人と会社・企業

私たちは本当に大切にするべき人や評価すべき人を間違える

人は人に対して誤った評価をする・・・人を見る目が完璧である人はいません

私は企業支援の現場で得た気付きをノートにメモをしております。

それをさらにクライアント企業にフィードバックしています。

これらは弊社のコンサルティングサービスの本質的なノウハウでもあり、どこにもない経営の「哲」学でもあります。

今日はそれらのひとつである「人は本当に大切にするべき人を見誤る」について述べたいと思います。

富田哲弥の経営「哲」学
人は本当に大切にするべき人を見誤る。
あなたにとって身近な存在の人は、当たり前ではなくありがたい存在なのだ。
だから、意識して「ありがとう」を伝えて行動で感謝の気持ちを示すべきなのである。
自分からそれができさえすれば人間関係も仕事もうまくいく。
しかし、多くの場合でそれができない。
大切にできない理由を自分で勝手に決めつけている。
まずは自分自身の思考の癖、先入観といった色メガネを取ることをしてみよう。
そして「ありがとう」と言葉を伝えてみよう。

そもそも「人が他人を正しく評価することはとても難しい」ことです。

それは人は感情を持っている生き物であるからです。

心理的誤差傾向も大いに関係します。

だからこそ、それらを逆転の発想に繋げて、仕事や人間関係をより良くすることは可能です。

みなさんの仕事や人間関係づくりに少しでも参考になればと願っております。

例えば、いつもありがたい存在の人に対して「ありがとう」が言えないことも

ありがたい存在の人に「ありがとう」が言えないケースは非常に多いです。

その言うべき人は、毎日顔を合わせているようなとても身近な存在の方々です。

家族でも会社でも私たちは「当たり前」な存在の人のありがたさに気がつかないケースもとても多いです。

私はそう言った方々に「ありがとう」を言うことも人として大切な資質のひとつであると思います。

しかし「ありがとう、感謝しているよ」と伝えるには勇気が必要なケースもあります。

その時に、自分の感情よりも相手に喜んでもらえることの方が優先順位が高いことを意識しましょう。

普通は自分の気持ちを伝えることが大事だと思いがちですが、そうなると言えなくなってしまうことも多いのです。

それまでの思考の癖・習慣等に邪魔されてしまうのです。

本来は、相手が喜ばれること、モチベーションが高まることが目的なのです。

自分のためではなく相手に喜んでもらえるために感謝の気持ちを伝えることを意識しましょう。

問題点を明確にしたり苦言を呈したりする人こそ大切にするべき

これがとても難しいのですが、敢えて問題点を明確にしたり苦言を呈したりする人を大切にしましょう。

そういった方は、健全な組織運営においてとても重要な存在です。

コーポレートガバナンス上でも不可欠です。

トヨタでは「BAD NEWS FIRST!」となります。

さらに、いい会社では、問題点を見つける人や苦言を呈する人が高い評価を与えるのです。

それらがより良い会社づくりの源となるからです。

一般の概念と反対なのです。

そして、日頃の人間関係においてもそういった方々はとても重要な存在です。

しかし、表面上のことしかわかっていない人からは感謝されず、むしろ疎まれてしまうことも少なくありません。

人は自分にとって都合の悪いことを回避したい衝動に駆られるからです。

言われた側は「わかっている」といいつつ、「何もわかっていない」のです。

だから、見て見ぬふりをすることが横行してしまいます。

憎まれ役を買って出たベテラン社員さん

はるか昔のことですが、ある製造業のクライアントで5Sを徹底することになりました。

それは元請企業からの厳しい要求があったからです。

その時にあるベテランスタッフさんがリーダーとして立ち上がりました。

その方は厳しい元請の要求を満たすために心を鬼にして5Sを徹底させていました。

それが社員さんのためになることを本気で信じていました。

しかし、現場からの反発も少なくありませんでした。

中には心ない身勝手な言葉を彼に浴びせる方もいました。

人はなかなか本質的な部分について評価ができないのです。

普通の方ならば心が折れてしまったことでしょう

私はそのリーダーの行動を尊重し、尊敬し、フォローして回りました。

その方がようやく社内の人たちから評価されたのは、元請たるお客様から褒められて評価をもらったときです。

取引が増えて、社員さんの給料が高まったのです。

彼は涙を流して「ありがとう」と感謝しました。

それ以来、社員さんも自主的に5Sに取り組むようになりました。

そこまでいくのに2年半の歳月が流れていました。

このリーダーでなければこの会社で5Sは進まなかったと思います。

素晴らしいエピソードなのですが、リーダーが心が折れてしまいそうな状況になってしまった点が問題点です。

そこでリーダーがやめてしまっていたら、本質的な評価に繋がらなかったのです。

私たちはこの部分を考えなければなりません。

人は自分に利益をもたらしてくれる人を案外平気でないがしろにする

私たちの評価がいかに身勝手なものか示したいと思います。

例えば、あなたがあるお店の店主だったとします。

それはブティックでも飲食店でも結構ですのでイメージしてみましょう。

いつも来てくれるお客様とはじめて来るお客様とどちらが大切ですか?

多くの方が前者であると答えられるでしょう。

しかし、実際には後者の場合が非常に多いのです。

常連さんがある日突然来なくなり、その原因に気がついていないケースも非常に多いのです。

これは一体なぜでしょうか?

それは、サービスにがっかりして来なくなるのです。

自分が大切にされていないことを感じ、ないがしろにされているからこそがっかりするのです。

サービスを提供する側は、多くの場合そのことに気がついていないのです。

新規顧客のリピートと既存顧客のリピートでは比べものにならないほど後者が利益をもたらしてくれるのにも関わらず、ないがしろにしてしまうのです。

数値的なものを加えるとしたら、新規顧客獲得にかかる費用は、既存顧客維持のための費用の5倍かかります

単純にひとりの常連さんを失ったら、ロスはとてつもなく大きいのです。

混んでいたのならば、ひとこと添えればいいのです。

「いつもありがとうございます。今日は混んでいてゆっくり話ができなくて申し訳なかったです。」と。

その一言で常連さんは救われるのです。

しかも、言葉や笑顔はお金がかからない究極のおもてなしサービスです。

この部分は常に強く意識するべきです。

「自分は人を見る目に自信がある」という人ほど偏った評価をしがちです

「自分は人を見る目に自信がある」という人ほど偏った評価をしがちです。

それはなぜかというと、自分の評価基準をより良く変えようとしないからです。

人を評価する際に大切なのは常に上書き保存をすることです。

いつまでも「昔の評価を現在に持ち込むようなこと」はあってはならないのです。

こうしたケースが実に多いからこそ、私たちは注意しなければならないと思います。

また「あの人は人を見る目がない」と言われる方もいます。

これも評価基準が変わっていないことが要因です。

「人は評価を見誤るもの」・・・だからこそ評価基準も常により良く進化させましょう

これまで私は本物のリーダーと接する機会に恵まれてきました。
(とてもありがたいことであり、弊社の宝です)

そうしたリーダーたちは、「人は評価を見誤るもの」を前提に考えられています。

それゆえ、一方からではなく常に多方面から人を見ることを徹底されています。

現地・現物・現認を徹底し、そこで得た情報をとても大切にしています。

そして、常に評価や新たな気付きを上書き保存されています。

それらの行動が部下・後輩の本質的なモチベーションを高めることに繋がっているのです。

しかし、一般的には、昔失敗したことをいつまでも繰り返し述べて評価を変えようとしないリーダーもいます。

そうしたリーダーの部下・後輩は正しい評価をされることはありません。

だから、モチベーションや生産性が高まるわけがないのです。

これらを踏まえて早速以下のことを実践してみましょう。

これまでの概念を少しひっくり返して、「身近で当たり前の存在の人」のモチベーションを高めてみましょう。

そのために「ありがとう」と伝えてみましょう。

きっと喜ばれることはもちろん、組織の生産性も高まることでしょう。

もし「言えない自分」に気がついたら、それこそが尊い問題点の発見です。

自分自身の思考の癖や先入観・習慣・常識と思っていることを1度取り除いてみましょう。

それらにとらわれるよりも、相手が喜ぶことの方が大切なのです。

大丈夫でいきましょう!

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