人と会社・企業

内部通報者の保護を厚くする・・・企業は先手を打って社風のカイゼンを

内部通報した社員さんを保護する

政府が内部通報者に対して報復をする企業への罰則案の検討をはじめたというNEWSがありました。

以下、日本経済新聞を引用いたします。

政府は不正を告発した内部通報者を報復的に解雇したり異動させたりした企業に、行政措置や刑事罰を科す検討に入った。
現在の制度は企業が通報者に不利益を与える行為を禁じているが、民事裁判で解決するしかなく実効性が乏しい。
通報しやすい制度を整えることで、企業のリスク管理能力を向上させ不正を抑止する。
消費者が企業の品質不正などで被害を受けないようにする狙いもある(日本経済新聞 2018年2月13日)。

内部通報とは、『企業の従業員が法令違反などの不正行為を発見し、社内のコンプライアンス窓口や会社が指定した弁護士事務所に通報する制度』です。

政府は、内部通報をした社員に対して企業が報復人事などが明らかになった場合、企業に勧告を出したり企業名を公表したりする行政措置を設ける方向です。

私は、通報しやすい制度を整えることも重要かもしれませんが、そもそもの話として、内部通報者が出ないようないい会社づくりをすることに企業は全力で取り組むべきだと思います。

これが機能しないように正しい会社づくりを

反対の言い方を敢えてしますが、これらが機能するようになったら我が国の企業は大問題です。

そうならないように、会社として、企業市民として、正しいことを愚直に実践して欲しいと願います。

現実的なことを申し上げれば、おそらく多くの企業で長い間放置していた、いや、放置せざるを得なかった「問題」もあることでしょう。

それは企業規模の大小に関わらず、普通の会社に普通に存在すると思います。

もしかすると、中には考えられないような問題点もあるかもしれません。

それらについて、どうかお願いします。

誰もが当事者となって問題点を直視し、カイゼンを図ってください。

勇気を持ってカイゼンするのです。そうすればいい会社になっていきます。

どの会社も組織風土をカイゼンするべき

そのためにも、まずは社内で「BAD NEWS FIRST!」ができる組織風土づくりをすることが必須です。

それができないからこそ、内部通報者が出てくるのですから。

内部通報者が出てくる会社に共通するのは、PDCAサイクルが回らないことが共通して言えます。

そして、「BAD NEWS FIRST!」はPDCAサイクルのチェック時において最も重要なポイントとなります。

しかし、個人と企業の社風の2つの問題によってPDCAサイクルが回らないようになってしまっているのです。

これらを打破するために、社員さんは日々の些細な問題点を自主的に見つけ、リーダーに報告し、カイゼンを図るよう習慣づけていくことが求められます。

そして、リーダーには傾聴力が求められます。

「BAD NEWS FIRST!」を実践し、自主的にカイゼンをする部下・後輩を認めることです。

自分の意見と違っていても頭ごなしに否定をしてはなりません。

むしろ、そういった部下を尊重し、褒めることです。

間違っても叱ってはなりません。

これらができない会社に明るい明日はないと言っても言いすぎではないのです。

こんな会社やこういった人がいました

「うちの会社は部下から悪い情報があがってこないから大丈夫だ」と思っている社長や経営陣の方々もいるかもしれませんが、どうか注意してください。

これまで問題点を吸い上げることがなぜか御法度となっていたり、「見て見ぬふりをすること」が長年の習慣として定着してしまっている会社もあるのです。

未だ「BAD NEWS FIRST!」が許されない会社も決して少なくないのです。

こういった現実の中で、私は以下のような方がいることを伝えたいと思います。

その方は、あるとき会社の不正を見てしまったそうです。

しかし、問題点を上司に言えるような社風ではありませんでした。

その方は私に「これを会社に言う時は会社を辞めるときだ」と言っていました。

それ以降、その方は会社への愛社精神が薄れ、不満が大きくなっていきました。

そして、とうとう会社を辞めてしまったのです。

しかし、その方は結局そのことを言わずに辞めたのでした。

後日、理由をうかがうと、「残された社員がかわいそうだし、もう自分は関係ないから」と言っていました。

結果的に「見て見ぬふりをしてしまった」訳ですが、辞めてしまった方がこのような気持ちになることもとてもよくわかるのです。

おそらく、同じような感じで会社をお辞めになった方も多いのではないかと思います。

いざ会社を辞めるときは「飛ぶ鳥跡を濁さず」になる人が多いのです。

そのため、その会社に巣くっている問題点は見える化されないまま積み重なっていきます。

そして、また同じように不満を感じる人が現れ、同じように何も言わずに去って行くのです。

だから、いつまで経っても問題点はカイゼンされないのです。

問題点を見つけた社員さんが何も言わずに辞めてしまうことで、カイゼンのチャンスが失われていくのです。

リーダーは問題点を言ってくれた社員を否定しないこと。叱らずに褒めること。

いい会社づくりのために、誰もが当事者となることが求められます。

その源となるのは、リーダーの行動です。

リーダーが問題点を言ってくれた部下・後輩を尊重し、「良く言ってくれた」と褒めることが大切です。

そうすれば、自主的に問題点を見つける社員さんが増えていくのです。

現場で起きた問題点をリーダーが吸い上げるときにもうひとつ大切なことがあります。

それは、リーダーが「現地・現物・現認」を徹底することです。

トヨタではそれができなければリーダーになれません。

それをせずしてイメージのみで重要な決断やカイゼン策を構築してしまうことがいちばんいけません。

現地・現物・現認せずして正しいカイゼンはできないのです。

繰り返しますが、「BAD NEWS FIRST!」ができていない会社だからこそ内部通報者が出てきます。

社内で駄目なら第3者に相談するしか問題を解決する手立てがないのですから。

大変厳しいいい方になってしまいますが、そういった会社は存在するのが難しくなっています。

帝国データバンクの調査では、2015年度に粉飾決算などのコンプライアンス違反が原因で倒産した企業は289件と過去最多を更新し、2016年度も高水準を維持しているようです。

そうなってしまったらもう遅いのです。

その前に組織風土をカイゼンしていくことが求められます。

その源となるのは「BAD NEWS FIRST!」の徹底です。

具体的には、自主的に問題点を見つけカイゼンできる人財の育成と、傾聴力を持ったリーダーの育成が求められます。

私たちは、そもそも1日一生懸命に仕事をすれば、どんなにいい会社でも問題点が出てくることを忘れてはなりません(もちろんいい点も出てきます)。

それらを自主的に見つけてカイゼンしていく組織風土をつくることが必須なのです。

今後企業はますます「人として正しいか、正しくないか。自然か、不自然か」の判断が求められます。

ぜひとも組織風土のカイゼンに取り組んで行きましょう。

それが明るい将来をつくっていくのです。

大丈夫でいきましょう!

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