『いいものを安く』から脱却しましょう

学童保育や待機児童が過去最多?なぜなのでしょう?

子供の数は減っているのに

産経新聞の記事を見て驚きました。

「学童保育」の全国の利用児童数が過去最多を更新したそうです。

また「待機児童」の問題が叫ばれて久しいですが、こちらも過去最多を更新しました。

以下、引用いたします。

共働きやひとり親家庭の小学生を放課後に学校内の施設や児童館などで預かる「学童保育」の全国の利用児童数が5月1日時点で、121万1522人(前年比6万3204人)となり過去最多を更新したことが、3日公表された民間団体「全国学童保育連絡協議会」の調査で分かった。申し込んでも入れない学童保育の「待機児童」も1万6957人(同28人増)で過去最多だった。

学童保育をめぐっては、小学校入学を機に、子供を預かってくれる施設がなくなり、育児と仕事の両立が困難になる「小1の壁」として社会問題化している。

昭和56年から始まった調査で、学童保育の利用児童は年々増えており、27年に100万人を突破。施設数も今年2万3315カ所あり、10年前より5千カ所以上増えているが、利用希望者の増加に施設整備が追い付いていない現状にある(産経新聞 2018年10月3日)。

みなさんはどのように感じましたか?

なぜ、子供の数が減っているのに学童保育や待機児童の数が多くなっているのでしょうか?

私は敢えて申し上げますが、もっと本質的なことを考えるべきだと思っています。

そして、未来をつくるのは子供たちであることも忘れてはなりません。

子供の数と合計特殊出生率が減っている

2015年の人口ピラミッドをご覧ください。

子供の数が減り続けていることがわかります。

2017年に産まれた子供の数は2017年に生まれた子供は94万6060人でした。

2016年から3万918人減少し、過去最少となりました。

次に合計特殊出生率(一人の女性が平均して一生の間に何人の子供を産むかの数)も1.43となりました。

合計特殊出生率の推移を以下に示します。

人口ピラミッドを横にしたような形になっています。

労働力を増やすためには、目の前のことも大切ですが、この根本となる問題を改善することが先決だと思います。

結婚している率も減っている

子供の数が減っている要因のひとつに婚姻件数および婚姻率の低下が考えられます。

これらの年次推移をみると、次のようになります。

結婚しない要因は一概には言えませんが、収入面の不安があることは確かでしょう。

以前、2010年に若者が親等の収入を頼っている割合は約半数という統計を紹介しました。

このような状態が続いていれば相手を選ぶ目もより慎重になっているかもしれません(いわゆる収入面)。

私たちの給料は増えていない

この20年間、私たちの全体の所得は増えているとは言いがたい状況です。

以下、独立行政法人労働政策研究・研修機構のデータを引用いたします。

私たちの全体の給料は1997年をピークに減少傾向にあります。

この年は4月に消費税が3から5%への引き上げがありました。

これにより個人消費が落ち込みました(使える金額が減ったため)。

7月にはアジア各国の急激な通貨下落(減価)現象がありました。

11月は三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券といった金融機関が相次いで破綻しました。

我が国は長い間デフレ経済であり脱却できていない

私たちの世の中は長い間「デフレ経済」であり、今も脱却できておりません。

デフレとは、モノの価値が下がり続けることです。

結果的に大手企業は「いいものを安く、かつ大量に」を推進してきました。

一方で、経営資源に限りがある企業では、モノを売っても売っても企業は利益が出にくい状態に陥りました。

それが一般的な中小企業です。

デフレ経済では給料が高まらないのです。

私たちはそもそも何が大切なのかを真剣に考えるべきです。

価値観という言葉ですり替えてはいけないと思います。

給料が増えない要因は「いいものを安く」のデフレ経済なのです。

「安かろう、悪かろう」ではない点に着目するべきです。

機能的に驚くほど高品質で高性能の商品を安く売ろうとしている点がそもそも不自然なのです。

いいものは高くあるべきです。

M字カーブが解消されつつある傾向が必ずしも女性の社会進出が進んでいるの事を示すのではない

我が国における女性の就業率をグラフで示すと、これまでは「M字カーブ」と呼ばれる傾向が顕著でした。

それが近年解消されつつあり、女性の就業率は高まっているようです。

私はこの傾向について、これまで述べたことから成果の検証をするべき時にきていると思います。

M字カーブが解消されつつあることが必ずしも喜ばしいこととは思えない側面があるからです。

女性の就業率が増えたことで、家庭の収入も増え、子供たちを安心して育てられる豊かな家庭が増えたのでしょうか?

また、子供が増えたのでしょうか?

就業率が高まっているのは、結婚していない女性も増えているからではないのでしょうか?

そういった本質部分を私たちは問いかけていくべきだと思います。

はっきり申し上げておきたいことがあります。

それは女性の社会進出が収入面の厳しさを補うためだとしたら本末転倒であるということです。

「生活に余裕がないのでお金を稼がなければならない」という理由で共働きをしている家庭が多いのならば、子供たちは増えていかないからです。

M字カーブが解消されつつある傾向が女性の社会進出が進んでいるとすり替えてはいけないと思います。

明らかに別問題にしなければ、本質的な問題は改善されないでしょう。

そして、そもそも男性は子供を産むことはできません。

これだけは代われないことを強く認識するべきです。

我が国の永続のための「あるべき姿」は我が国の将来を担う子供が減らないこと・・・そのためにどちらかが働くことで十分な収入をもたらす社会を

私は以前も申し上げましたが、夫でも妻でもどちらかが働くことで家庭に十分な収入をもたらす社会を目指すべきだと思っております。

その上で、共働き、そして多様な働き方や暮らし方があるべきだと考えております。

それが真の女性活用の土台になるのではないかと思っています。

我が国の永続のための「あるべき姿」は我が国の将来を担う子供が減らないことなのです。

その優先順位が崩れると目先のことになります。

そのためには「安心して子育てに専念できる環境づくり」が先決です。

それは人を大切にする会社づくりそのものです。

これらの会社は価格競争をしないように必死に経営努力をしています。

価格競争をしたら給料が増えないからです。

社員さんの家族、協力会社を大切にできないからです。

そうならないように人財が知恵を出し続けているのです。

男女問わず会社を辞めずに子育てにも専念できる会社づくりに挑戦していきましょう

そうすれば冒頭の「学童保育」や「待機児童」の問題も自然と解消されるはずです。

それができないのならば、子供の健やかな成長のためには、余程M字カーブがあった方が健全ではないでしょうか。

親と子供が接する時間は多くあるべきです。

子供が減らないこと、そして、子供の健やかな成長のために大切なことは何なのでしょうか。

私たちは目の前のことではなく、少し先を見据えるべきだと思います。

人を大切にするいい会社を世の中に増やしていきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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