人と会社・企業

静岡県の百貨店売上高、中小企業景況感、新車登録台数で悪化の傾向

静岡県内百貨店の5月の合計売上高は前年同月比5.9%減の56億円。前年を下回ったのは5カ月連続

私が住んでいる静岡県において景気の停滞を感じさせる気になるニュースが入ってきました。

以下の3点について述べていきたいと思います。

〇5月の百貨店売上高
〇4~6月の中小企業景況感
〇1~6月の新車登録台数

まず百貨店の5月の売上高が前年同月比5.9%減だったということです。

前年を下回るのは5ヵ月連続であることも着目すべきです。

対して高額商品が堅調であることも留意すべきでしょう。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

 日本経済新聞社がまとめた静岡県内の百貨店3店(松坂屋静岡店、静岡伊勢丹、遠鉄百貨店)の5月の合計売上高は前年同月比5.9%減の56億円だった。5カ月連続で前年を下回った。衣料品や食料品などが苦戦した。休日に雨天が重なったこともあり、売り上げが伸びなかった。

主力の衣料品は8.0%減の20億円。3店ともに客足が鈍り、「母の日商戦で婦人服を中心に苦戦し、紳士服に特化した催事を前倒ししたことが響いた」(伊勢丹)という。

食料品は6.0%減の13億円。松坂屋は前年同月に開催した北海道展を前倒ししたため、反動減が出た。遠鉄は昨年放送のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に合わせて伸びた行楽シーズンの土産物需要が減少した。

一方、高額商品は堅調だ。アクセサリーなどの身の回り品は1.6%増だった。美術・装飾・貴金属などを含む雑貨は3.0%減だったが、遠鉄は「前年同月の(貴金属の催事の)黄金展を今年は7月にずらした。今後プラスに持ち直すと期待している」との見方を示した(日本経済新聞 2018年7月10日)。

続いて中小企業の景況感です。

4~6月の静岡県内の中小企業景況調査によると、景気動向指数(DI)は1~3月比0.9ポイント低下(マイナス3.1)

4~6月の中小企業景況感は1~3月よりも0.9ポイント低下となりました。

地域別では、西部の状況に対して東部の状況が悪く「西高東低」です。

業種別ではサービス業と小売業のマイナスが目立ちました。

人手不足と原材料費の高騰が影響していると考えられます。

一方、不動産業と卸売業は上昇しています。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

静岡県信用金庫協会が5日発表した4~6月の静岡県内の中小企業景況調査によると、景気動向指数(DI)は1~3月比0.9ポイント低下のマイナス3.1だった。サービス業や小売業で悪化が顕著だった。人手不足や原材料費の高騰が影響したとみられる。

調査は県内12信金が共同で実施。1358社から回答を得た。

地域別では東部が6.8ポイント低下のマイナス18.8、中部が4.0ポイント上昇のマイナス2.3、西部が0.6ポイント上昇のプラス4.5だった。

業種別では不動産業・卸売業を除いて低下。特にサービス業は11.9ポイント低下のマイナス18.2、小売業は4.0ポイント低下のマイナス28.4と悪化が目立った。一方、不動産業は19.1ポイント上昇、卸売業は10.6ポイント上昇と改善した。中小企業は主な経営課題として「人手の確保」(中部の小売業)などを挙げている(日本経済新聞 2018年7月6日)。

では最後に今年上半期における新車の登録台数を見てみましょう。

2018年上期(1~6月)の静岡県内の新車登録台数(軽自動車を除く)は、前年同期比6.1%減の5万4444台。軽自動車は前年同月比4.3%増の4万2904台

2018年上半期の新車登録台数(軽自動車を除く)は前年同月比6.1%減でした。

対して軽自動車は4.3%増で伸びています。

単月で見ると9ヵ月連続で前年同月比を下回っているようです。

一方で軽自動車は3ヵ月連続で前年を超えました。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

日本自動車販売協会連合会静岡県支部(静岡市)がまとめた2018年上期(1~6月)の県内の新車登録台数(軽自動車を除く)は、前年同期比6.1%減の5万4444台だった。各社の新型車の投入効果が薄れた。

主力の乗用車は6.7%減の4万7979台。貨物車は0.4%増の5521台、バスは37台減の121台だった。貨物車は上期としては15年(5604台)に次ぐ高い水準に回復した。

一方、静岡県軽自動車協会(静岡市)がまとめた18年上期の軽自動車販売台数(速報)は4.3%増の4万2904台だった。各社が17年下期(7~12月)に改良した主力車を相次ぎ投入。好調な販売が続いている。上期としては2年連続で前年を上回った。

メーカー別では首位のスズキが2.0%増の1万5635台、2位のダイハツは2.6%増の1万2200台、3位のホンダは7.6%増の8382台だった。

18年6月の新車登録台数は8.6%減の9021台と、9カ月連続で前年を下回った。軽自動車販売台数は6.2%増の6801台と、3カ月連続で前年を超えた(日本経済新聞 2018年7月6日)。

全体的に落ちている訳ではなく、伸びているものもある

上記の結果を以下に簡単にまとめました。

〇5月の百貨店売上高は前年同月比で下がるが、高級品は伸びている
〇4~6月の中小企業景況感は1~3月と比較して特で東部で悪化し中部と西部ではプラス。業種別では、サービス業、小売業で悪化の反面、不動産業、卸売業で伸びている
〇1~6月の新車登録台数は前年より減っているが軽自動車は伸びている

みなさんはどのような感想を持ったでしょうか。

全体的に落ちているのではなくて、伸びているものもあります。

百貨店の高級品が伸びている傾向は着目すべきだと思います。

「安くしないと売れない」と思い込んでいる方は特に注意して欲しいと思います。

私たちは「いいものを安く」からの脱却が求められています。

確かに新車登録台数で軽自動車が伸びているという結果は、低価格、燃費が求められているのかもしれません。

しかし、目先のことにとらわれていては我が国経済が良くなっていかないのです。

原材料費の高騰を思い切って価格に反映させましょう

以前、2017年は22%も原材料価格が上がったのに最終財は0.5%だったという記事を紹介いたしました。

私たち中小企業で働く人全体が景気回復の実感が持てない要因はここにあるのではないかと思っています。

この不自然なほどの圧縮は、協力会社(中小企業で働く)のみなさんの血のにじむような努力です。

努力は報われなければなりません。

一方的な「犠牲」ではいけないのです。

原材料費の高騰を商品価格に反映することができたら、景気や私たちの暮らしにいい影響をもたらすかもしれないという逆転の発想が必要です。

先日も大阪府の中小企業の夏のボーナスの状況をお知らせしました(大阪シティ信用金庫様の調査)。

20年間ボーナスの価格自体にほとんど変化がありませんでした。

この結果に多くの方が驚かれたと思います。

私たちの給料やボーナスが停滞しているような状態から一刻も速く脱するべきです。

人財が差別化を実現していくように

以上、静岡県の景気について気になる情報をお知らせしました。

静岡県は全国の縮図とも言われ、テストマーケティングとしても活用されることが多いことから、本県の状況は全国のみなさまにとっても参考にあるのではないかと思っております。

これからどうするかですが、中小企業目線で申し上げれば再び価格競争に巻き込まれないよう、人財が差別化を図るような会社をつくっていくべきです。

価格が高くてもお客様から指名買いしてもらえるように、社員さんが知恵を出すべきなのです。

つまり人を大切にする経営を実践することがとても大切であると考えます。

大切にする「人」は、社員さんとその家族、協力会社、お客様、地域の人(障がい者や高齢者)、株主です。

景気が悪くなろうとお客様から指名され続けているのです。

実際に世の中にはそのような会社があります。

社員さんの給料もお休みも、そしてやりがいもとても高いレベルを達成しているのです。

政府が進めようとしている「働き方改革」において重要な指標となる「生産性」もとても高いのです。

人手不足を解消するためにも「人を大切にする経営」を実践していきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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