デフレ

中小企業もアジアで稼げる!?

昨日に引き続き中小企業白書について述べます。
2010年版の中小企業白書は、輸出や海外投資に乗り出す中小企業に焦点を当てています。
大企業に比べて資金力や情報収集力で劣っていることで海外展開を図りにくい中小企業ですが、白書では海外進出の前と後の経営内容を分析した上で、国際化によって国内の生産性上昇や雇用増も見込めるとの見方を示しています。
まず、2000年度に輸出を始めた中小企業の従業員1人当たり付加価値額は2007年度には938万円となり、2000年度から113万円増えました。
その反面、輸出をしない企業の付加価値額は745万円にとどまり、伸びも39万円と小幅でした。
具体例として、京都市の老舗和傘店「日吉屋」が紹介されています。
日吉屋では、2007年に和傘の技術を使い折り畳みできるデザイン照明を開発しました。
西堀耕太郎社長は「京都で1000個売るより、10カ国の各100店舗で1個ずつ売る方が現実的」と考え、2008年から始めた海外販売で、売上高が1000万円増えたということです。
国内の空洞化を招くといわれる雇用でも、輸出を始めた企業は7年間で10%、直接投資でも1%ほど従業員数を増やしました。
国内にとどまった中小企業が数%減らしたのとは対照的な結果となっています。
現地での取引先が増え国内事業も広がることや、現地法人を管理するための国内従業員も増やすことが要因のようです。
しかしながら、実現は容易ではありません。
国際化の意識をアンケート(複数回答)したところ、「必要性を感じない」は62%、「国内で手いっぱい」が32%に達したほか、「知識がない」(27%)、「資金がない」(18%)、「人材がいない」(19%)など、「ヒト・カネ・ノウハウ」といった経営資源を欠く現状が浮き彫りになっています。
ちなみに、資本金1億円未満の中小製造業についてみると、輸出額は2008年度で5兆円です。
2002年度の2兆5千億円から2倍に増えましたが、売上高に占める輸出額の割合は7.4%で、大企業の27.8%に比べなお少ない現状です。
さらに、製造業の海外生産比率も大企業が18.2%(1998年度)から27.5%(2007年度)に高まった一方で、中小企業は2.5%にとどまっています。
なお、2000年度に輸出を始めた中小企業のうち、売り上げ低迷などで52%は輸出を取りやめたということです。
2社に1社が撤退するという状況をどのように捉えればいいのか難しいところですが、白書では、世界の経済構造が大きく変わる中で、すそ野の広い技術を持つ中小企業のグローバル化支援を改めて考える必要がありそうだとしています。
国内市場は相変わらずデフレによる販売単価の下落といった逆風が続いています。
確かにグローバル化も重要だと思いますが、まずは内需を何とかしなければ中長期的な発展は難しいのではないかと感じています。
そのカギを握るのは大手企業ではなく、実は中小企業です。
なぜなら、中小企業こそは需要(お客さま)の最前線にいるからです。
さて、明日からいよいよゴールデンウィークに突入します。
心配していた天気ですが、期間中の天気は概ねいいようです。
4月の天気を考えるとやれやれというべき・・・特に、天候の影響を受けやすいサービス業の方々はここまで我慢の経営をされてきたことでしょう。
いよいよです!
大丈夫でいきましょう!

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