人と会社・企業

伊東市が市雇用環境改善会議の初会合を開きました

誰もが当事者となって考えていけば

少子高齢、人口減少社会に入った私たちは、何が本当に大切なのかを真剣に考える時期に来たと思います。

人口の減少はじわじわと確実に私たちに影響を与える問題です。

特に人材不足は地方の企業にとって今後ますます深刻になっていくことでしょう。

伊東市が市雇用環境改善会議の初会合を開いたという記事が出ていました。

以下、静岡新聞の記事を引用いたします。

伊東市は8日、「市雇用環境改善会議」の初会合を市役所で開いた。
市内約30事業所の代表と観光・商工関係団体代表、市幹部、県や静岡労働局の担当者ら40人が出席。
官民一体となって人手不足解消や人材育成に取り組み、市内の雇用環境を改善していくことを申し合わせた。
意見交換に先立ち、法政大大学院政策創造研究科の坂本光司教授が基調講演を行った。.
会議の座長を務める小野達也市長は「雇用する側と働く側のマッチングが大切。雇用環境を改善することで、地域が力を発揮できるようになるはず」と述べた。
ハローワーク伊東の渡井正浩所長は「市全体が活気づき、注目され、『ぜひ伊東で働きたい』と言われる地域になってほしい」と思いを語った。
出席者からは、「住環境など伊東で働くメリットを複合的に示してはどうか」「市の子育て支援に期待したい」「市内の企業が協力して求人情報発信や会社説明会開催などに取り組めないか」「商店の後継ぎ問題は深刻」などの意見が出た。
市は今後、同会議を年に4回程度開催する。
雇用に関する情報を共有し、共通する課題の解決に向けた取り組みを進める(静岡新聞 2018年2月9日)。

坂本先生の基調講演は、多くの方に何度も何度も聞いて欲しいと思います。

ハローワーク伊東の渡井所長は、利他の心で活動されている大変素晴らしい方です。

私の責任においてご紹介いたしますが、先日のご紹介した「さわだ食堂」も渡井所長は主要メンバーです。

「さわだ食堂」は、2ヶ月に1回、障害を持った子供や地域の子供たちと一緒になって食事をつくったり、一緒に遊んだりして楽しもうというものです。

こうした方々による会議は、きっと素晴らしい意見が数多く出たことでしょう。

僭越ながら私も提案させていただきます。

私は特に若者に対して以下のふたつの本質的な取り組みを継続して行うべきだと考えます。

ひとつは、「人を大切にするいい会社」を伊東に確実に増やし、それをしっかりと宣伝し、「いい会社が多いまち」というイメージとして定着させることです。

それが若者をはじめとする働く人を呼ぶことに繋がるはずです。

これは伊東市だけでなく各市町村が競い合うべきではないかと思います。

会社が自分たちでいい会社がつくれなければ、第3者の力を借りられるような仕組み作りも求められます。

そして、もうひとつは国全体でやっていかなければなりませんが、いい会社と働くことについて本質を理解し考える教育を充実させることです。

仕事の本質は、「人に褒められ、必要とされ、人の役に立つ」ことです。

これらが得られることでやりがいが感じられるのです。

社会に出て、いい会社に就職したらなおさらですが、この部分が「必ず」求められます。

ですから、そういった人になっていく教育を充実させて欲しいのです。

これが雇用のミスマッチを減らすことに繋がると思っています。

(私もそうでしたが)若者は就職するまで会社や働くことについて真剣に考える機会がほとんどありません。

そのままの状態では、せっかく「人を大切にするいい会社」に入社し制度を活用しても、そのありがたみがわからないケースが考えられます。
(それが雇用のミスマッチにも繋がってしまうのです。)

ぜひ、これらの取り組みを中長期的な視点をもって「続ける」ことをお願いしたいと思います。

さらにもうひとつ挙げるならば、これは目先の取り組みですが現実的な問題として、若者に対して「衣食住に関する何らかの補助をすること」です。

可処分所得が少ない若者

伊東市で会合が開かれた日、私は弊社スタッフと一緒に大宮のクライアント企業にうかがっていました。

支援が終了し、クライアントの社員さんに大宮駅まで車で送ってもらっている最中のことです。
(お忙しい中、送っていただいてありがとうございました。)

前方にマクドナルドの看板が見えてきました。

店の前に大勢の行列ができていました。

私は「昼時だし、店内の行列が外にあふれているのだな」と思っていました。

しかし、近づいて行くと、なんとマクドナルドのレジが道路(歩道)側に面してあったのです。

つまり、店内に入らずにテイクアウトができるのです。

ドライブスルーならぬウォークスルーと言ったところでしょうか。

並んでいるのは、若い年齢層のOLとビジネスマンが圧倒的に多かったです。

ミドル層以上の人は見られませんでした(店の中にはいると思います)。

私としては「寒いのによく並ぶなぁ」というのが正直な感想です。

しかし、若者たちにとっては「寒さ」よりも「安さ」が大切なのかもしれません。

先ほどの伊東市の話に戻りますが、若者たちは可処分所得が低いです。

ですから、伊東で働きに来たらのならば、衣食住に関する負担を減らす施策をつくることも一考かもしれません。

さらに一歩進んで、伊東で若者が働けば「お金が貯まる街」にしてみても面白いかもしれません。

もちろん、本質的なカイゼンのためには、所得もやりがいも高い会社をたくさんつくっていくことが最も重要です。

若者の貯蓄志向やリスク回避志向は高いからこそ

今の若者の貯蓄志向とリスク回避志向はとても強いです。

無理もありませんが、それを改めて痛感するもうひとつの出来事がありました。

大宮から帰ってきて、夜は先日ご紹介したヴェンティドゥエというピッツァ店に行きました。

そこには、ヴェンティドゥエで長い間バイトをしてくれた高校の後輩と彼の大学の同級生4人が集まっていました。

高校の後輩はふたまわり近く歳が離れていますが、人間的にも大変素晴らしい男です。

とても優秀で、県内でも有数の大学に立派な成績で入学し、かつ立派な成績で卒業しました。

私は常々仕事ができることに学歴は関係ありませんと申し上げておりますが、彼は両方兼ね備えた珍しいタイプです。

そして、彼は社会に出て2年目ですが、既に1度転職しているというのがポイントです。

意識の高い彼らですら

彼がその時のことを振り返ると「もう少し真剣に会社のことを調べておけば良かったです」と言いました。

前向で意識が高い彼ですらそうなのですから、いかに学生時代まで働くことについて考える機会が少ないかがうかがわれます。

彼の友人3人とは初対面でしたが、素晴らしい若者たちでした。

彼らも今の状況になってはじめて会社のことを真剣に考えるようになったと言っていました。

彼らの表情が変わったのは、収入について話が及んだ時のことです。

「30歳になったらどのくらいの年収がもらえそう?」

すると、みんな黙ってしまいました。

すでに先が見えてしまっているようなのです。

彼の友人の1人が「貯蓄をしなければ」と言いました。

私は「誰か起業したい人はいないの?」とたずねました。

しかし、誰もその気がありません。というより、考えたことすらなかったそうです。
(これらのことは、いかに学校において、いい会社と働くことについて本質を理解し考える教育を充実させることが大事であるかに繋がります。)

私は、みんな優秀な若者なのに、勿体ないと思いました。

これだけのメンツがいれば、何かすごいことができそうだからです。

私は言いました。

「確かにリスクはあるけれど、4人で起業してみたらどう?これだけのメンツが揃っているのだからできないことはないよ。30歳までに起業すると思えば何だってできると思うよ。」と。

すると彼らは少しその気になってきて、あれもしたい、これもしたいと前向きなアイディアが出てくるのです。

伊東市の話に戻りますが、若者が起業しやすい街をつくるために、起業の素晴らしさを伝えることも大切な方策です。

そしてうれしいNEWSがありました。

後輩の彼は結婚が決まったのです。

聞けばもう1人の友達も1ヶ月前に結婚をしているとうかがいました。

ならば、なおさら働く幸せを得て欲しいと思います。

ささやかながら私は彼らにワインをプレゼントしました。

短い時間でしたが、とても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。

貯蓄志向やリスク回避志向が強い彼らでも本質をしっかり見据えて語らうことで新たな可能性を模索することができるのです。

その時間の捻出がいかに大切かを痛感いたしました。

彼は最後に私にこう言いました。

「てつさん、もしみんなで起業したらノーギャラで顧問になってください!」
(彼は私のことを「てつさん」と呼んでくれます。)

「お、おう!」と私。

私の笑顔が引きつっていなかったことを祈ります。

大丈夫でいきましょう!

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