泰明小学校の標準服がアルマーニになる件を考えます

人と会社・企業

アルマーニが日本一似合う子供はちびまる子ちゃんの花輪君?

とっても懐かしい泰明小学校

今からさかのぼること36年前。

私が小学校6年生の時、修学旅行の途中で泰明小学校に行きました。

交流会だったと思います。

泰明小学校の生徒達は紺色の制服を着て一斉に出迎えてくれました。

一方、私たちの服装は自由でバラバラです。

服装に関して決して負い目を感じた訳ではありませんが、東京の小学校は違うなと子供心に思ったものです。

新橋や銀座に行った際に泰明小学校の横を通ることもありますが、いつもその時のことを思い出します。

その泰明小学校でアルマーニが標準服になるということが話題になっています。

高級ブランド「アルマーニ」がデザインした標準服を今春から採用することにした東京・銀座の中央区立泰明小学校の和田利次校長は9日、区役所で記者会見を開いた。
最低限必要な上着などで4万円余り、買いそろえると9万円程度となるが「購入者側の判断で購入してほしい。(採用を)変える考えはない」と述べた。
一方、国会で取り上げられるなど物議を醸したことを念頭に「校長が考え、決めたこと。各家庭に相談して進めてくればよかったと反省点を持っている」と話した。
~中略~
区教育委員会によると、同小では標準服の着用を義務付けていないが、大半の児童が着ており、事実上制服に近い。従来の標準服は2万円程度で、保護者からは「負担が重すぎる」などと苦情が寄せられていた(日本経済新聞 2018年2月10日)。

ここで整理しなければならないこと

当初私は「制服」だと思っていましたが、正確には「標準服」なのだそうです。

その定義は以下の通りです。

学校などの組織において、所属者が着用することが望ましいとされる服装。ただし制服とは異なり、常時着用の義務はなく、推奨されるに留まる。

つまり、強制力はないということですが、事実上の制服のようなニュアンスである点が気になりました。

それならば、制服でいいじゃないの?と思うのです。

このまどろっこしい感じが気になるのです。

問題のそもそもは何でしょうか

校長先生は、泰明小学校のことを誰よりも想い、考えられたことなのでしょう。

私もそれを思うからこそ、以下のことを述べたいと思います。

問題点をなぜなぜ分析するとひとつのところに行き着きます。

問題の原点は、「なぜアルマーニとなったのか」というよりも、「学校長が独断で決めた」と言うことではないでしょうか。

もしかすると、多くの方が前者の部分で引っかかっているのかもしれませんが、問題点の本質は後者だと思っています。

報道を見る限り、コンセンサスを得なかったことは校長先生も反省されているようです。
(「各家庭に相談して進めてくればよかったと反省点を持っている」という部分です。)

しかし、重要なのはそこからです。

問題は、「反省はしたけど、カイゼンに至っていない」という点なのです。
(「変える考えはない」という部分です。)

これは明らかに校長先生個人の感情が大きくなっていると思います。

弊社の組織論で申し上げれば、個人の感情が組織が成立する上で不可欠な3つの要素を上回ってしまっているのです。

私は泰明小学校というブランドを考えた際、この部分をとても気にしています。

組織が成立する上で大切な要素は、共通目的、貢献意欲、コミュニケーションの3つです。

これらが常に高い次元で機能することがとても大切です。反対に機能していなければ、組織は成り立ちません。

もちろん、学校も組織ですので同じです。

今回のケースでも、これらの3要素が機能していないことは明白です。

そうなったらどうなるかですが、組織は衰退していきます。つまり、ブランド力も衰退していくのです。

そうならないようにどうするかですが、トップリーダーがカイゼンする姿勢を示すしかありません。

ぜひ校長先生には、以下の組織の3要素でチェックして欲しいと思います。

〇これからの泰明小学校がどうあるべきか、学校組織内で他の先生方と共通の目的が得られたか
〇校長先生の行動が本当に子供たちのためを思った貢献意欲あふれるものだったか
〇子供たちの親も先生方も含めてコミュニケーションを図りながら理解と同意を得たか

この度のことでカイゼンされないとしたら、このような問題は再び起こることでしょう。

もしかすると、エリートの方によく見られますが、校長先生は「自分の考えは絶対正しい」「だから自分の考えを変えることができない」といった独特の感情を持たれているのかもしれません。

大変申し訳ない言い方ですが、このままの考えで行ってしまいますと、この度の校長先生の発言や行動は「エゴ」に見えてしまいます。

校長先生は周りの先生方の進言に耳を傾けられていますか?

周りの先生方がイエスマンになってしまってはいませんか?

そもそもに行き着きますが、これは学校教育なのです。

この度のようなリーダーの決め方を子供たちが見て、子供たちにいい影響を与えるのかどうかを考えて欲しいのです。

エゴイズムとは
1 自分の利益を中心に考えて、他人の利益は考えない思考や行動の様式。利己主義。
2 哲学で、自我だけが確実に存在し、他は一切認識不能であるとする説。唯我(ゆいが)論。独我論。

もし校長先生の「エゴ」として捉えられしまうのならば、それらは子供たちにとって全くためになりませんので、ぜひ勇気を持って「変える考えはない」という発言を速やかに撤回し、カイゼンして欲しいと思います。

勇気を持って自分の発言を撤回し、カイゼンする姿勢を見せることが子供たちにとって最高の教育だと思っています。

それが子供たちが大人になったときに生かされるのです。リーダーになった時に生かされるのです。

現実は、それができない大人、特にリーダーが多すぎるのです。だから組織も結果的に不祥事だらけになってしまうのです。

また、これからの時代、ワンマン経営者の会社に明るい将来はありません。

社員さんのモチベーションや生産性は高いとは言えませんし、次の経営者も育ちにくい環境になりがちだからです。

それが行き過ぎれば会社の存続はできません。

社員のことを思いやり、社員のために行動する社長だからこそ、社員は自分の能力・魅力を発揮しようとしてくれるのです。

だから、組織のトップリーダーは、しっかりした目的・理由を説明し、かつ、決議を行うことが大切なのです。

昔は良くても、今の、そしてこれからの社会では全く通用しないのです。

なお、会社において重要な決定事項は、取締役会の承認が必要です。

(取締役会の決議)
会社法第369条1項
取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。

政治ならば、定数の賛成が必要です。

学校教育はガラパゴス化してはならないとつくづく思います。

私は、ガラパゴス化してはならないと思っている職業があります。

特に世襲が多い職業ではそうあってならないと思います。

そのひとつに「学校の先生」があります。

ガラパゴス化とはデジタル大辞泉によると以下のようになります。

ガラパゴス化とは
周囲とは懸け離れた、独自の進化をすること。特に、IT技術やインフラ、サービスなどが国際規格とは違う方向で発達すること。日本の携帯電話など、高度で多機能であるが特殊化されていて世界市場では売りにくいものについていう。

つまり、社会・世の中とかけ離れた方向で教育が行われてはならないのです。

生徒達は近い将来社会に出て行きます。その日は確実に訪れます。

生徒達は社会に出たら世の中のためになるようずっと自分自身と闘っていくのです。次から次へと生徒は社会に旅立ち、己と闘っていくのです。

先生方がずっと学校にいる間も闘っているのです。

そもそも、学校教育において、「社会(世の中の人)の役に立つ人財の育成」は未来永劫変わらない最も大切なテーマです。

「それは違う」という学校の先生がもしいたら、1度企業に勤められることをおすすめいたします。

「人に褒められ、必要とされ、役に立つ人財育成」がいかに大切かということを、嫌と言うほど思い知らされることでしょう。

人を大切にするいい会社ならばなおさらです。

それゆえ、社会の概念から逸脱した考え方や行動を示すことは、子供たちのためにならないのです。

いずれ必ず社会に出て行く子供たちがいちばん可愛そうなのです。

そのことを先生方は常に優先順位の筆頭に持っていって欲しいのです。

私は、今叫ばれている「雇用のミスマッチ」も学校教育のあり方によって大きくカイゼンされると思っています。

期待を込めて敢えて申し上げております。

その小学校を卒業した生徒さんはさすがに世の中に役に立ついい人財を輩出しているなと、多くの方に思ってもらうことが本当のブランド化なのではないでしょうか。

泰明小学校に話を戻せば、その目的を達成する手段のひとつとしてアルマーニの標準服が必要であり、親御さんも納得の上で前に進むのならば大いに結構だと思います。

間違ってもトップリーダーのエゴであってはならないのです。

ちびまる子ちゃんの花輪君

私たち地方の小学校に制服はありませんでした。

昔の静岡の小学校風景を象徴するアニメとして、ちびまる子ちゃんがあります。

私は花輪君はきっとアルマーニの服を着ていたのではないかと想像しています。

あのチョッキとネクタイはおそらくアルマーニ製ではないかと思うと面白いです。

日本一アルマーニが似合う子供ではないかと思っています。

花輪君の好きな食べ物はスシ、イタリアンですから、少なくともアルマーニは知っていると想像しています。

花輪君にアルマーニについて質問したら、歴史や魅力について詳しく教えてくれそうです。

そんな花輪君は、きっと大人になって立派な経営者になっていることでしょう。

泰明小学校の生徒さんがアルマーニを知り、アルマーニを着たいという気持ちになり、標準服に選ばれるのならば私はいいと思います。

カイゼン策として、そのようなアプローチができないですかね?

間違っても校長先生の単独のエゴであってはいけないと思います。

アルマーニは私も好きなブランドのひとつです。

アルマーニは選ばれし者が着る「大人のブランド」です。

大人のエゴを子供に押しつけるブランドではありません。

大丈夫でいきましょう!

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