有給休暇取得率を高めるために我が国全体で取り組むべき事とは?

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

有給休暇取得率を高めることはどの会社でも可能です。その本質を見つめ直しましょう

みなさんの会社での有給休暇取得率はどのくらいですか?

我が国における有給休暇取得率の平均は49.4%です(平成29 年就労条件総合調査 厚生労働省)。

およそ半分使えれば平均となります。

有給休暇が100%使えない要因は何だと思いますか?

組織の風土や社風も問題でしょう。

これらのカイゼンで有給休暇の取得率は高まります。

しかし、今日はそれらよりも本質的なことに目を向けたいと思います。

なぜ有給休暇が100%取れないのか?

それは「適正な価格ではない仕事」がたくさんありすぎるからです。

たくさん仕事があることはありがたいことですが、適正な価格でなければ薄利多売の状態になります。

それでは働いても働いても生産性が高まらないのです。

なぜたくさん仕事があることが問題なのでしょうか?

なぜ「適正な価格ではない仕事」がたくさんありすぎることが問題かというと、私たちの働ける時間に限りがあるからです。

会社で働ける人にも限りがあるからです。

だから、こなせる仕事量も限界があるのです。

このギリギリのところで仕事をしていたら有給休暇を取得することは困難です。

それゆえ、現場のカイゼンが求められます。

それによって仕事の効率化が図ることができるならば、こなせる仕事量を増やすことは可能です。

反対にムダな残業や長時間労働があれば、労働生産性を下げてしまいます。

だからこそ、本格的なカイゼンの前に以下のような取り組みが大切なのです。

〇段取時間を確実に捻出すること
〇整理・整頓・清掃・清潔(4S)を徹底しものを探す時間をなくすこと

働く人がモノを探す時間は年間150時間と言われています。

つまり、生産性のない時間が年間で150時間もあるのです。

1日に換算すると、何と36.7分がモノを探す時間なのです(150時間÷稼働日数245日で計算)。

書類、道具、はさみやのり、フォルダ等のモノを探すことから解放すると相当の生産性が向上するのです。

「4Sはモノを探す時間をなくすこと」が本質です。

さらに4Sは、仕事に入る前の段取りとして捉えることが重要です。

また、仕事が増えたら人を増やすことももちろん大切ですが育成には時間がかかります。

これらの取り組みも極めて重要ですが、さらにもっと本質を見直しましょう。

我が国の生産性はアメリカと比べて2/3という現実をみつめて

我が国の生産性はアメリカと比べて2/3です。

時間当たりの労働生産性は、OECD加盟35ヵ国中20位です。

また主要先進7カ国で最下位の状況が続いています。

だから欧米と比べて休めないのです。

では欧米と比較して生産性の何が違うのでしょうか?

生産性の公式である『アウトプット÷インプット』から考えましょう。

生産性を高めるためには、アウトプットを高めることとインプットを低めることが求められます。

上記の現場のカイゼンはインプットを低めることに直結します。

ではアウトプットを高めるにはどうしたらいいでしょうか?

それは、価格競争から脱して『高くても売れる』ようにすることです。

仕事の一つ一つには値段が決まっています。

それらが安ければ仕事の量を増やさないと会社の利益は出ません。

価格競争に巻き込まれてしまえば単価の安い仕事を多くこなさなければならないのです。

現状では、このような状況の中小企業が実に多いのです。

目指すべきは、一つ一つの仕事の値段が高くすることです。

そうすれば仕事を減らしても会社は十分な利益がでます。

欧米と比べて不足している部分はここなのです。

私たちはこの部分にこだわるように国全体が変わっていかなければならないのです。

つまり、「いいものを安く」からの脱却です。

また、私たち経済がデフレ経済から脱却しなければならない真の要因もここにあるのです。

モノと作る技術とモノを売る技術が一致していないのが我が国だからこそ

私たちはモノを作る技術は世界のトップだと断言します。

しかしながら、モノを売る技術は世界のトップから大きく離されていると思います。

モノを売る技術とは、「高くてもお客様に納得していただく」売り方です。

高級ブランドをイメージしていただければわかります。

高級ブランドはお客様から高いというクレームがくるでしょうか?

いいえ、来ません。

反対に、私たちは安く売ってもクレームが来てしまう売り方です。

何と理不尽なことでしょう。

また、我が国では高級ブランドが育ちにくいことも問題です。

「いいものを安く」がいつの間にか私たち日本人の価値観になってしまったのです。

今こそこの価値観を捨て去るべきです。

そうすれば、有給休暇取得率は簡単に高まることでしょう。

もしこれで高まらなければ、その会社の組織風土に問題があります。

人を大切にするいい会社は『高くても売れる』ことを真剣に考え実践することで生産性を上げていった

『人を大切にするいい会社』では、上記の取り組みを徹底して実践しています。

お休みを取っても生産性が落ちないのは商品・サービスを高く売っているからです。

つまり、『高くても売れる』ように人財が差別化を図ることに専念しているのです。

そして「高級ブランド」のように自社のブランドを大切にしています。

また、自分たちで価格を決められるように自分たちのオリジナル商品にこだわっています。

同業他社と同じ商品・サービスは提供しないことに徹底してこだわっているのです。

そのためにお客様が欲しいものは何かという情報を自分たちの足で稼いで取りに行くのです。

それをお客様に提案することで差別化を実現していったのです。

高い値段でもお客様が喜んで購入してくれるように人財が努力をしているのです。

生産性を高めるための根本は、社員さんのモチベーションを高めることであることも付け加えたいと思います。

有給休暇の取得が100%以上でも余裕があるような状態に

まとめとなりますが、有給休暇を100%取得してもまだ余裕があるような状態が理想です。

一つ一つの仕事を安くではなく、高くできるように人財が差別化を実現していきましょう。

年次有給休暇制度が機能するためには、休みをとっても生産性が下がらず、むしろ上がるような『いい会社づくり』が結論です。

人財が差別化を実現する『人を大切にする経営』を我が国全体で目指して行くべきだと考えます。

『働き方改革の推進』の真の意味はここにあると確信しております。

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