人と会社・企業

ベテラン社員さんの「まさかこの年までこの会社に勤めるとは思わなかった」

長年勤め上げた方は「まさかこの年までこの会社にいるとは」と思っている場合も多い

常により良く変わろうと愚直にカイゼンを積み重ねられているベテラン社員さんはいい会社をつくる源です。

後輩の社員さんからも尊敬され、模範となり、お客様からも一目置かれるベテラン社員さんもやがて定年をむかえます。

そういったきらめく人財が会社を退職されるのは残念でなりません。

ベテラン社員さんに話をうかがうと、以下のようなことを述べられる方が多いです。

「まさか、この年までこの会社にお世話になるとは思いませんでした。」

「なんだかんだで定年まで働かせてもらいました。」

そういった声は、長年勤め上げたベテラン社員さんの本音であり、現実だと思います。
(これらは、決してマイナスなイメージではありませんので注意してください。)

そこには感謝の気持ちがこもっていることを付け加えたいと思います。

ここまで来られるにはたくさんの苦労と喜びがあったことでしょう。

順風満帆な会社は世の中にひとつとありません。

それを共に乗り越えてきたベテラン社員さんは会社にとってかけがえのない人財なのです。

だから、定年で会社をお辞めになっても、会社から必要とされ続けるのです。

この会社で一生勤めようという人はどのくらいいるのでしょう?

興味深いことに気がつきます。

「一生この会社で勤めよう」と思い、実現した方は多くはないということです。

社長にとって、社員さんに「一生この会社で勤める」と思っていただくことは経営者冥利に尽きます。

とても幸せなことです。

そういった社員さんは会社としても一生大切にしなければなりませんし、そのありがたさを噛み締めより良い会社を目指していくべきです。

しかし、私の現場での経験からすると、その割合は決して高くありません。

はっきり申し上げると、10人にひとりもいないかもしれません。

その現実をどのように考えるかと言うことを今日は申し上げたいと思います。

ベテラン社員さんに「一生この会社で勤めますか?」とたずねると

一般的な会社において、ベテラン社員さんに「一生(定年まで)この会社で勤めますか?」と聞いたら、前向きな方でも「できればそうしたい気持ちもあるけどどうだろうか。会社次第だよ。」や「はっきり言って、わからない」という答えが返ってきます。

「ぜひそうしたい」という方は決して多くないのです。

これは、社長にとってはショックかもしれませんが、「絶対にこの会社で定年まで勤めたい」という方は社長が思うよりもずっと少ないのです。

働く側にしてみれば、ある意味当然のことなのです。

この質問を若手社員さんに向けますと、その傾向はますます強くなります。

自分の会社を好きになってもらうこと(いい会社をつくるということ)

かつては、一生勤め上げるという事が働く人の美徳だった時代がありました。

しかし、今は「一生勤め上げる」という言葉自体がいいイメージで捉えられなくなっています。

ベテラン社員さんですらそうなのですから、若手社員が一生勤めると言うことはとても重たいものに感じられるのです。

つくづく「一生」という縛りが人をマイナスの気持ちにさせる時代になったと思います。

その言葉を聞いた瞬間、辞めたくなってしまう若手社員もいるのです。

だからこそ、経営陣がやるべきことが見えてきます。

やるべきことは、社員さんたちに自分の会社を好きになってもらうことです。

社員さんを大切にし、他の会社よりも恵まれていることを知ってもらうことです。

働いている方は、自分が恵まれている会社にいることになかなか気がつきません。

それが当たり前となってしまうと、生産性は落ちていきます。

その時には私共のような様々な会社を見ている第3者を活用することも重要です。

若手社員さんの気持ちと伝えたいこと

現実的に「この会社で一生勤めよう」と思っている若手社員さんはとても少ないです。

敢えて言えば、それでいいと思います。

しかし、どんな会社に勤めていようと「自分たちでいい会社をつくっていくんだ」という気概は絶対に必要です。

なぜなら、受け身では仕事を楽しいものにしないからです。

「それは言われてませんから」「教えてられませんから」という言葉にも気をつけましょう。

それらはいわゆる「指示待ち人間」の状態であり、仕事を楽しいものにしないのです。

大切なのは、自主的に自分の能力・魅力を最大限に発揮できるよう努めることです。

そちらの気持ちが結果的に長く勤めることに繋がるのです。

死語にはなっていますが、できれば3年やってみましょう。

その後、もし転職したとしても、きっと新天地でも活躍できると思います。

反対に、今自身の能力・魅力を最大限発揮させようと努力していない方は、気をつけないといつも会社のせいにして転職を繰り返す可能性があります。

辞め癖がつくともいいますが、そう言った方も少なくありません。

人事の面接官の立場になれば、「前の会社でがんばることができなかった人がどうしてこの会社で能力・魅力を発揮してくれるでしょうか?」と思うのです。

私が就職した頃、「入社したら3年は勤めろ」ということが友達の間で囁かれていました。

それは、転職したときに面接官が評価してくれるからだという理由でした。

同級生がある会社に入社して2年経った時、「あと1年」と指折りで数えていたことを思い出します。

しかし、その同級生は、今その会社の管理職になっています。

あの時辞めなかったことが今に繋がっているのです。

その彼が踏みとどまったのは「仕事が人の役に立っていて面白い」ということに気付いたからでした。

人に喜ばれる仕事にやりがいを感じていたのです。

仕事は必ず誰かの役に立っています。

それが認識できるか否かが仕事へのやりがいに繋がるのです。

石の上にも3年は死語になっているかもしれませんが

私から若手社員さんに伝えたいことは、まずは仕事を提供する相手の立場になって、自身の能力・魅力を最大限に発揮して欲しいということです。

それを3年続けてみてください。せめて1年でもいいです。

その会社があなたにとってふさわしいかどうかがわかります。

会社もより良く変わっているかもしれません。

そういった若手社員さんもいつしか光り輝くベテラン社員さんになります。

そして、惜しまれながら退職をする際にこのように言うかもしれません。

「まさか、この年までこの会社で勤めるとは思いませんでした」と。

でも、それもとても幸せな働き方のひとつではないかと思います。

さらに一歩進めて「今振り返ると、この会社で勤めて幸せでした」と言ってもらえるよう、会社に関わる全ての人がいい会社づくりを進めていきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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