2018年3月の現金給与総額は昨年同月と比較して2.1%のアップ

人と会社・企業

2018年3月の賃金は2.1%アップ(前年同月比)。もっと高めていきましょう。

2017年3月と比較して2.1%の現金給与総額のアップ

社員のみなさんの3月の給料は、昨年同月と比べて高まりましたか?

厚生労働省が2018年3月の毎月勤労統計調査を発表しました。

これによりますと、現金給与総額は前年同月(2017年3月)と比較して2.1%増えたそうです。

また、この伸びは、14年9ヵ月ぶりの高いものということでした。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

厚生労働省が9日公表した3月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によると、名目賃金にあたる現金給与総額は前年同月に比べて2.1%増えた。2003年6月以来、14年9カ月ぶりの高い伸び率だ。業績好調な大企業が一時金を増やしたことが主な理由だ。

現金給与総額は28万4464円で、8カ月連続で増えた。業種別では製造業(3.3%増)、金融業(9.2%増)の伸びが目立つ。

内訳をみると、基本給にあたる所定内給与は24万3968円で、前年同月比1.3%の増加だった。残業代を示す所定外給与は2万265円と、同1.8%増えた。一時金など特別に支払われた給与は12.8%増の2万231円だった。今年2月も約26%増と大幅に伸びており、賃金全体のけん引役になっている。

上場企業(金融除く)の18年3月期の純利益は過去最高になる見込みだ。決算期に合わせ、一時金を支給した企業が増えたとみられる。

物価変動の影響を除いた3月の実質賃金も0.8%増と4カ月ぶりのプラスに転じた。3月の消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く)は1.3%上昇したものの、賃金の伸びが上回った。ただ、今後も増加を維持するかは一時金次第で見通せない面がある。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、名目賃金の伸びについて「基本給の伸びは変わっておらず、一時金の影響が大きい」と指摘した。今年1月に調査対象企業(従業員30人以上)の半数が入れ替わったことを踏まえ「前年と比較データが連続していないことに留意する必要がある」(宮前氏)と述べている(日本経済新聞 2018年5月9日)。

なお、厚生労働省によりますと、現金給与額とは以下の通りとなります。

現金給与額とは
賃金、給与、手当、賞与その他の名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に通貨で支払うもので、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く前の金額である。退職を事由に労働者に支払われる退職金は、含まれない。

今回の結果は、大手企業による一時金などの給与が増えたことが大きな要因

大手企業は業績好調です。

昨日は、トヨタ自動車が2018年3月期の決算において、過去最高益を出したことを紹介しました。

今回の結果は、大手企業による一時金などの給与が増えたことが大きな要因ではありますが、中小企業で働くみなさんにも実感があればと願っております。

毎月勤労統計調査は、従業員5人以上の小規模企業も対象となっていますので、私たちの実感に近い結果が出てきていると考えていいと思います。

もし実感があれば、アベノミクスの効果のひとつとして正しい評価をしていきましょう。

また、反対に実感がなければ、私たちは給料が上がるように経営努力していかなければなりません。

中小企業支援の現場からお話しいたします。社長たちの社員さんを想う気持ち

本当にありがたいことなのですが、弊社のクライアントの全社において、社員さんの給料が昨年度以上にアップしました。

全社一丸となって、本当によくがんばられました。

この1年間、私が企業支援の現場で体験した社長達の言葉をいくつか紹介したいと思います。

これらは社長の覚悟でもありました。

「給料高めて、それで赤字になってしまったら自分の責任です。赤字になるのを恐れて社員の給料を上げないのでは社長として情けないと思います。」

「社員の給料が高まっていないのに利益が出ても意味が無い。」

「何かあった時のために利益をストックしておくことも大事だけど、社員の給料を高める方が大事だと思っています。」

「社員の給料を高めた分、自分の給料が少なくなっても構わない。」

「大変な仕事を懸命にがんばってくれている社員の給料を少しでも高めてあげなければおかしい。」

これらの中には、弊社の拙書『静岡発 人を大切にするいい会社見つけました』に出てくる会社の社長が言った言葉も含まれます。

これだけ社員さんのことを思っている社長がいるのです。

日々、大変なことばかりでも、働く社員さんは幸せだと思います。

反対に、給料を高めることができない会社を考えましょう

業績が出ているのにも関わらず、社員さんの給料を高めていない会社は不自然であり、正しい経営とは言えません。

しかし、それらの現状がわからない社員さんも少なくありません。

それゆえ、社員さんが自分の会社の業績について興味を持つことは極めて重要です。

その上で来期の「業績がここまで高くなったら、リターンはこれだけもらえる」という目標を明確にしていきましょう。

可能ならば、自分たちでその目標を決められることが「あるべき姿」です。

一方で、未だに「社員は財務状況について関心を持たなくていい」といった考えを持っている社長もいらっしゃいます。

そうした会社は残念ながら伸びないでしょう。

社員さんが仕事をがんばる目標のひとつに、給料はとても大切な要素なのです。

給料の源は会社の利益です。

社員さんが利益に対する関心を持ってもらうことで、当事者意識も強くなります。

それによって生産性や働き方が変わってくるのです。

先に与えるとがんばらなくなってしまう?

また、社長の中には「給料を先に与えると、社員ががんばらなくなってしまうかもしれない」と思う方もいるでしょう。

確かにそうなってしまった会社も現実的にあることでしょう。

だからこそ、そうならないように、しっかりと社員さんを育成していくべきなのです。

どうしても私たち人間は、楽な方に流されてしまいます。

ひとり一人が問題点を認識していながらも、集団になると流されてしまうケースすら多々あるのです。

あるべき姿を明確にして、いつ、どこで、何を、どのようにやるべきかを明確にして、実行して、チェックして、改善を繰り返すことで給料を高めた分の利益に近づいて行きます。

ぜひ挑戦していきましょう。

私たちは給料アップを続けていくべきです。

なぜなら、この現状から脱しないと子供が減る一方だからです。

この現状を受け止めて改善していかないと子供は増えない

現実的に子供を産むことができる中心の世代は、生産年齢人口の中でも若い層です。

2015年の人口ピラミッドをご覧ください。

ところが、厚生労働省による2009年の若年者(15~34歳)の雇用実態調査をみると、親の収入に頼るケースが半数近くあるのです。
(自身の収入に加え、親の収入など他の収入に頼っている若年者は46.8%)

自身の収入のみで生活している若年者は44%です。

収入面に不安がある状態では安心して子供を産んで育てることは困難でしょう。

合計特殊出生率が1.44というのもうなずけます(2016年)。

これは、我が国の大きな問題点だと思います。

明確なことは、若年者の収入面の問題を解消しない限り、子供が増えては行かないということです。

我が国は、安心して子供が産めて育てられる社会にしていかなければなりません。

そうしない限り、私たちの人口は減る一方なのです。

難易度はとても高いですが、私は夫婦が共働きしなくても十分に生活できる稼ぎがあることが理想だと思っています

我が国は、安心して子供が産めて育てられる社会にしていかなければなりません。

その最も大きな要素は収入です。

私は、我が国が目指すべき究極の「あるべき姿」は、夫婦が共働きをしなくても十分にやっていけるような稼ぎを実現することだと思っています。

なぜなら、子育て期において、収入の面で不安のない状態をつくることが大事だと思うからです。

働きたい女性が増えることはとても素晴らしいことですが、生活のために働くことになると子供は増えないと思うからです。

夫婦において働くのが夫でも奥さんでも構いません。

これらは極端な話ですが、最低限給料のアップは毎年実現していくべきです。

会社が取り組むべきことは、人を大切にする経営を実践すること

給料を高めていくために企業が取り組むべきは、人を大切にする経営を実践することです。

大切にする人とは、社員さんとその家族、協力会社さん、お客様、地域の人、株主です。

人を大切にするためには、価格競争をしない経営をする必要があります。

例え価格が高くてもお客様に喜ばれる高付加価値の商品・サービスが提供できる「人財」を育成することです。

また、コストカットはあくまでも利益を産むために行うべきであり、価格競争をするために行うべきではありません。

コストカットは、自社独自の努力で取り組むことは正しいです。

ところが、非正規社員さんや協力会社さんに対して行き過ぎたコストカット要請をして実現することは間違っています。

こうしたことが我が国全体の給料が上がらない理由でもあります。

我が国の会社の99.7%が中小企業です。

働く人の7割が中小企業に属しているのです。

人を大切にする経営を実践する会社を増やしていきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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