社会(政治・経済等)が企業や私たちにどんな影響を与えるか

円高の脅威についての調査

経済産業省は27日、円高による日本企業への影響に関する緊急調査の結果を発表しました(日本経済新聞 2010年8月27日)。
調査は11日から24日の間に、経産省が輸出製造業を中心に102社、中小企業98社、計200社を対象に円高の影響を聞いたものです。
その結果、対ドルの円高では製造業の6割強が、対ユーロでは5割強が減益になるという回答になりました。
1ドル=85円の円高が続いた場合、製造業の約4割が生産工場や開発拠点を海外に移転するとしたほか、約6割が海外での生産比率を拡大すると答えました。
円高により国内産業の空洞化が進んでいる事態が浮き彫りになっています。
直嶋正行経産相は27日の閣議後の記者会見で、円高が企業に与える影響は深刻だと強調した上で、円高の理由について「日米の金利差と日米金融当局の対応の違いにある」と主張し、日銀による追加金融緩和の必要性を訴えました。
円高が半年継続した場合、対ドル、対ユーロでも企業の約3割が「深刻な減益」、4割前後が「多少の減益」になると答えています。
企業からは「採算が合わず、受注を絞り込まざるを得ない状況」(鉄鋼)「日本で生産している車種、部品の海外生産への変更も視野」(自動車)などの声が出ました。
ちなみに、経産省が5月に実施した同様の調査では、対ドル(1ドル=90円)では75%の企業が、対ユーロ(1ユーロ=125円)では65%が「ほとんど影響なし」と答えていました。
新興国市場では、ウォン安の進行で価格競争力のある韓国企業との競争に苦戦している状況も判明しています。
「赤字覚悟で価格競争に追随せざるを得ない」(電機)「対中国市場で韓国製品の価格競争力が高いため、値上げができない」(鉄鋼)などの意見がありました。
中小企業への影響については、1ドル=85円水準の円高が続くと、7割強が減益になるという回答でした。
特に下請け企業の間では、海外企業に奪われ受注ができなくなる恐れや、取引先の海外移転を懸念する声が目立ちました。
円高は、これまで好調であった輸出関連企業にとって極めて大きな脅威です。
大手企業を中心とした業績回復が目立ちはじめ、国内の景気に明るい兆しが見え始めましたが、もしかすると「二番底」への対策も必要となってくるかもしれません。
景気回復が輸出の好調さに依存している状況である以上、円高という脅威は今後も度々襲ってくることでしょう。
この大きな脅威を回避するためには・・・やはり内需を回復させるしかありません。
その鍵を握るのは中小企業のみなさんです。
大丈夫でいきましょう!

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