人と会社・企業

プレミアムフライデーを検証し将来に繋げましょう

プレミアムフライデーが導入されて1年

プレミアムフライデーが導入されて1年が過ぎました。

ここまで12回プレミアムフライデーがあったことになります。

ここで確実にPDCAサイクルを回してカイゼンし、未来に繋げていくことが大切だと思います。

PDCAサイクルの「チェック」という意味で「Yahoo!意識調査」を参考にしたいと思います。

非常に興味深い結果が示されていました。

質問は「プレミアムフライデー1周年。あなたはこの1年間の月末の金曜日、午後3時に帰ることができましたか?」というものです。

実施期間は、2018年2月20日~2018年3月2日です。

以下、調査結果を引用いたします。

26,940票のうち、「早く帰ることはなかった」が24,981票(92.7%)と圧倒的に多かったです。

これは多くの方が予想された通りかもしれません。

一方で、「午後3時までに帰ったことがある」が1,081票(4%)と「午後3時は過ぎたが早く帰ったことがある」878票(3.3%)をあわせると、7.3%の方が早く帰ったことがあることになります。

私はむしろ、7.3%の方が早く帰ったことに着目したいと思います。

「絶対に無理だ」という声も良く聞かれた中で7.3%の方が早く帰ったのは正直言って意外だったからです。

ちなみに、我が国の企業において、中小企業が占める割合は99.7%です。

プレミアムフライデーは大手企業の方が推進しやすいことが現実的にあったと思いますが、その数値に近かったことも面白いと思いました。

7.3%の方がどうやって実現したかを知りたいです

早く帰ることができた7.3%の方が実際にどうやって実現したか知りたくなります。

企業支援の現場に生きるものとして大変興味があります。

以下は完全な推測のためご了承いただきたいのですが、「生産性向上のために社員全員が現場カイゼン等をすすめた結果実現することができた」という理由であることがいちばんふさわしいです。

しかしながら、実は「意外とやってみたらできた」「上司からの命令で強制的に」という回答もあるのではないかと推察しています。

このように思う根拠は企業支援の経験からです。

企業支援の現場でも「先入観」が大きく邪魔をしてしまい、できることが実現しないケースが多々あるからです。

例えば、有給休暇取得率の向上もそのひとつです。

有給休暇取得率が0に近い会社で「50%を目指しましょう」と目標を決めたとします。

すると「それは無理だ」という先入観に多くの社員さんが支配されて、何もカイゼンしないケースがとても多いです。

しかし、強制的にでも実施してみたら、数%はすぐにできたというケースが多いのです。

「それは無理だ」と瞬間的に思ってしまう主な原因は「社風・組織風土」と「それまでの思考の癖・習慣・常識と思っていること」のふたつにあります。

社風について簡単に言うと、「早く帰ることが悪い」という風土が長年続いているような組織です。

まずは先入観を取り除くことをします。

それだけで有給休暇取得率はある程度向上していくのです。

その後に、知恵・工夫を出し、段取りや現場カイゼン等によって自分の働き方を見直し、カイゼンすること必須です。

すると、50%を超える手応えが見えてきます。

プレミアムフライデーもそもそもの目的からカイゼンを考える

プレミアムフライデーに話を戻しましょう。

そもそもプレミアムフライデーとは何でしょうか。

デジタル大辞泉によりますと、以下のように示されています。

《〈和〉premium+Friday》経済産業省や経団連、各業界団体が連携して行う、個人消費活性化のための取り組み。
また、その取り組みが実施される毎月末の金曜日のこと。平成29年(2017)2月末より実施。
[補説]企業が従業員の午後3時退社を奨励、小売・旅行業はそれを前提とした商品を販売するなどの取り組みが行われている。

目的は個人消費活性化のための取り組みです。

個人消費活性化という目的に対してピンと来なかった方も私の周りでは非常に多かったです。

上記のYahoo!意識調査も、個人消費までのところまでは明確になっていませんので、実際にどれだけの人が消費をしたかわかりません。

制度的なものは、現場から問題点を吸い上げてフィードバックしないと機能しない

プレミアムフライデーに限ったことではありませんが、制度的なものを進める上での難しさを痛感いたします。

そもそも、人は自分が本当に困っていたらカイゼンしようとするからです。

プレミアムフライデーの目的となっている個人消費活性化について、私の周りでは申し訳ないですが皆無でした。

極端なことをいえば、働く人たちから「消費したいから早く帰りたい」という声が多かったとしたら、プレミアムフライデーは機能したかもしれません。

しかし、そのためには、消費するための原資(給料)が必要となります。

政府は賃上げについても盛んに要求しています。

さらに一歩進んで、賃上げを可能にする会社の仕組みをサポートすることも大切だと思います。

カイゼン提案は

カイゼン提案になりますが、個人消費活性化という目的を達成するためには、そのために必要な目標の設定が必要です。

まずは、社員さんの給料を高める取り組みです。

そして、早く帰っても生産性の下がらない会社づくりであり、早く帰っても嫌な顔をされない組織風土づくりです。

給料を高めるためにやるべきことは、時間あたりの生産性向上です。

そのために大切なことは、営業的なものと現場的なもののふたつあります。

まず営業的には、価格競争から脱する経営を目指すことです。

安売りを標榜している会社では全ての社員さんにプレミアムフライデーを導入することは現実的に難しいと思います。

可能なのは、高級ブランドです。

時間あたりのアウトプット(生産性)が高い会社ならば可能です。

本来は、すべての会社がそうあるべきだと思います。

価格に対するオーバースペックが行き過ぎている我が国では、仕事自体を見直すいい機会だと思います。

また、現場的には、仕事のカイゼンを進めることです。

特に時間の使い方が大切です。段取りと内段取りの外段取り化は必須です。

これらの取り組みによって生産性は向上していきます。

こんな会社があったら

みなさん、こんな会社があったらいいなと思いませんか?

それは、早く帰るように知恵を出し工夫した人に手当を出すという会社です。

そもそも、残業代は通常の人件費の1.25倍かかります。

残業代は会社の利益を圧迫し、生産性を下げるのです。
(本来は残業代も商品価格に上乗せするべきなのです。)

早あがりで仕事が終わったら報奨金を与えることは、誰もが現実的に難しいと考えます。

しかし、それに近い状態はあるのです。

それは、基本給を高めると言うことです。

生産性を高めて、その分をみんなで分け合う風土をつくることがとても大切です。

そんな会社が世の中にはあります。

人を大切にする会社では多くがそのような風土です。

そして、価格競争をしません。

そもそも働ける時間に限りがあり、人口が減っている国や地方において、価格が下がるような経営はおかしいのです。

そのためには、「人財」が付加価値を産み出し、お客様に提案し、喜ばれるような会社をつくっていくべきなのです。

商品・サービスの機能的なものではなく、その周りに付随する価値を高めるのです。

ぜひとも裁量労働制とあわせてプレミアムフライデーが機能するようにしたいですね。

「絶対に無理だ」と思ってしまうことがいちばんの足かせです。

人を大切にする会社では、プレミアムフライデーを追い風にしていることでしょう。

政治を司る方々には

そして、政治を司る方々にお願いしたいのは、やりっぱなしにしないことです。

「プレミアムフライデー、あれは何だったんだ?」と思われるのはよくありません。

メリットも確実にあります。

ここでしっかり検証し、カイゼンしておくことが大切です。

勇気を持って「BAD NEWS FIRST!」を実施しましょう。

大丈夫でいきましょう!

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