中小企業は65%が人手不足。2015年の調査開始以来最悪の数値を更新

人と会社・企業

中小企業の65%が人手不足。2015年の調査開始以来最悪

回答した企業の65%が人手不足。2015年の調査開始以来最悪の数値を更新

中小企業の人手不足についての調査結果が日本商工会議所から発表されました。

回答した企業の65%が人手不足で、2015年の調査開始以来最悪の数値を更新したようです。

またその半数で外国人材を既に雇っていたり雇用を検討したりしているようです。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

日本商工会議所は7日、中小企業の人手不足についての調査結果をまとめた。回答した2673社のうち65.0%が人手不足だと回答した。同回答は2017年の前回調査から4.4ポイント上昇し、過去最高となった。訪日外国人観光客の増加などを受けて宿泊・飲食業などで特に人手不足感が強い。対策として外国人材の受け入れを検討する企業も増えているようだ。

宿泊・飲食や運輸、建設で顕著で、外国人材を受け入れようとする動きが強まっている。人手不足だと回答した企業のうち50.4%が外国人材を既に雇っていたり、今後雇用する検討を進めたりしていた。

同調査は15年に開始。今回は18年3~4月にかけて全国4108社を対象に実施し、回答率は65.1%だった。

本当に深刻な問題です。

みなさんはこの問題は一時的なものだと考えますか?

中小企業の人手不足についての調査が2015年に開始された点について

日本商工会議所による中小企業の人手不足についての調査は2015年に開始されました。

「え?そんな最近なの?」と思われる方もいるかもしれません。

私もそうです。

この要因として考えられるのは、それまでは人手不足の問題が大きくなっていなかったからだと考えられます。

私自身は、ここ数年の急激な変化を実感しています。

2015年(平成27年度)までは国の緊急雇用創出事業があったくらいですから、多くの方が気がつかなかった訳です。

足下ではじわじわと人手不足の可能性はあったことでしょう。

2008年のリーマンショック以降、大手企業を中心とした激しいリストラ等によって、人がどんどん失われていきました。

2009年7月の失業率は5.7%と過去最悪の状況だったのです。

そうした背景があり、私たちは「人が減っていることが原因による人手不足」についての認識が弱いままだったのかもしれません。

今後、このようなことが加速すると、いくらAIによって仕事が代替されたとしても人手に関して過剰感が得られるようなことはないかもしれません。

私たちはパラダイムシフトが求められる。いよいよ「人が減っていることが原因による人手不足」が深刻化していきた

地方では中小企業の6割で深刻な人手不足です。

加えて、従業員29人以下の企業による2017年度の新規求人数は1996年度以降で過去最高を更新しました。

私たちはこれまでと大きく価値観を変えていかなければならないと考えます。

まさにパラダイムシフトが求められています。

パラダイムシフトとは
① 科学者集団に共有されているパラダイムが、ある時点で革命的・非連続的に変化すること。
② 思考や概念、規範や価値観が、枠組みごと移り変わること。

これは本当に怖いことなのですが、「人手不足倒産」が現実的なものとなりはじめています。

さらに追い打ちをかけるのは、後継者難です。

2025年に経営者の6割が70代を迎えるという統計が出ています。

私たちは一体どうすればいいのでしょうか?まずは人口減少とはシンプルに若者の減少であることを認識することが重要だと考えます

私たちは「人口減少」という言葉に対して、漠然としたイメージしか思い浮かべることができません。

「人が減っていくんだな」と認識できても、具体的に何がどうなっていくのかは意識していないのです。

人口減少とは、ズバリ若者の減少なのです。

具体的な数値を申し上げますので想像してみてください。

政令指定都市である静岡市において、今年23歳になる若者の数は6,352人です(静岡市年齢別人口より 平成30年3月31日現在)。

それらのうち297人が外国人です。

23歳というのは、大卒の新卒を多く含む年齢です。

この数字をこれまで多くの方にお話ししていますが、みな一様に驚きます。

そして、合計特殊出生率が1.43となった訳ですから、すぐに5,000人台に突入してしまうかもしれません。

私たちの将来を明るくするためには、これらの数字を増やしていくことが大切だと思いませんか?

以下に、静岡市の人口ピラミッドを添付します。

人口が減っている現実をぜひ多くの人に認識して欲しいと願っております

先日、2017年に生まれた子供は94万6060人で、前年から3万918人減り、過去最少となった記事を紹介しました。

2017年に生まれた子供の数字は、これからもう何をしても増えないのです。

この当たり前の事を私たちは重く受け止めないといけないと思います。

なぜなら、企業が若者を採用できないことがこれから何年も続くような時代になる可能性が考えられるからです。

平成26年7月1日現在の我が国の民営事業所数は577万9千事業所です(総務省統計局による平成26年経済センサス)。

94万6060人に対して577万9千事業所です。

若者の数は圧倒的に足りませんし、若者が採用できない企業は今後より一層増えていくことでしょう。

そうならないためにも、私たちは誰もが実践していかなければならないことがあるのです。

もちろん、女性活用は必須でしょう。

しかし、女性を活用して子供が減るようなことがあったら本末転倒です。

逆に、女性を活用している企業では、子供の数が多くなっていくようにしていくべきなのです。

政府は2025年までに希望出生率1.8にする目標を掲げます

政府は2025年度までに、子育て世代が希望通りに子どもを持てる「希望出生率」を1.8にする目標を掲げます。

実現のために、今問題となっていることは何でしょうか?

私はこれまでも繰り返し述べておりますが、収入面がいちばんネックだと思っています。

自分1人での生活が困難な若者がどうして何人も子供をつくろうとするでしょうか。

ちなみに、人口をキープするために必要な合計特殊出生率は2.07と言われています。

1.8でも足りないわけですが、まずは過去最少を毎年記録してしまうようなことは避けなければなりません。

若者の収入を高めるために、国、企業、そして私たちがしなければならないことがあります。

「いいものを安く」の価値観から脱却し、人を大切にする会社を増やしていくことが最良の策です

私たちひとり一人が何をどうすればいいのでしょうか。

私たちはまず目先のことから脱することが必要です。

それはいつも申し上げておりますが「いいものを安く」からの脱却です。

消費者としてそれを求めることは仕方のないことかもしれませんが、それは目先のことなのです。

「いいものを安く」を展開しすぎていることによって、犠牲になっている協力会社の社員さんがいるのです。

また、私たちにとってとても大切な安心・安全をも犠牲になってしまっていることを強く認識するべきなのです。

「安かろう、悪かろう」が正しいのです。

次に、私たちは誰もが働いています。

だから、みなさんが所属されている企業を「人を大切にするいい会社」に変えていくことが重要です。

人を大切にする会社は、価格競争を絶対にしません。

それは、価格競争をしてしまったら「人」を大切にできないからです。

大切にする人とは、「社員さんとその家族、協力会社、お客様、地域の人、株主」のそれぞれです。

だから、協力会社の社員さんの給与も含めて高まっていくことが大切なのです。

価格競争から脱するためには、人財が知恵を出して、お客様にそれ以上の商品とサービスを提供するよう努力します。

人財が差別化を産むような会社にしていくべきなのです。

人が採用できずに「人手不足」による廃業は今後ますます現実的になります。

その意味においても「人を大切にする会社づくり」は必須なのです。

大丈夫でいきましょう!

2018年6月
« 5月   7月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

アーカイブ

ピックアップ記事

  1. 人と会社・企業

    『静岡発 人を大切にするいい会社見つけました』が江崎書店さんのサイトで第1位に
  2. 人と会社・企業

    いい会社にしていくために・・・『人を大切に~』が第2位にランクイン
  3. 人と会社・企業

    ローランドベルガー長島聡社長のAI現場力と和ノベーション
  4. 人と会社・企業

    出版記念講演会にご参会いただきまして誠にありがとうございました
  5. 人と会社・企業

    トーハンさんの各地区で「突出して売れている本」の特集で第3位に
PAGE TOP