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サッカー日本代表が年功序列ジャパンと言われているようです

日本代表は年功序列ジャパン?

日本サッカー協会は5月31日に都内で会見を開き、6月14日に開幕するワールドカップロシア大会に出場する日本代表メンバー23人を発表しました。

以下、日本経済新聞の記事を紹介します。

日本サッカー協会は31日、6月14日に開幕するワールドカップ(W杯)ロシア大会に臨む日本代表メンバーを発表し、本田圭佑(パチューカ)、香川真司(ドルトムント)、長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)ら23人が選出された。

23選手の平均年齢は28.17歳で、初出場した1998年フランス大会から28歳を超えたのは初めて。

30日のガーナ戦のメンバーから井手口陽介(21、クルトゥラル・レオネサ)、浅野拓磨(23、ハノーバー)、三竿健斗(22、鹿島)の若手3人が外れた。

東京都内で開かれた記者会見に臨んだ西野朗監督は「いろんなプランを立てられ、可能性を膨らませるタレント」という選考基準を示し、ポジション変更などへの対応力を重視したことを明かした。

本大会での目標については「一試合一試合ポイント(勝ち点)を取って、グループステージ(1次リーグ)は抜けたい」とベスト16進出に意欲を見せ、選外にした3選手については「非常に有望な若手。だが現時点でトップパフォーマンスを出せそうになかった」と述べた。

チームは6月2日に事前合宿地となるオーストリアのインスブルックへ向けて出発する予定。強化試合のスイス戦、パラグアイ戦をこなしてからロシア入りする。

本大会1次リーグではコロンビア戦(日本時間19日午後9時開始、サランスク)、セネガル戦(同25日午前0時開始、エカテリンブルク)、ポーランド戦(同28日午後11時開始、ボルゴグラード)を戦う(日本経済新聞 2018年6月1日)。

みなさんはこのメンバー選定をどのように思いましたか?

プラスの印象、マイナスの印象、様々だと思います。

私自身は若手の台頭がもっと欲しかったと思います。

一部の報道機関では「年功序列ジャパン」と表現されているようです

今回の代表メンバーは一部の報道で「年功序列ジャパン」とも呼ばれておりました。

この「年功序列」という言葉はみなさんにとってプラスのイメージですか?

それともマイナスのイメージですか?

おそらくメディアはマイナスのイメージで「年功序列」というキーワードを使ったのではないかと推察されます。

しかし、本来の年功序列の意味とは大きく異なりますので注意が必要です。

そもそも年功序列とは大辞林によりますと以下の通りです。

年功序列とは
勤続年数や年齢によって、職場での地位や賃金が上がること。

ブリタニカ国際大百科事典によりますと以下のように記されています。

能力,業績といった貢献度合いを基準とせずに,勤続年数 (年功) を昇進や昇給の判断材料や基準にすること。

今回の日本代表メンバーは、平均年齢がこれまでと比較すると最も高いということです。

今回、平均年齢が高くなった理由は以下の2点に尽きます。

〇若い選手の台頭が少なかった

〇ベテラン選手がよりがんばり、成果を残してきた

プロの世界なのですから誰よりも努力をするのが当然ですが、ベテラン選手以上の結果を残している若手が少なかったことは否めません。

これはとても残念なことです。

それだけベテラン選手達は「今も」懸命な努力をされ、結果を残し続けているのです。

ベテラン選手達は、能力や業績といった貢献度合いを基準として選定されているのです。

「年功序列」というキーワードを考えてみましょう

年功序列というキーワードは、経営においても私たちの働き方においてもとても重要なキーワードです。

せっかくの機会ですから、本来の年功序列を考えてみましょう。

みなさんは、「年功序列制度」と、やればやっただけ報酬がもらえる「成果給制度」とどちらを好みますか?

もしかすると、若い方を中心に後者を選択される方が多いかもしれません。

それは現在の賃金状況の厳しさも背景にあることでしょう。

だからこそ、その矛先が「(若手から見て)実力のない年長者」「理不尽な年長者」に向けられているのです。

本当の実力がないのに権力を持ってしまっている人も現実にはいることでしょう。

この度の日大の問題も真の実力があれば回避できた問題だったと思います。

それらが年功序列の悪いイメージに繋がっていると思います。

しかしながら、私が企業支援の現場から申し上げたいのは、年功序列は決してマイナスではないということです。

年功序列が機能しない理由

年功序列と聞いて浮かぶイメージに「安定」というものがあると思います。

これはメリットにもデメリットにもなります。

みなさんは意外に思われるかもしれませんがしかし、安定した環境において年功序列はむしろ機能しません。

社員さんがそれに甘んじず、自らそれを破壊するくらいのイノベーティブな努力が求められます。

そういった社員さんが多ければ多いほど年功序列制度は機能するのです。

リーダーは常に自分のやり方をより良く変えていくことが求められます。

若手は、会社に入社した時点でゴールになってしまわないように、常に高みを目指すべきです。

年功序列の問題点は、そこから先を努力することをしない人が現れることです。

すると、実力のない方がそのまま上に行ってしまいます。

それはその組織にとっていいことではありません。

年功序列が機能している会社は「働く人が自分の能力・魅力を常に最大限に発揮できるよう努力し続けているということ」。そして意外なほど給料が高いと言うこと

つまり、終身雇用・年功序列制度が機能する大前提は、「働く人が自分の能力・魅力を常に最大限に発揮できるよう努力し続けているということ」です。

それゆえ、年齢・経験を重ねた人は、その分だけ「人のために喜ばれる仕事ができる、会社のために貢献できる、社会のために貢献できる」ということができます。

安定に甘んじず、むしろ、強烈なプロフェッショナルイズムがひとり一人の社員さんに求められるのです。

「人を大切にするいい会社」では、伊那食品工業さんや未来工業さんをはじめとして年功序列制度が機能していますが、こうした理由があるのです。

年を重ねると言うことは、経験も人間力も高められていることが絶対条件なのです。

それゆえ、そうした会社で働く人に「楽だけを追究している人」が見たことがありません。

そして、給料も一般の会社と比較にならないほどいいものです。

これらの大前提が無視されてしまうと、実力のない人が年齢を重ねるだけで上に行ってしまい、不公平感を産み出します。

年功序列制度が機能していない会社は、単純に「働く人が自分の能力・魅力を常に最大限に発揮できるよう努力し続けているということ」ができていないのです。

その評価は人(社内、社外の人)に喜ばれたかどうか

会社組織における評価は、「いかにお客様と社内に喜ばれる仕事をいかに提供していくか」で決まっていくべきです。

そもそも仕事は必ず誰かの役に立っているからです。

その役立ち方が、年功序列が機能している会社では、ベテラン社員さんの方が圧倒的に深いのです。

同じように見える仕事でも単価が違って然るべきです。

仕事の段取りもベテラン社員さんの方が時間もかからず、かつ、質もいいのです。

チェックと改善の時間も良質で時間がかからないものとなっています。

その分、給料もいいのです。

もし、この部分に同一労働同一賃金の考え方を導入するならば、むしろ不公平だと思います。

目的を明確にして計画を立てて(段取りをし)、実行し、チェックし、改善するサイクルが回っている方は、年功序列制度で生き生きと働かれることでしょう。

いい会社の社員さんは、それができなければいけません。

非常に厳しく、働く社員さんは常にプロフェッショナルイズムが求められるのです。

だから、真の年功序列は公正・公平なのです。

人事評価制度が機能しない理由は

私たちが日本代表を評価するように、私たちもまた会社において評価者から評価されるのです。

しかし、評価者から与えられた評価に納得いくケースはむしろ少なくはありませんか?

なぜそのようなことが起こるのか考えてみましょう。

そもそも、人は人のことを完璧に評価することはできません。

これが結論です。

その中で、評価をせざるを得ない状況が多々あります。

この時に私たちが評価を誤るのは「イメージや先入観に支配されてしまうこと」です。

評価者がイメージで評価してしまうことを評価者の心理的誤差傾向といいます。

代表的なものとして、ハロー効果というものがあります。

またその反対の「逆のハロー効果」もあります。

ハロー効果
ハローとは「光輪」のことです。人のある行動や特徴について、評価者・考課者が良い印象を受けると、その人の他のすべての特徴も現実よりも高く評価する傾向にある現象のことです。後光効果、光背効果とも言います。人だけでなく、商品やお店、ブランドにもよくありますね。
※逆のハロー効果
ハロー効果とは全く反対で、ある人の行動や特徴について評価者が悪い印象を受けると、他の全ての行動も現実よりも悪く評価する現象です。中小企業では、このような状況になっているケースが目立ちます。

このように評価されてしまうと、本質が見えなくなってきます。

年功序列制度はおろか、成果報酬制度もうまく機能しません。

評価者が公正・公平な評価ができない訳ですからね。

評価というのはそもそもその人の本質的なモチベーションを高めるために実施する

多くの会社で反対のことが起きています。

評価面談が苦手な人は多いのです。

それは、その面談によってモチベーションが下がってしまうからです。

評価というのは、そもそもその人の本質的なモチベーションを高めるために実施するのです。

これを忘れないようにしましょう。

日本代表に話を戻します。

今回のみなさんの厳しい評価が代表選手の本質的なモチベーションアップに繋がるものと信じたいです。

そのように変えていく力を持った選手達であると信じています。

これをバネにぜひ予選リーグを突破して欲しいと願っております。

技術はもうこれ以上高まりませんが、精神力だけは高めることができます。
(この部分も2014年の反省点だと思います。闘う前から負けていた気がしています。)

やみくもではなく、目的を明確にして理にかなった方法で精神力を高めていきましょう。

がんばれ!ニッポン!!

まだまだいけます。

私は信じています。

大丈夫でいきましょう!

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