人と会社・企業

働き方改革に取り組んでいない中小企業が63.5%

働き方改革の進捗状況は

神奈川県の中小・小規模企業では、63.5%が働き方改革に取り組んでいないそうです。

その要因は、人手不足が最も大きいようです。

また、社員さんの数が少ない企業ほど取り組みが進まないということでした。

以下、日本経済新聞の記事を紹介いたします。

神奈川県の中小・小規模企業の6割強が働き方改革に取り組んでいない。人手不足が最大の理由で、従業員数が少ない企業ほど取り組みが進まない。県は今後、働き方改革に成功している企業の実例や、国の支援制度について情報提供を進めて改善につなげたい考えだ。

神奈川県が2017年11~12月に実施した調査で明らかになった。対象は資本金が3億円以下、または従業員が300人以下の県内企業2600社。回答があった631社のうち、63.5%が働き方改革に「取り組んでいない」と答えた。

従業員数別でみると取り組んでいないのは、101人以上の企業で14.3%だった一方、21~50人は35.4%、6~20人は49.7%、5人以下は74.3%だった。従業員数が少ない企業ほど取り組んでいないことがわかる。

理由として最も多かったのは「人員に余裕がなく、取り組むことができない」で42%を占めた。「取り組む必要性を感じていない」が39%、「何に取り組んでいいかわからない」が9%で続いた。

神奈川県中小企業家同友会(横浜市)は「中小企業での働き方改革は難しいという声は多い。人数が少なく大企業のような分業はできない」と指摘する。

建設会社の日栄鋼材(同)の菅沼伸之社長は「今の人員で会社の業績を伸ばすことと、国が求める働き方改革の両立はできない」と訴える。

調査では計47.1%の企業が人材確保が「あまりできていない」「まったくできていない」と回答した。人材確保の課題については「求める質の人材がいない」が53.5%で最多。「求職者が集まらない」(30.9%)、「採用の諸経費が負担」(18.2%)が続いた。

黒岩祐治知事は「中小企業は新しい働き方の情報が不足している」と指摘する。「先行事例を広める取り組みを進めたい」と話す。「先進的な取り組みを進めるには国や自治体が補助金を出すことも重要」(横浜商工会議所の上野孝会頭)との意見もあるが、県はまずは希望する企業に対して他の企業の取り組みや、自治体の支援制度について定期的に情報提供していく(日本経済新聞 2018年6月9日)。

みなさんの会社ではいかがですか?

行政のみなさんには大変申し訳ない言い方ですが、中小企業で働く社員さんは「働き方改革」という言葉自体に興味がありません

こんなことを言うと行政の方々はショックだと思います。

これは「ワーク・ライフ・バランス」とも共通しますが、社員さんにとってわかりにくいからです。

ここを突破することが大事だと思っています。

以前私は「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が行政や大手企業の方々と中小企業の方々との間で、認識に大きな違いがあることを明確にしました。

2015年に6月から9月にかけて、クライアント企業の社員さんを中心に「ワーク・ライフ・バランスという言葉を知っていますか」と聞いていったのです。

その数は述べ27社、社員さんの数は391名となりました。

「知っている」方はわずか11名(そのうち5名は経営者)でした。

うかがった企業は、社員さんの数が10人から40人程度の規模が多かった訳ですが、まさに中小企業の最前線のデータだと思っています。

その結果をワーク・ライフ・バランスの会議の時に行政の方に伝えたところ、みなさん信じられなかったようです。

しかしながら、弊社が支援している会社は、ワーク・ライフ・バランスという言葉を知らないだけで、内容はワーク・ライフ・バランスの取り組みを実践しているのです。

つまり、それらは「人を大切にするいい会社」の取り組みであるのです。

「働き方改革」もこの時の「ワーク・ライフ・バランス」という言葉のように多くの会社で知られていないことでしょう。

何と言っても、我が国の99.7%が中小企業です。

働いている7割の方が中小企業に属しているのです。

それでもワーク・ライフ・バランスと同じく「人を大切にするいい会社」を目指して社員さんが成長していく過程で「働き方改革」も結果的に進んで行くはずです。

そもそも働き方改革ってなに?・・・働き方改革は何も特別なことではありません

働き方改革については以下の記事で簡単に説明しておりますのでどうぞご覧になってください。

働き方改革もワーク・ライフ・バランスと同じく、言葉が一人歩きしているような印象を受けます。

上記の記事の冒頭で述べられている2点(以下に示します)についても言葉のイメージが先行しているように思えます。

〇人手不足が最大の理由で、従業員数が少ない企業ほど取り組みが進まない。
〇県は今後、働き方改革に成功している企業の実例や、国の支援制度について情報提供を進めて改善につなげたい考えだ。

働き方改革は、人手不足だからこそ進めなければなりません

社員さんの数が少ない企業ほど進めるべきなのです。

そして、働き方改革を実践し成果をあげている企業の事例は「人を大切にするいい会社」において顕著です。

いつもお話しさせていただいてる我が国を代表するパールホワイト企業の伊那食品工業さんや未来工業さんをぜひイメージして欲しいと思います。

しかし「いい会社づくり」は絶え間ないものであり「これでよし」というレベルがありませんので注意するべきです。

カイゼンした次の瞬間に問題点が出てきています。

なぜなら、PDCAサイクルが回っているからです。

また、制度を構築しても精度が機能する組織風土を構築しなければ意味がありません。

そのためには、共通の目的と、貢献意欲と、コミュニケーションの3要素の質を高めることが求められるのです。

働き方改革もワーク・ライフ・バランスも本質は同じです

なぜならそれらは「社員さんが働く幸せを得ることと会社が永続することを実現するもの」だからです。

まずはこの目的を社員さんと共有しましょう。

働き方改革は、設備を導入するものではありません。

莫大な費用がかかるものでもありません。

もちろんAIを導入しなくても可能です。

ただひとつ、必ず行うべき事は「人材を人財にする取り組みである」ということです。

それは言い換えれば、昨日よりも今日、今日よりも明日といった成長を続けて「1年後の今日この日を楽しく迎えるべきもの」なのです。

それゆえ、働き方改革は、目先のことにこだわったら進みません。

しかし、その先には大きな喜びが待っています。

それは褒められ、必要とされ、役に立っている事が実感できます。

その積み重ねによって給料やお休み等の制度面も充実してくるのです。

働き方改革を進めるためには

社員さんのインセンティブになるように目的と目標を明確にして共有することがとても重要です。

働き方改革がうまくいっていない会社は、「何のために行うのか」が明確になっていないし、理解されていないのです。

そもそもワーク・ライフ・バランスも働き方改革も「働く社員さんの幸せと会社の永続のため」に行うのですが、それを社員さんに理解してもらうことが極めて重要です。

幸せというのは、仕事を一生懸命行って「人から褒められ、必要とされ、役に立つこと」が実感できることで得られます。

その積み重ねによって給料や休日も充実してくるのです。

だから、結果的にワーク・ライフ・バランスという言葉が追いかけてきたようなイメージで結構です。

働き方改革も、いい会社をつくろうと社員のみなさんが取り組んでいることで結果的に追いかけてくる言葉なのです。

働き方改革を実践すると、今の人員で会社の業績を伸ばすことに繋がります。

先進事例は「人を大切にするいい会社」

わかりにくいようでしたら、「人を大切にする会社」を働く誰もが目指せば働き方改革になるとお考えください。

「人を大切にするいい会社」が働き方改革の先進事例です。

そして、そういった会社こそ問題点が常に出てきます。

これは多くの方が意外に思われますが、実は単純な理由です。

問題点をカイゼンするといい会社になるからです。

人を大切にするいい会社では、自ら問題点を見つけて速やかにカイゼンに繋げる『人財』が会社を支えています。

例えば「提案制度」も問題点を見つけることからスタートします。

反対に「やらされ感」「指示待ち人間」ではいい会社を実現することはできません。

問題点を「見て見ぬふり」をしていたらあっという間に1年経ってしまうのです。

人を大切にするいい会社はなぜ生産性が高いのか

人を大切にするいい会社では生産性がなぜ3倍なのでしょうか?

それは価格競争をせず、人財が差別化を実現しているからです。

そのために限られた時間で最高のパフォーマンスをすることが求められます。

また「いやいや行う」のと「自ら進んで行う」のとどちらが生産性が高いかお考えください。

至極単純です。

ところが、それまでの思考の癖や常識と思っていることが邪魔をして、より良く変わることができない人も非常に多いのです。

それらを1度取り除くことが求められます。

「人を大切にするいい会社」では、「働き方改革」と言われるずっと以前から働き方改革を進めてきました。

その代表的な会社である伊那食品工業さんや未来工業さんをぜひとも覚えて欲しいと思います。

経営資源がない会社だからこそ働き方改革が必要

まとめますが、実は働き方改革は経営資源がない会社ほど必要です。

誰でもご存じのトヨタ自動車もよく誤解をされますが、本質をしっかりと見ましょう。

トヨタ自動車は、元々は人も集まらず、資金もなかったからこそ、現場のカイゼンが進んで行ったのです。

無い無い尽くしのトヨタからカイゼンを進めることで脱却したのです。

現場には「このままではいけない」という危機感がありました。

そしてその先には大きな夢や志がありました。

そもそも働いている人は同じ人間です。

同じ24時間が与えられています。

そして働く時間には限りがあります。

それなのに、なぜ差が産まれてくるのでしょうか?

それは働き方が違うからです。

働き方の元となる考え方が違うからです。

働き方改革は誰でも実践できますし「いい会社」では必ず求められます

働き方改革は誰もができることです。

働き方改革という言葉を使わなくても、日々のカイゼンやPDCAサイクルを回すことはすべての社員さんに必須の取り組みです。

「人を大切にするいい会社」では、なおさらです。

それらの会社で働く社員さんは「大変だけど楽しい」という認識を持っています。

その大変さは、仕事の目的を明確にすることと、それを達成するための段取りと、仕事後のチェック&カイゼンをわずかな時間(こまぎれ時間)でするか否かです。

たったこれだけでも1年経てば相当の差が生じています。

目の前のことだけをしていても、働き方改革は進まないのです。

その状態に慣れていく(習慣になっていく)ことで、いい会社然の社風が形成されているのです。

先進事例となる会社は、社員さんが日々成長・進化しています。

日々PDCAサイクルが回っているからです。

その総和こそが会社の成長です。

それほど難しいことはありませんので、ぜひ多くの会社で「働き方改革」をトライして欲しいと思います。

社員さんとその家族の幸せのために。

それが協力会社の幸せ、お客さま、地域の人の幸せにも繋がり永続するいい会社が実現できます。

大丈夫でいきましょう!

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