「大迫、半端ないって」・・・素晴らしいチームとリーダーを称えたい

  1. スポーツ

コロンビア戦の大迫選手ゴール後に飛び交った「大迫ハンパないって」とは

先日のワールドカップ初戦のコロンビア戦で、大迫選手が本田選手からのコーナーキックを頭で合わせて見事にゴールを決めました。

これが勝ち越し点となり、日本代表は大切な初戦を勝利することができました。

この時に多くの方が「大迫、半端ないって」とつぶやいたと思います。

観客席には大きな横断幕が掲げられています。

この言葉が書いてある下には泣いているような、何かを叫んでいるような人の顔が描かれています。

「この人誰?」という人も多いと思います。

この方は滝川第二高校サッカー部の中西隆裕主将(2009年当時)です。

中西主将が生み出した「半端ないって」の言葉は、これからハンパないほどの日本代表チームとサポーターの一体感を生み出すかもしれません。

大迫選手の活躍と共に歴史に名前が残るかもしれません。

そのことを大いに期待しております。
(今回実名を出させていただくことをお許し願います。)

以下動画です。
(ご本人の承諾なしにこのように紹介することをお詫びしたいと思います。)

この言葉を生んだ中西主将、そして栫(かこい)裕保監督(当時)、チームメイトもとても素敵で、これまで何度も繰り返し見てきました。

まさにいい組織の典型です。

多くのことを気付かせてくれますし、人財戦略や組織論の最高のブラッシュアップになります。

「大迫半端ないって」が生まれた経緯

今から9年前の2009年の全国高校サッカー選手権準々決勝で、中西主将が所属する滝川第二高校と大迫選手が所属する鹿児島城西高校が対戦しました。

鹿児島城西のエース大迫選手が2得点し、滝川第二高校は2ー6で大敗してしまいました。

その試合後のロッカールームで中西隆裕主将(当時)が号泣しながら次のように叫んだのです。
(この時の中西主将の表情が大迫選手を応援するアイコンとしてサッカーファンの中で定着しているのです。)

大迫、ハンパないって、もー!(「ハンパなかった」という声が周りからも)

あいつハンパないってー!(意味分からんかったという声が周りからも)

後ろ向きのボール、めっちゃトラップするもん。

そんなんできひんやん、普通。そんなの出来る?

言っといてや。出来るんやったら。

新聞や。全部新聞や。

(大迫が)また一面やし。またまたまたまた2ゴールやし。

大迫うまいなー。

どうやったら大迫止められるんやろ。

最後の部分ではチームメイトの多くが笑っています。

栫監督が答えます。

「あれはすごかった。」

「あれは全日本入るな」

すると、どこからか「入りますねー」という選手の声がします。

「俺、握手してもらったぞ」と答えた栫監督の言葉に選手達が笑います。

最後に監督は「鹿児島城西を応援しよう」と言います。

こうした監督と選手達のやりとりから、なんとも言えない「さわやかさ」を感じます。

もうひとつ、負けはしましたがチームとして不可欠な「強さ」が感じられるのです。

中西主将からは悔しさや無念さも伝わってくるのですが、それらを笑いに変えようとする関西人気質も感じられます。

また、相手を称えるすがすがしさ、さわやかさが伝わってきます。

これが滝川第二高校サッカー部のチームの雰囲気なのだと実感しました。

組織でいうと社風ですが、さわやかな社風の会社はそうそうありません。

さわやかとは、大辞林によりますと以下のように記されています。

① ほどよく冷たくさっぱりしていて気持ちがよいさま。
② はっきりしているさま。明快なさま。
③ 鮮やかなさま。見事なさま。
④ いさぎよいさま。

私はここにリーダーや選手達の人間性が表れるのだと思っています。

「負け」という状態からでも「勝ち」は拾えることを私たちに教えてくれます。

いい組織とは、いいチームとは

いい組織とは、共通の目的(優勝)に向かって、組織を構成する人たちがお互いに貢献し合い(協働)、コミュニケーションを図りながら進んで行くことです。

滝川第二高校はこれがずっとできていたからこそ、前述したリーダーの発言を生んだのだと感じました。

試合に負けても監督と選手とのコミュニケーションが取れているのです。

負けから学べることがスポーツの原点です。

部活動としても、人としても原点を学ぶことができると思います。

全国高校サッカー選手権、通称『選手権』は高校でサッカーを最後の集大成となります。

前年の夏に開催されるインターハイ(全国高等学校総合体育大会)とは全く別の雰囲気で行われます。

正月明けのこの時は、受験シーズンまっただ中であり、学校によっては3年生の参加が認められません。

才能を見いだされた選手達は、推薦で大学が決まっていたり、或いはJリーグ発足後はプロチームに引っ張られます。

中には自力で大学を目指す生徒もいます。

わずか3ヶ月後には3年生は卒業してそれぞれの道へ行くことが決まっているのです。

そのような背景がありながら、あのような発言が出てくるのです。

「大迫半端ないって」は涙と笑いとさわやかさを伝えてくれます。

そして、滝川第二高校のさらなる栄冠をもたらすのです。

栫監督の自主性を大切にするマネジメント力も注目

この敗戦から2年後の2011年に栫監督は全国高校サッカー選手権で滝川第二高校を見事初優勝に導きました。

栫監督の指導法は選手の自主性を引き出すやり方に徹します。

毎年、栫は新入生を前に、「オレはお前らを強くすることはできない」と宣言する。期待に胸を膨らませていた生徒がずっこけるようなセリフだが、本意は別のところにある。

「自分に何が足りなくて、それをどう伸ばすのか。本人が課題をきちんと意識しないと、練習の意味がない」

自分を伸ばすのは自分以外にないと悟った者だけが、成長の階段を上ることができる。本気で日本一を目指すなら練習に臨む姿勢が変わり、「食生活も含めた日常生活のあらゆるものが違ってくるはず」という。

 “無色透明”を貫くのは、監督は選手の自主性と自由な発想を引き出す黒子に徹するべきと思うから。黒田の元で18年間コーチを続けた栫の変わらぬ信念だ。穏やかな視線をピッチに向けながら、選手に語りかけている。「強くなりたいなら、自分たちで答えを見つけなさい」と(日本経済新聞 2011年3月5日)。(

「俺の言ったとおりにやればお前らは強くなる」という監督が多い中で栫監督の指導方法は異彩を放っています。

まさにこれぞ自主性を尊重する指導方法です。

本気で日本一を目指すならば、「自分に何が足りないか自分で課題を意識することが」とても重要なのです。

そして「強くなりたいなら、自分たちで答えを見つけなさい」という言葉は、いい会社づくりでもそのまま当てはめることができます。

会社がいい会社をつくっていくのではなく、ひとり一人の社員さんが考えて答えを見つけていきながら進んで行くことが本質だからです。

「自分でいい会社をつくっていくんだ」という気概が大切なのです。

自分が悔しい時にこそ相手を称えること、褒めることができる人間になりたいものです

結局はそこに行き着くのではないでしょうか。

日大アメフト部の問題も、女子レスリングのパワハラの問題も問題の本質は同じだと思っています。

リーダーからこの「さわやかさ(いさぎよさ)」が感じられないのです。

それが感じられれば、また違った展開になっていたはずです。

権力を持っている方の多くがさわやかさや誠実さを見失います。

もしかすると、さわやかさは歳を取って失われてしまうものの象徴なのかもしれません。

だからこそ歳を取ってこそ大事なのだと痛感しています。

そして、同じ人間でも、同じ人間によるチームでもさわやかな時とそうでない時があります。

無意識の状態を意識に変えて「さわやか」でいることが「真に強いチーム作り」に必須なのではないでしょうか。

これから女子レスリングや日大アメフト部の選手達はきっと立ち上がることでしょう。

そのキーワードも「さわやかさ」になるはずです。

それが貫ければ前よりもきっと良くなっているはずです。

これからの教育に期待したいこと

若者には社会に出る前に自分の力を出し尽くす経験だけはして欲しいと願っております。

そして、私たち大人もそのように導くことが求められます。

文化部だろうと関係ありません。

部活動に入っていなくても関係ありません。

自分ががんばれる場を見つけて、自分の持っている力を最大限に発揮する経験をして欲しいのです。

限界を超えるような努力をして欲しいのです。

なぜなら、社会に出た時にとても役に立つからです。

自分の力を出し尽くすことが自分でできる人もいます。

これが理想ですがそれができる人はごくわずかです。

人の力を借りないとできない人が圧倒的に多いです。

強制的な力の中で、自分の「あるべき姿」を見つける人もいます。

人によっては「愛の鞭」も必要でしょう。

それらを一概にパワハラだとは言えません。

それを見極めるのが私たち大人に求められている能力なのだと思います。

これからの中西元主将や元チームメートに期待すること

中西元主将は銀行に就職されているようです。

毎日が闘いだと思いますが、これからも「さわやかさ」を強みとしてぜひともいいチーム作りを願っています。

またチームメートのみなさんも同じです。

これから組織の中堅となっていきますが、それぞれの組織を引っ張っていって欲しいと思います。

そもそも、どんなに素晴らしい人でも、どんなに素晴らしい会社でも、いい部分と同じだけの問題点があります。

それを自主的に見つけてカイゼンすることがさらなる成長に繋がります。

大いに期待しております。

セネガル戦にも半端ない活躍を

大迫選手はコロンビア戦の勢いをセネガル戦でも発揮してくれることでしょう。

そして日本中が、世界中が叫ぶのです。

「大迫、ハンパないって」と。

日本がひとつになるチャンスだと思います。

セネガル戦に勝てばグループリーグ突破が決まります。

挑戦者の気持ちを忘れずに、前に進んで欲しいです。

また、ケガの状況が心配ですが、本田選手もきっと「本田△!」と言われる活躍を見せてくれることでしょう。
(本田さん、かっこいい→本田さんかっけー→本田△)。

最後に、栫前監督の言葉を真似たいと思います。

「日本代表を応援しよう!」

大丈夫でいきましょう!

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