2018年夏の大手企業ボーナス96万7386円で過去最高。前年比6.71%増

人と会社・企業

大手企業の2018年夏ボーナスが過去最高。前年比6.71%増の96万7386円

90万円の大台を上回るのは4年連続

経団連が2018年夏のボーナスの1次集計結果を発表しました。

大手企業の平均ボーナス額は、前年比6.71%増の96万7386円でした。

これは1959年の調査開始以来で最高の結果となりました。

以下、日本経済新聞の記事を引用します。

経団連は14日、2018年夏賞与の1次集計結果を発表した。大手企業の平均妥結額は前年比6.71%増の96万7386円で、1959年の調査開始以来で最高。好業績を背景に建設や自動車がけん引し、2年ぶりに増えた。90万円の大台を上回るのは4年連続。政府がデフレ脱却に向けて経済界に賃上げを要請した動きも追い風になった。

経団連は東証1部上場で従業員500人以上の21業種251社を対象に調査。14業種96社の回答を集計した。最終集計は7月下旬にも公表する。

平均妥結額は1次集計としてこれまで最高だったリーマン・ショック前の07年を上回った。18年の集計で妥結額が最高だった業種は、20年東京五輪を控えて業績が好調な建設。平均を大きく上回る157万3957円となり、前年より10.71%増えた。自動車も6.27%増の106万1566円で平均を押し上げた。

伸び率が最も高かった業種は鉄鋼。前年比で17.71%増えた。自動車や建材向けの市況が好転するなど好調な業績を反映した。日本経済新聞社が5月にまとめた調査では、JFEスチールの18年夏の賞与は41.02%増の82万5000円だった。

紙・パルプとセメントは前年割れとなった。

安倍晋三首相は18年の春季労使交渉で経済界に3%の賃上げを求めた。経団連が4月下旬にまとめた18年春闘の1次集計では、大手企業の定期昇給とベースアップを合わせた賃上げ率は2.54%だった。賞与を含めた年収で3%の賃上げを達成する可能性もある(日本経済新聞 2018年6月14日)。

経団連に所属している企業は我が国の代表的な大手企業です。

4年連続で90万円を超えた点は驚きます。

「好業績を背景に建設や自動車がけん引し、2年ぶりに増えた」という部分ではトヨタ自動車を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

トヨタ自動車が2期ぶりに過去最高益を更新したのも記憶に新しいです。

予測よりもパーセンテージで2.09ポイント、支給額は13万7,600円上回ったことになります

日本経済新聞が5月20日に出した今夏ボーナス予測では、2017年夏と比較して4.62%の増加で、支給額は82万9786円となっておりました。

それが6.71%増の96万7386円となった訳です。

単純比較では、パーセンテージで2.09ポイント、支給額は13万7,600円上回ったことになります。

大手企業のボーナスが予測よりも大きく上回ったということは、業績が社員さんにそれだけ還元されたわけですから、大いに歓迎すべきことだと思います。

さすが経団連に所属する企業は我が国を代表する会社です。

自社の社員さんの次は、非正規社員さんや協力会社にも還元をぜひともお願いいたします。

お客様には「いいものを安く」ではなく、「いいものを適正価格(高くても可)」でお願いします。
(「いいものを安く」で安心・安全が犠牲になってはいけない)

また、地域の人々への還元もお願いいたします。

例えば、法定雇用率が上がった障がい者雇用にも尽力して欲しいと思います。

これらはまさに「人を大切にする経営」の実践です。

増収増益を繰り返す本当の意味でいい会社は、「人を大切にする経営」を徹底して実践しています。

「自分だけが儲かればいい」という経営では結局自分の首を絞めることになるのです。

ぜひ「人を大切にするいい会社」を増やしていきましょう。

ひいてはそれこそが我が国の永続のために必要なことなのです。

我が国を牽引する企業のみなさまには大いに期待したいです。

そして、政治家の先生方、官僚のみなさんに強くお願いしたいのは、この状況だけを見て「増税だ」と安易に考えないで欲しいと言うことです。

我が国事業所の99.7%を占める中小企業の状況をしっかり見た上で(できれば現地・現物・現認した上で)の判断をお願いいたします。

では、中小企業が多く含まれたボーナスの予測はどうだったか振り返ってみましょう。

私たちは忘れてはならないもうひとつの予測。これが大事です

私たちにとって忘れてはならないもうひとつの予測があります。

その予測では、民間企業1人あたりのボーナスの平均支給額が前年比1.8%増の37万3,000円となる見通しになっています。

これは、民間シンクタンク5社が厚生労働省が毎月勤労統計調査でまとめる従業員数5人以上の事業所のボーナス支給額などを予測したものです。

「なぜこんなに差があるの?」と思われる方がいて当然です。

厚生労働省の毎月勤労統計調査は中小企業も多く含まれているからです。

こちらの方が私たち中小企業にとって現実的な数字です。

この予測に対して実績はどうだったか明確になるのは少し先ですがわかり次第とりまとめたいと思います。

毎月勤労統計調査の夏のボーナスを従業員規模別でまとめたのが以下のグラフとなります(2017年まで)。

従業員規模別でこれだけの差が生じます。

それでは一部ではありますが、地方の2018年夏ボーナス(予測)を具体的に見てみましょう。

足利銀行の取引先である栃木県内外の企業は昨年(2017年)夏より2.3%増の33万8259円

あしぎん総合研究所さんがとりまとめた(足利銀行が取引する)栃木県内外の企業は(2018年夏のボーナスの1人当たり支給額)前年比2.3%多い33万8259円となりました。

増額は2年連続です。

あしぎん総合研究所(宇都宮市)がまとめたボーナス調査で、2018年夏の支給予定額は昨夏実績に比べて2.3%多い33万8259円となった。増額は2年連続。ボーナス支給を予定している企業の割合は83%と2.7ポイント上昇し、08年の調査開始以来、最高となった。

業種別では、製造業の支給予定額が3.2%増の37万2658円、非製造業が1.5%増の31万1027円だった。規模別では、大企業が2.1%増の42万5341円、中小企業が2.4%増の31万125円だった。

あしぎん総研は「人手不足が深刻になるなか、ボーナスを引き上げる動きが起きている」と分析している。

調査は足利銀行の取引先1704社を対象に実施し、県内外の932社から回答を得た(日本経済新聞 2018年5月29日)。

民間シンクタンク5社が厚生労働省の毎月勤労統計調査からとりまとめた予測に近いものとなりました。

またボーナス支給を予定している企業割合が83%で、2008年以来最高となった点も注目すべきでしょう。

静岡県内企業の2018年夏のボーナスの1人当たり支給額は前年比1.5%増の36万6600円(予測)

私が住んでいる静岡県内企業の予測が今月1日に出ておりました。

静岡経済研究所さんがとりまとめたものです。

これによりますと前年比1.5%増の36万6600円という予測でした。

静岡経済研究所は、静岡県内企業の2018年夏のボーナスの1人当たり支給額は前年比1.5%増の36万6600円で、3年連続で増加するとの予測をまとめた。支給総額も4年ぶりに増加に転じ、2.1%増の4335億円になる見通し。好調な企業業績や賃上げが追い風となり、旅行や家電、車などのボーナス商戦にも好影響を与えそうだ。

17年夏のボーナスを36万1225円と算出。公表されている過去のボーナス支給額をもとに、ボーナスと相関が高い有効求人倍率や鉱工業生産指数などの指標を参考にして予測した。

企業規模別では従業員数30人以上の企業が1.6%増の42万800円、29人以下では1.3%増の26万6000円。中小企業では人手不足による増加圧力が働くという。

これまで支給総額ベースは常用雇用者数の増加に伴い、減少が続いてきた。総額の増加に、研究所は「消費にプラスの影響がある」としている(日本経済新聞 2018年6月1日)。

こちらも民間シンクタンク5社が厚生労働省の毎月勤労統計調査から予測したものに近い結果となりました。

一方で、西日本シティ銀行さんといよぎん地域経済研究さんが実施した調査では夏のボーナスの減少が予測されています。

西日本シティ銀行さんの調査では昨年より「少なくなる」回答が「多くなる」を上回る。愛媛県では3年ぶりに減少する予測

西日本シティ銀行さんの調査では昨年より少なくなる回答が多くなるより上回っている点が気になりました。

西日本シティ銀行が6日まとめた夏のボーナス使いみち調査によると、昨年の夏より「少なくなる」と回答したのは19.2%と、「多くなる」の15.2%を上回った。「同じくらい」は65.6%だった。5月に福岡県内のボーナスがある家庭の500人にネット経由で調査した。今回から調査方法を大幅に変更しており、担当者は「過去の調査との比較は難しい」という。

担当者は「企業業績は手放しでいいとはいえない。給与は上げても賞与まで上げるのは難しいのでは」としている(日本経済新聞 2018年6月7日)。

愛媛県は3年ぶりに減少する予測となりました。

1人あたりの支給見込み額が0.5%減ですが、支給対象人数は増加したようです。

伊予銀行系の調査機関、いよぎん地域経済研究センター(松山市)がまとめた愛媛県内企業の今夏のボーナス調査によると、従業員1人あたりの支給見込み額は前年比0.5%減の40万9000円だった。3年ぶりの減少となった。一方、人手不足対策などで支給対象人数は増加し、支給見込み総額は同2.7%増の1279億円となった。

非製造業は前年比0.6%増の39万円で3年連続で伸びた。同センターは「人手不足が深刻な運輸やサービス業で、人材流出を防ぐため支給を増やした」と分析する。

製造業は前年比4.4%減の50万5000円で7年ぶりにマイナスに転じた。「機械・金属」が9.8%減、「紙・パルプ」が5%減となった。

支給見込み額の増加要因(2つまで回答)では「社員のモチベーションアップ」が39.4%と最多で、「雇用の維持・確保」が37.1%で続いた。

支給見込み額の減少要因(2つまで回答)では「業績不調」が40.7%、「従業員の年齢構成の若返り」が39%だった。

調査は4月下旬から5月上旬に、愛媛県内に事業所を置く806社を対象に実施し、340社から回答を得た。平均年齢は39.6歳(日本経済新聞 2018年)。

支給見込み額は40万9,000円と民間シンクタンク5社がまとめた予測(37万3,000円)よりも数字自体はいいようです。

これは、毎月勤労統計調査の対象となる企業よりも規模が大きい企業が多く含まれている可能性も考えられます。

ボーナスの支給率は?

ボーナスは支給額がいちばん気になりますが、支給率も注意しなければなりません。

毎月勤労統計調査の夏のボーナスの統計から支給率についてまとめたのが以下のグラフとなります。

グラフから従業員規模が少ない企業では支給率も低くなることが明確になっています。

従業員数が5~29人規模の企業の2017年夏ボーナス支給率が64.5%です。

つまり、同規模の会社では35.5%が支給されないと言えます。

加えて、5人未満の企業は毎月勤労統計調査の対象に入っておりませんので、ボーナスが支給されていない企業の割合は実際これよりも多いことが予想されます。

その数字は4割近くなるのではないでしょうか。

このことも私たちは忘れてはならないのです。

中小企業で働くみなさんのボーナスが上がることに期待します。またなるべく多くの中小企業でボーナスが出て欲しいです

中小企業で働くみなさんのボーナスが上がることに期待いたします。

しかし、中小企業の今夏のボーナス平均は、大手企業のように大きく伸びることは難しいでしょう。

また、4割近くの企業でボーナスが出ない可能性も考えられます。

統計結果が出るのは少し先ですが、注意して見てみましょう。

繰り返しますが、経団連に所属する企業は我が国を代表する大手企業です。

過去最高といっても割合からすれば0.3%よりもはるかに低い訳です(99.7%が中小企業のため)。

どうか政治家の先生方と官僚のみなさんには、安易に増税をせず、地方に対して現地・現物・現認をお願いしたいと思います。

地方の中小企業の状況も、地方の人口減少も、東京にいると想像できないと思います。

地方での人口減少はまさに若者の減少であることを痛感します。

この状態で1人あたりの税金が増えたら中小企業で働く人たちの生活は逼迫します。

子供が増えることはますます難しくなるでしょう。

どうか増税ありきではなく、むしろ減税をしても立派に政ができるように舵取りをすることを切にお願いしたいと思います。

それこそが景気回復の確実な方法だと思っています。

大丈夫でいきましょう!

2018年6月
« 5月   7月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

アーカイブ

ピックアップ記事

  1. 人と会社・企業

    『人を大切~』が静岡新聞で第1位に!陸王もランクイン
  2. 人と会社・企業

    『人を大切にするいい会社見つけました』が第3位&3刷
  3. 人と会社・企業

    出版記念講演会にご参会いただきまして誠にありがとうございました
  4. 人と会社・企業

    有給休暇の取得率が100%で増収増益の会社が静岡にある
  5. 人と会社・企業

    静岡新聞「今週のベストセラー」で第1位に
PAGE TOP