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「もうおねがい ゆるして」・・・食事も与えず虐待した親

どんなにつらかったことでしょう

幼い我が子を虐待し、命を奪った痛ましい事件がありました。

義理の父親と母親が逮捕されました。

亡くなられた結愛ちゃんには謹んで哀悼の意を表します。

いかなる理由があろうとも許せません。

以下、日本経済新聞を引用いたします。

東京都目黒区で娘の船戸結愛ちゃん(5)を虐待して父親が起訴された事件で、警視庁捜査1課は6日、結愛ちゃんを放置して死亡させたとして、無職、雄大容疑者(33)と母親の無職、優里容疑者(25)を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕した。2人は容疑を認めている。

逮捕容疑は、1月下旬ごろから、結愛ちゃんに十分な食事を与えずに栄養失調状態に陥らせたうえ、雄大容疑者が殴るなど虐待。発覚を恐れ、妻と共謀して医師の診察を受けさせずに放置し、肺炎に基づく敗血症で結愛ちゃんを死亡させた疑い。

同課によると、結愛ちゃんは1月下旬から1日1回しか食事が与えられない日もあり、死亡時の体重は5歳時の平均を約7キロ下回る約12キロだった。

雄大容疑者は結愛ちゃんを毎日午前4時ごろに起床させ、ノートに文字の書き取りをさせていた。ノートには「きょうよりかもっともっとあしたはできるようになるから。もうおねがい、ゆるして、おねがいします」などと書き残されていた。

同課によると、香川県から転居した後、結愛ちゃんを太ったと思った雄大容疑者がダイエットさせるためにノートに体重を記録させるなどしていたという。

雄大容疑者は2月に結愛ちゃんを殴って負傷させたとして、傷害容疑で逮捕、起訴されていた(日本経済新聞 2018年6月6日)。

信じられないほど卑劣極まりない事件です。

この両親は子供に対する愛情はなかったのでしょうか。

良心はなかったのでしょうか。

許せないし、やるせない事件です。

書き残したノートの言葉

結愛ちゃんの書き残したノートの言葉を読むと心がとても苦しくなります。

ただただ涙が出てきます。

以下、産経ニュースの記事を引用いたします。

ママ もうパパとママにいわれなくても

しっかりじぶんから きょうよりか

あしたはもっともっと できるようにするから

もうおねがい ゆるして ゆるしてください

おねがいします

ほんとうにもう おなじことはしません ゆるして

きのうまでぜんぜんできてなかったこと

これまでまいにちやってきたことを なおします

これまでどんだけあほみたいにあそんだか

あそぶってあほみたいだからやめる

もうぜったいぜったい やらないからね

ぜったい やくそくします

「ゆるして、ゆるして」とノートを書いた結愛ちゃんのその時の心情を察すると胸が張り裂けそうになります。

虐待されて痛かったことでしょう。

苦しかったことでしょう。

両親がわかってくれなくて悲しかったことでしょう。

食事を抜かれてつらかったことでしょう。

愛情を注いでもらえなくて寂しかったことでしょう。

それでも自分を変えていこうとする健気な姿勢・・・涙が出ます。

しかし、この切ない気持ちは両親には届きませんでした。

両親は許さなかったのです。

義理の父親の方は虐待の手を緩めることはなかったのです。

母親の方は見て見ぬふりをしたのです。
(実の親として一体何をしていたのか。)

この時点で両親は「人」ではなくなっていたのです。

この両親に対して憎しみの気持ちが芽生えます。

人間というのはつくづく愚かであることを痛感します。

なぜ救えなかったのか

この両親が行ったことは絶対に許されることではありません。

結愛ちゃんはとても優秀な子供だったことが文面からわかります。

きっと素晴らしい将来が待っていたことでしょう。

優秀な才能と明るい将来が「自分のことしか考えていない馬鹿な大人」によって潰されてしまったのです。

私たちは二度とこのような事件を起こさないように痛みから学ばなければいけないと思います。

子供たちが馬鹿な大人の犠牲になってはいけないのです。

なぜ救うことができなかったのでしょうか?

近所の船戸容疑者を知る人は「引っ越してきましたとあいさつに来て、爽やかでいい青年だった。信じられない」と話していたという報道もあります。

私は、どんな人でも二面性があることを改めて痛感せずにはいられません。

同じ人間の中に悪魔と天使がいるのです。

容疑者の父親のいい部分を見た人は、まさか日常的に虐待をしているとは夢にも思わないのです。

だから、どんな人でも二面性があり、悪い部分が出てくる可能性があることを誰もが認識する必要があると思うのです。

虐待とは?しつけとは?まったく違うことを認識するべき

親が子供に虐待をしているのにもかかわらず、「しつけ」の一環だと主張するケースがよく見られます。

今回の義理の父親もそのように説明しているようです。

親が「しつけ」だといえば保護することができないようなのです。

しかし、そもそも虐待としつけは明確に違います。

このことを念頭に置いて第3者が判断することが重要ではないかと思います。

虐待とは、大辞林によりますと以下のように記されています。

虐待とは
むごい取り扱いをすること。

では、むごいとはどういう意味でしょうか。

むごいとは
① 見ていられないくらい悲惨だ。いたましい。 「 - ・い死に方」
② 思いやりがなくひどい。無慈悲だ。 「 - ・い仕打ち」
③ 程度が限度を超えている。はなはだしい。

まさに今回の事件は虐待です。

一方「しつけ」はブリタニカ国際大百科事典によりますと以下のように記されています。

しつけとは
社会生活に適応するために望ましい生活習慣を身につけさせること。基本的生活習慣のしつけが中心になるが,成長するにつれて,家庭,学校,社会などの場における行動の仕方へと,しつけの内容が拡大していく。しつけの目標は,社会生活の秩序を守り,みずから生活を向上させていくことのできる社会人に育て上げることである。また,しつけを効果的に行うためには,成長段階に応じた適切な方法をとることが必要である。すなわち,乳児期から幼児期にかけては親が範を示して根気よく繰返し,叱るよりも,上手にできたときにほめて力づけ,理解力が深まるにつれて説得に主眼をおくようにするのが望ましい。

「しつけの目標は、社会生活の秩序を守り、みずから生活を向上させていくことのできる社会人に育て上げること」に本質があります。

「(特に)乳児期から幼児期にかけては親が範を示して根気よく繰返し、叱るよりも上手にできたときにほめて力づけ、理解力が深まるにつれて説得に主眼をおくようにするのが望ましい」のです。

このように、虐待としつけは全く異質なものなのであり、この度の事件がしつけに該当しないことは一目瞭然です。

しかし、現実的には、しつけているつもりが次第にエスカレートして虐待になってしまうケースも多いでしょう。

その要因は、相手を尊重せず、(相手のことよりも)自分の感情を優先してしまうことで次第にエスカレートしていくのだと考えます。

つまり、指導する側が自分のことしか考えていないからこそエスカレートしていくのだと思います。

日大アメフト部の問題も、世の中を賑わすパワハラの問題も、同じなのかもしれません。

指導する側が相手を尊重するよりも自分の感情を優先したら、相手にむごいことをしていることに気がつかないでしょう。

だからこそ理不尽なことが起こるのだと思います。

さらに相手へのむごいことがエスカレートしていくのだと思います。

だから、子供への虐待を防ぐためには、第3者がしつけか虐待か自分で判断し、虐待ならば速やかに子供を保護することを徹底すべきだと思います。

親が子供を虐待していることを自分自身で認識するのは極めて難しいと思うからです。

また、再婚相手の連れ子が虐待にあうケースが多いことも重視する必要があります。

今回の事件でそれがより一層明白になりました。

虐待していても、している側は気がつかない

虐待の恐ろしさは、加害者側である親が「虐待している」という意識を感じていない点にあります。

さらに、しつけている意識が強ければ強いほど、相手にむごいことをしている認識がないのです。

認識があれば、エスカレートすることはないのです。

異常になる前に「これではいけない」と気がつき、ブレーキをかけることが理想ですが、できない人もいるのです。

むしろそういった人の方が多いかもしれません。

しつけから虐待となってしまう可能性は、指導する側の誰もが持ち合わせているものではないかと思っています。

次第にエスカレートしていくことで、いつの間にか虐待になってしまっているケースが多いのです。

決して人ごとではなく、人を指導する立場にある人は常に意識する必要があると思います。

誰もがその可能性があることを認識する

パワハラも第3者からみると考えられないようなことが起きていることがわかります。

しかし、ハラスメントを与えている本人は気がついていないのです。

叱っている方がついエキサイトして、相手の人格を全否定してしまうこともあります。

この「人として愚かな部分」は誰でも持ち合わせているものではないかと思っています。

本人が「しつけ」と思っていることでも、次第にエスカレートして虐待になっていく可能性があるということをしっかりと認識するべきです。

なお、しつけの本質である「社会生活の秩序を守り,みずから生活を向上させていくことのできる社会人に」という部分は、人を大切にするいい会社で求められてる人財像です。

つまり、「人から言われる前に、気付いて行動できる人財」になることが「あるべき姿」です。

そのために、常に心にブレーキを持って自分でコントロールすることも極めて重要です。

私たちの誰もがそういった人財像を目指していくべきだと思います。

学校、家庭、地域の教育でも目指して行くべきだと考えます。

それがこの度の悲しくつらい事件を将来に生かすことになると信じております。

このような事件が二度と起こらないように私たちひとり一人が注意していきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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