして、共有し、常に立ち返るようにしていきましょう。

オンリーワンの人生、日本一の会社づくりはどんな人でも会社でも実現できるのです。

人も、会社も、より良く変われます。

大丈夫でいきましょう!

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