人と会社・企業

2017年末の静岡県の中小企業の景気動向指数がプラスに

静岡県の中小企業の景気動向指数がはじめてプラスに

静岡県信用金庫協会の合同景況調査で、2017年10~12月の中小企業の景気動向指数がプラスに転じたというニュースが入ってきました。

プラスになったのは、2005年の調査開始から13年間の中で初めてだということで驚きました。

その間一度もプラスになったことがない訳ですから、改めて中小企業の厳しさを痛感します。

では、以下引用します。

静岡県信用金庫協会がまとめた静岡県内12信金の合同景況調査で、2017年10~12月期の中小企業の景気動向指数(DI)はプラス3.9と、05年10月の調査開始以来、初めてプラスに転じた。前回(7~9月期)調査から6ポイント上昇し、6期連続で改善した。
県内中小企業の景況感改善が浮き彫りになった格好だ。
調査は県内信金の取引先企業1179社を対象に実施し、1164社から回答を得た。
DIは「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を引いた数値。
地域別DIは東部が3.6ポイント改善のマイナス3.9、中部が2.3ポイント改善のプラス6.7、西部は8.3ポイント改善のプラス7.5になった。
業種別にみると、製造業が12.6ポイント改善のプラス15.1、建設業が3.7ポイント改善のプラス10.6と、全体をけん引した。
小売業は1.3ポイント改善のマイナス29にとどまった。
全体的に人手不足を指摘する声が多かった。
18年1~3月期の先行き見通しはプラス0.3だった(日本経済新聞 2018年1月16日)。

業種では、製造業プラス15.1、建設業のプラス10.6と、2業種の好調さが目立っています。

これは自動車関連や東京オリンピックを見込んだインフラ整備等があるでしょう。

一方で、小売業は厳しく、「マイナス29」です。

数値自体は改善したと言うことですが、他業種との差が大きすぎます。

景気動向指数は「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を引いた数値ですが、今回の「マイナス29」は相当厳しい数字です。

私たち一般の消費者が直接接するのは、この小売店です。

小売店の厳しさについてはこれまでも紹介してきましたが、この結果からも明確に認められます。

地域では、西部の会社の指数が高く、東部の会社が低いと言った西高東低の状況です。

東部がマイナスなのが気になります。

2018年1~3月期の見通しがプラス0.3ということは、厳しく見ている社長が多いということが言えます。

これは同意いたします。

人手不足も今後続くことでしょう。

倒産件数は9年連続減少

次に2017年の全国の企業倒産件数について、東京商工リサーチの調査結果を紹介します。

以下、紹介いたします。

民間調査会社の東京商工リサーチが16日発表した2017年の全国企業倒産件数は、16年比0.48%減の8405件と9年連続で前年を下回った。
倒産件数では1990年(6468件)以来、27年ぶりの低水準。
景況感の改善や金融機関の融資姿勢の積極化で、中小企業を中心に倒産件数は減少傾向を続けている。
産業別では全10業種の内、9業種で前年を下回った。
建設業と小売業が9年連続で減少、製造業と情報通信業も8年連続で減少した。
人手不足が関連する倒産は317件と前年比で2.76%減少した(日本経済新聞 2018年1月16日)。

9年連続で前年を下回っていることは素晴らしいです。

倒産件数が27年ぶりの低水準ということで、こちらも驚きます。

件数が減少したと言え、人手不足関連の倒産があることは大きな懸念材料です。

景気は良くなったの?どっちなの?

上記した調査結果から、景気が回復していると言えそうですが、きっと多くの方が「実感がない」というところで一致すると思います。

それは、先日紹介した記事の通りだと思います。

8割の主婦が景気は横ばいだと判断しています。

製造業、建設業に関しては、取引自体が増え、非常に忙しい日々が続いていると思います。

一方で、小売業に関しては厳しい状況が続いていることがわかりました。

小売業のひとつである飲食店に関しては、先日ご紹介したとおり、非常に厳しい結果も出ています。

このギャップが「景気は回復しているのか?」の判断を迷わせる原因になっているのです。

中小企業支援の現場から申し上げれば、「回復の途中であって、まだ回復したとは言い切れません」という結論です。

景気は回復した、良くなったと言えるために

景気が回復したと言えるためには、上記した小売業の回復が不可欠です。

また、お金を使う機運が弱いことも気になります。

これは、安くていいものがあふれすぎている反面で、お金を出してでも買いたいと思うものが少ないことも要因としてあげられると思います。
(しかし、これはチャンスです。有効供給を増やせばいいのですから。)

さて、景気についての現段階での結論をわかりやすく言うと、「緩やかに回復していますが、全体には至っていません」となります。

「景気は回復途中だけど、小売店が特に遅れている」ということは確実に言えます。

私たちはどうしてもイメージで物事を判断してしまいます。

一部分だけを切り取って物事を判断しないことが求められます。

それらは、多くの場合、本質をとらえていないからです。

それゆえ、両方の目で物事を見ることが大切です。
(蛇足ですが、人に対する判断も同じです。)

全体に行き渡るためにすべきことは

では、小売店をどうするか考えましょう。

まず、景気が悪い、経済が悪い、お客様が悪い、政治が悪い、と外部環境のせいにすることをやめて、自らをより良く変えていこうとすることです。

答えはシンプルですが、それがいちばん確実な手法です。

どの方向で変えていくかは、お客様が追いかけてくるような企業になるように自分たちを変えていくことです。

もちろん、価格競争をしません。

例え金額が安くなくてもお客様に指名買いしていただける景気超越型企業を目指すことです。

自分たちを変える際に、最も大きな障壁となるのは、それまでの思考の癖・習慣・常識です。

しかもそれらは無意識のうちに沸き上がってきます。

まずはそれらを一度捨てましょう。

そして、経営に関して最も大切な目的に向かっていくべきです。

それは、「人を大切にするいい会社づくり」です。

つまり、社員さんとその家族、協力会社、お客様、地域の人に喜ばれる経営を実践するのです。

商品・サービスの機能性自体ではなく、その周辺にある付加価値で喜ばれるようにするのです。

そのような会社は、どんなに不景気であってもお客様が追いかけてきます。

「有効供給」を実現するのです。

それを実現するのは「人財」です。

大丈夫でいきましょう!

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