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ギブソン社がとうとう破綻・・・債権者の69%が再建を支援する意向

2018年5月1日、ギブソン社が経営破綻となってしまいました

世界ナンバーワンのギターブランド、ギブソン社がとうとう経営破綻となってしまいました。

負債総額は最大でおよそ545億円程度を見込んでいます。

債権者の69%が再建を支援する意向だということで希望も見えますが、反対から見れば3割が再建を支持しないということでしょうか?

とてもシビアだと実感しました。

以下、日本経済新聞を引用いたします。

【ニューヨーク=平野麻理子】米老舗ギターメーカーのギブソン・ブランズは1日、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用をデラウェア州の裁判所に提出した。米メディアによると、度重なる音響機器メーカーの買収などで債務が膨張していた。負債額は最大で5億ドル(約545億円)程度。債権者の69%以上が再建を支援する意向だという。

ギブソンは1894年創業。レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジら大物アーティストが同社のギターを愛用していることで有名だ。近年は中国製ギターとの競争が激化。M&A(合併・買収)を繰り返し、アンプやスピーカーといった一般消費者に近い音響機器部門に軸足を移してきたが、経営が悪化した。13年には日本の音響機器メーカー、ティアックを子会社化。ギブソンはオンキヨーと資本・業務提携を結んでいたが業績悪化で保有株式を売却していた(日本経済新聞 2018年5月2日)。

ギブソン社は2012年1月に日本のオンキヨー社に資本参加し、第2位の大株主となりました。

しかし、そのオンキヨー社は、2018年3月期の連結最終損益を19億円の赤字となると見込みました。

オンキヨーは30日、2018年3月期の連結最終損益が19億円の赤字(前期は7億円の赤字)になりそうだと発表した。従来は1億円の黒字を予想していたが、売上高の減少などを背景に一転して赤字に転落する。最終赤字は5期連続となる。

売上高は前期比7%減の520億円と、従来予想を80億円下回る。米国の老舗ギターメーカー、ギブソン社の経営不振が響く。オンキヨーはギブソン子会社とオーディオ製品の日本における販売代理店契約を結んでいるが、ギブソンの経営不振を懸念した取引先が製品供給を減らし、売上高が伸び悩んだ(日本経済新聞 2018年3月31日)。

今年の2月に経営破綻のおそれがある状態であることを記事にしました。

私にとってもGibson社は特別なギターブランドであり、復活を期待する記事を書きました。

以下、ご覧いただければ幸いです。

ギブソン社の背景にあるもの・・・2017年より過去10年間でエレクトリック・ギターの売上高は、年間2/3(約150万台から100万台)にまでに低下

ギブソン社の業績推移については、現時点においてまだ明らかになっておりません。

いろいろと調べた結果、ワシントンポストの2017年6月22日の記事に衝撃的な記事が掲載されておりました。

これによりますと、2017年から過去10年間で、エレクトリック・ギターの売上高は、年間約150万台から年間100万台に急激に低下したそうなのです。

一部を以下引用いたします。

The numbers back him up. In the past decade, electric guitar sales have plummeted, from about 1.5 million sold annually to just over 1 million. The two biggest companies, Gibson and Fender, are in debt, and a third, PRS Guitars, had to cut staff and expand production of cheaper guitars.

売上高がこの10年間で2/3に激減してしまったのです。

ギブソンとフェンダーの2大企業は負債を出しており、3番目のPRSギターはスタッフを削減し、安価なギターの生産を拡大しなければならなかったということなのです。

フェンダーはストラトキャスターでギブソンに並ぶほど有名です。

私が高校生の頃は、どちらかというとフェンダーの方が人気がありました。
(フェンダージャパンというブランドにより手頃な値段で入手できたからだと思われます。

PRSはポール・リード・スミスというギターメーカーで、高校時代はギブソン以上に高価格だった記憶があります。

しかしながら、これらのブランドも価格競争に巻き込まれてしまったのです。

経営多角化について・・・なぜうまくいかなかったのかを考える

ギブソン社も他の多くの会社と同様に、新たな事業への進出とリスクヘッジを目的として経営多角化に踏み切ったものと推察されます。

2012年にオンキヨー社に資本参加し、業務提携を結んだのでした。

以下は、Gibson社のホームページから引用したものです。

上記のオンキヨーの機材やスピーカー、周辺機器のデジタル機材等が展開されています。

ギブソンブランドがあまり生かされていないような気がしました。

おそらく、音響機器やスピーカー、デジタル機器の分野からすると、エレキギター市場の方が小さいため、ギブソンブランドのメリットを生かすことができなかったのではないかと考えられます。

つまり、ギブソンの凄さを知らない人たちが多い市場だったのかもしれません。

ギター市場(全体の売上高)を推察しましょう

企業の売上は、客数×客単価からなります。

売上=客数×客単価

ギター業界の場合は、客数(本数)が150万台から100万台に下がったわけです。

ワシントンポストの統計ではギターの台数のため、客単価は不明です。

客単価が、この10年で仮に10万円から5万円に下がったとすると、市場(全体の売上)は1,500億円から一気に500億円にまで縮小したことになります。

例え、客数(本数)が下がっていたとしても、客単価が上がっていれば市場は保たれていたのかもしれません。

しかし、ギター業界は、客数(本数)が下がらないように、客単価を下げてしまったのです。

ギブソンもフェンダーもPRSも、価格競争に巻き込まれてしまったのです。

外部環境の変化「安くないと売れない」から「安くしても売れない」時代に

もし中国産のギターが良質で安価な商品が次から次へと出てきたら、太刀打ちできないでしょう。

しかし、客数を上げるためには、もっと安く売らなければならないと錯覚してしまったのかもしれません。

さらに、もっと良質なものでないといけないと錯覚してしまったのかもしれません。

まさに「いいものを安く」のスパイラルに陥ってしまったのかもしれません。

まるで、我が国経済のようです。

しかし、これではたくさん売れても利益が出ません。

ギター市場も、我が国経済の縮図とも言えそうです。

私たちは人口減少社会に入っています。

ギター市場も台数が減っています。

どちらも、もはや右肩上がりで売上高が伸び続けるビジネスモデルは極めて困難です。

私たちの国は、大手企業を中心に、良質な商品をつくり、かつ価格を下げてきましたが・・・。

未だデフレ経済から脱却しきれていないのです。

ギブソンは、例え年間10万台でも利益が出るような経営が求められます。

さらに、年間5万台でも、1万台でも利益が出るような経営をするべきなのです。

ではどうやったらできるかを考えましょう。

もし私が立て直しをさせていただくのならば・・・社員さんとあるべき姿を明確して共有し、台数が下がっても利益が出るような経営をする

ではここで、もし私がGibson社の立て直しをさせていただくのならば何をするか以下に列挙します。
(簡単で申し訳ありませんが)

〇社員さんに対するリストラはしません
(ひとりひとりにヒアリングをします)

〇社員さんと一緒になってあるべき姿(経営理念)を明確にします

〇社員さんと経営理念を共有し、高付加価値化を徹底します

〇低価格帯からの撤退をします

〇ワシントン条約等で伐採が禁止になった天然木材の研究と育成(植林)をはじめます
(工場で働いていた人財はこちらにも回ってもらいます。)

リストラをしない理由は言うまでもありません。

なぜ「あるべき姿」を明確にするかというと、社員さんがこれからの方向性を迷わないようにするためです。

元々Gibsonは私たち日本人にとって高級ブランドのギターメーカーであり、憧れでした。

いくつか廉価版が入ってきましたが、コアなファンは購入しませんでした(この私がコアなファンです)。

Gibsonはギブソンであり、簡単に手に入ってしまってはいけないのです。

これらが「あるべき姿」です。

天然木材とは、ホンジュラスマホガニー、ハードロックメイプル、ハカランダです。

例え年間の生産台数が1000本でも、1950年代と同じ木財(あえて木材と呼びません)でつくられたギターは、世界中から注文が殺到すると思うからです。

200万円でも売り切れるのではないでしょうか。

ヒストリックコレクションが50~80万円台で購入できることを考えれば、200万円でも安いのではないでしょうか。

これで売上高的には20億円となります。

10,000本つくれば200億円の売上高ですが、そこまではしません。

話を現実に戻しましょう。

時間はかかるでしょうけれど、ギブソン社の復活を心から祈っております。

Gibsonは永遠に不滅です。

大丈夫でいきましょう!

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