人と会社・企業

kmタクシーの価値観と多様性を大切にする新社会人への対応

仕事の内容よりも価値観、何より「多様性」を大切にする新社会人たち

新年度がスタートし、各地で入社式が行われました。

静岡の街中でもフレッシュなスーツを着た新入社員の方々と頻繁にすれ違います。

大きな希望を胸に、ぜひ自分の道を切り開いて欲しいと願っております。

今日は、新社会人に関する興味深いNEWSを紹介したいと思います。

国際自動車の入社式の様子が「Business Insider Japan」で紹介されていました。

同社はkmタクシーで有名なタクシー大手会社です。

2018年は163人が入社されました。

驚くべき事は、そのうち146人が大学を卒業されていることです。

以下、少々長くなりますが「Business Insider Japan」の記事を引用いたします。

社長が「残念ながら、社会から正当な評価をしていただいていない」と無念さをにじませれば、新入社員は「入社を決意した私を待っていたのは、家族や知人の疑問や反対の声でした」とつらい体験を告白。

社外アドバイザーの来賓挨拶は「自己肯定感を高く持ってください。なんでこんなつまらない仕事をと思っても、次のキャリアを選ぶときの財産になります」と転職を見据えている。

晴れがましい入社式にこんな発言が飛び出したのは、「kmタクシー」でお馴染みのタクシー大手、国際自動車。タクシー以外にも貸切バスや自動車機器のリース事業なども展開、2018年は163人が入社した。うち146人が大学を卒業した新卒ドライバーだ。出身大学も早稲田大学、慶応義塾大学、関西外国語大学、法政大学、日本大学など有名校が多い。

採用担当者によれば、タクシードライバーという職業に惹かれてエントリーした学生は1割にも満たない。では一体なぜ? 取材で見えてきたのは、仕事の内容よりも価値観、何より「多様性」を大切にする新社会人たちの姿だ。

転職するかもしれない僕を受け入れてくれた

新入社員代表として挨拶した中谷さん(22)は、山梨大学教育人間科学部卒業。金持ちになりたい、良い車に乗りたい、家を持ちたいなど物欲は強い方だ。「影響力のある人間になる」ことを目指し、当初は中学か高校の教師になるつもりでいたが、教え子に就職のアドバイスをするには自分も社会人経験が必要だと思い、一般企業の就活を始めた。

かと言って特にやりたい仕事はない。合同企業説明会をフラフラしていたときに声を掛けられたのが国際自動車の採用チームだった。タクシーに乗ったこともほとんどなく、国際自動車という社名から外資系の自動車メーカーだと勘違いしたほど。しかし、新卒でタクシードライバーになった先輩社員の話に強烈に惹かれた。

「いろいろなお客さまとお話させていただくことで価値観が変わったと。それってすごい。僕にはまだ“確固たる自分”がない。だからタクシードライバーになっていろんなお客さまと接する中で自分の価値観を固めて、やりたいことが見えてきたらその道に突き進もうと」(中谷さん)

この思いを採用担当者に伝えると、「いいね、サポートするよ」という答えが返ってきた。

「こんなこと認めてくれる企業、他にはないです。この多様性はすごいです。働き方も自由なので、やりたいことができたときに自分の時間も確保できます」

両親には「何のために大学に行かせたと思ってるの!』と猛反対された。やりたいことのために一番いいツールがタクシードライバーなんだと何度も説得した。

「お給料もいいですし、頑張り次第で上がるのでめっちゃ燃えます。よしやったろう、みたいな」
(Business Insider Japan 2018年4月3日)

みなさんは、上記をご覧になってどのような感想を持たれたでしょうか。

私は挑戦されている姿がとても素晴らしいと思いました。

国際自動車の社長が「残念ながら、社会から正当な評価をしていただいていない」と述べられた点は、危機感でもあり、現状を打破したい気持ちと、挑戦する行動に繋がっていると感じました。

タクシードライバーに惹かれてエントリーした学生は1割にも満たないという現実がありました。

しかし、仕事の内容よりも価値観や多様性を大切にする新社会人たちに対応した採用活動を展開された結果、多くの学生が集まった点は実に見事だと思います。

新社会人のニーズに対応すべく、ここまで思い切ったことができる会社はそうそうないでしょう。

新入社員代表として挨拶した中谷さんの姿勢にも感銘を受けました

中谷さんは「影響力のある人間になる」ことを目指し、当初は中学か高校の教師になるつもりだったそうです。

しかし、教え子に就職のアドバイスをするには自分も社会人経験が必要だと思い一般企業に入社しようと思った点に感銘を受けました。

ところが、「やりたいことが見えたらそれに突き進もう」ということは、事実上「転職前提の話」である訳です。

多くの会社はこの時点で「No!」を突きつけることでしょう。

だからこそ、中谷さんのその気持ちを受け入れられた国際自動車もすごいと思うのです。

正直、これには驚かされます。

自分の価値観を固めながら働いた結果、国際自動車で働き続けることもよしですし、やりたいことが見つかって転職されてもよしなのでしょう。

私自身の少々飛躍した考えではありますが、これからはもしかすると会社も理解した上での「転職前提」の就職がスタンダートになるかもしれません。

企業にはそれらに対応するための逆転の発想が求められるでしょう。

ぜひ社会での貴重な体験を子供たちにフィードバックして欲しい

私の勝手な思いで申し訳ないですが、前述した中谷さんには、将来ぜひ学校の先生を選択して欲しいと思います。

子供たちはいずれ必ず社会に出て行きます。

「社会に出て役に立つ人財とは何か」を中谷さんはこれから身をもって体感されるのです。

その貴重な経験をぜひ教育の世界にフィードバックして欲しいと願うのです。

子供たちの将来にいちばん役に立つと思うからです。

きっと素晴らしい教え子が社会に出て行くことでしょう。

私は、子供たちのために学校の先生が社会を体験されることはとても大切だと思います。

また反対に、民間で働いている人が学校に赴いて「今社会では何が求められているのか」を教える事も大切だと思います。

タクシードライバーを経験することは、社会がどうなっているか理解する上で最も適しているかもしれません。

以下、タクシーに関する私の想いを述べます。

私がタクシーの運転士さんを大切にする理由

私はタクシーの運転士さんを大切にする3つの理由があります。

1.最もプロ意識が求められる職業のひとつである点。
2.はじめて降り立った土地のイメージをいいものにも悪いものにもする存在である点。
3.景気の良し悪しを正確に知らせてくれる存在である点。

これらについて以下述べていきます。

タクシーの運転士さんは最もプロ意識が求められる職業のひとつ

ひとつめは、最もプロ意識が求められる職業のひとつである点です。

そもそも論にもどりますが、多くの方がタクシードライバーという仕事に対して偏見があると思います。

私は、あらゆる業種を見てきた中で申し上げますが、最もプロ意識が求められる職業のひとつだと思っています。

タクシーの運転士という仕事は、決して楽ではありません。

誰でも出来る仕事ではありません。

実は「向き、不向き」がとてもはっきりしているのです。

AIや自動運転に近い将来代わってしまうだろうという予測もありますが、私自身は稼げているドライバーさんに限っては、そうとは言いきれないと思っています。

タクシーの運転士で稼げている方は、多くが人間力のある方です。

私も何人かの方に親切にしていただいておりますが、また呼びたくなる魅力があるのです。

反対に、人間力のない方はお客さまを失うばかりかクレームになります。

私自身ずいぶんひどい目に遭いました。

近い距離(ワンメーター)をお願いして返事をされなかったこと、10,000円札を渡して舌打ちをされたこと等、考えられないような接客をするドライバーがいるのです。

プロ意識が欠落している運転士さんは、真剣に自身を変えていかなければなりません。

そうしない限り、AIや自動運転に代わっていっても仕方ないと思います。

タクシーの運転士さんは、はじめての土地をいいものにも悪いものにもする存在

ふたつめは、はじめて降り立った土地のイメージをいいものにも悪いものにもする存在である点です。

その地にはじめて降り立ったとき、はじめて会話する人はタクシーの運転士さんであることがとても多いです。

その時にいい接客をされるとその土地に対するイメージがいいものとなります。

反対に、ひどい対応をされるとそのタクシー会社はおろか、その土地に対しても悪いイメージがつきます。

以下は、大館市に行ったとき、タクシーの女性運転士さんから親切な接客を受けた話です。

これから東京オリンピックに向けて、いい接客をお願いしたいです。

景気の良し悪しを最前線で感じられている大切な存在

みっつめは、景気の良し悪しを正確に知らせてくれる存在である点です。

私はタクシーに乗車したときは、必ず景気の良し悪しをうかがいます。

現在の状況、昨年との比較、こらからの予測等について質問すると、非常に的確に情報を教えてくれるのです。

それはメディアから出てくる情報よりも私たち目線に近い分正確です。

そもそも、内閣府が調査し発表している景気に関する指標「景気ウォッチャー」において、調査対象にはタクシーの運転士さんが含まれています。

それだけ景気の最前線に常にいるのです。

タクシードライバーは、権限と責任が与えられている仕事だからこそ

タクシードライバーは、会社から権限と責任を与えられた仕事です。

自分の裁量でどこまでもできる仕事です。

だから、受け身ではなかなかいい仕事をすることが困難です。

プロ意識が常に求められますし、ストレスとは常に隣り合わせです。

あるときは、酔っ払いの相手をしなければならないでしょう。

いちいち絡んでくるような理不尽な客もいることでしょう。

しかし、これらの体験が人間力を磨かせるのです。

理不尽なことに負けずに、お客さまにいい接客をした結果、予想以上に喜ばれて感激することもあるでしょう。

大きなやりがいを得ることができるでしょう。

タクシードライバーとしての経験は、(転職されようと、されまいと)必ず将来に役に立つものになることを保証いたします。

この点を私は力説したいです。

そして、業種は様々ですが全国各地の新入社員のみなさんにもエールを送りたいと思います。

どうかご自身の能力・魅力を最大限に発揮して、大いに人間力を磨いて欲しいと思います。

私たちも負けずに人間力を磨きます。

大丈夫でいきましょう!

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