後継者がいない中小企業を外資に紹介・・・経産省が情報公開。M&Aで廃業防ぐ

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

2025年問題に向けて

私たちは働く場所が急激に少なくなってくるかもしれません。

それはもう7年後に迫っています。

中小企業庁は、このまま2025年になれば、我が国企業の1/3にあたる会社が廃業し、約650万人の雇用が失われる可能性があるとしています。

これを防ぐべく、経済産業省は中小企業のM&Aの情報を集めたデータベースを外資系企業に解放するようです。

日本経済新聞の記事を以下に引用します。

経済産業省は中小企業のM&A(合併・買収)情報を集めたデータベースを外資系企業に開放する。今年度中に日本貿易振興機構(ジェトロ)を通じて情報提供を始め、日本の中小企業の製品や技術に関心がある外資に紹介する。技術の伝承や地方の雇用の場の確保を重視し、優良な中小企業の廃業を防ぐ狙いだ。

中小企業庁は2025年には日本企業全体の3分の1にあたる127万社の中小企業などに廃業のリスクがあり、約650万人の雇用が失われる可能性があるとしている。ジェトロが仲介することで日本の中小の技術がむやみに海外に流出するリスクを防ぎつつ、事業承継を進める考えだ。

具体的には経産省が中小企業基盤整備機構を通じて全国に置く「事業引継ぎ支援センター」のデータベースを使う。同センターには約2万4千件にのぼる中小企業からの売却案件や買い手企業の情報などがある。このうち「匿名での公開」の了承を得て金融機関などに限って公開している約3千件について、ジェトロを通じて外資にも提供する体制を整える。

ジェトロには食品や自動車部品などの欧米企業から「日本の中小企業を傘下におき、自社の販売品目を増やしたい」といった要望が寄せられている。すでに、経営破綻に陥った宮城県の温泉旅館を、ジェトロが支援した香港の企業がスパリゾートとして再生するといった先行事例もある。

民間のM&A仲介企業から情報を得てこうした要望に応えてきたが、今後は支援センターの情報をテコに仲介網を広げる。

経産省はデータベースを充実させるため、19年度には地方銀行や税理士が持つ取引先情報をデータベースに登録できるようにする。民間のデータベースとの接続も検討する(日本経済新聞 2018年10月17日)。

みなさんはどのような感想を持ちますか?

もしかすると半信半疑な方もいるかもしれません。

しかし、経営者の6割以上が70代になるリスクは確実に高まっています。

現在127万社の中小企業が後継者不在の状態にある

以前、経済産業省の分析では、現在127万社の中小企業が後継者不在の状態にあることを記事で紹介しました。

2025年には6割以上の経営者が70代を超えて、そのまま後継者が決まらずに廃業してしまうことがあったとしたら、我が国経済にとってはとてつもなく大きな損失です。

7年後ですから、あまり猶予はありません。

これを防ぐ手立てのひとつとしてM&Aがあるのです。

敢えてM&A以外の可能性を模索すると

M&Aによる事業承継は極めて現実的ですが、敢えてそれ以外の可能性を模索したいと思います。

結論から言えば、社内外で後継者を見つけることです。

私はぜひとも若者の奮起に期待したいです。

若者の減少と相まって、経済の縮小が加速することが懸念されます。

それを防ぐのは、私たちひとり一人の少し先を見据えた知恵と行動だと思います。

後継者への継承は、創業者や経営者の財産面が大きなネックになります。

それらの負担をなるべく無くすことが求められます。

例えば「事業承継税制」を改正

今年、政府は「事業承継税制」を改正しました。

孫まで円滑に引き継ぎができることを狙ったものです。

▽…オーナー経営の中小企業の株式を後継者に移して代替わりをしようとすると、オーナーの生前なら贈与税、死後なら相続税が発生する。日本の産業を支える中小企業の技術・ノウハウが失われるのを防ぐには事業承継を円滑に進める必要があり、政府は2018年度に「事業承継税制」を大きく改正した。

▽…改正では納税が猶予される割合が8割から全額になり、対象となる株式も発行総数の3分の2から全てに拡大された。承継時点での税負担をゼロにすることが可能になっている。孫の代まで経営を引き継げば、猶予されていた税負担は免除される。優遇を受けるには都道府県知事に承継計画を提出しなければならないが、改正前に年500件ほどだった利用件数は大幅に増えると見込まれている。

▽…一方、法人を設立せず商売をしている個人事業主は長らく、商売用の土地の相続時に大幅に税額を減らす「小規模宅地等の特例」を活用してきた。ただ店舗に使う建物や設備は優遇対象外だったため、個人事業主でつくる納税者団体などが、対象に含めるよう求めてきた経緯がある(日本経済新聞 2018年8月28日)。

こうした制度は今後より一層充実させるべきです。

目先のことではなく少し先を見た税の改革も求められると思います。

納税する企業が少なくなってしまったら本末転倒だからです。

そこで働く人たちが職を失ったら、税収もキープできないでしょう。

我が国を永続させるために

我が国を永続させるために不可欠なものをふたつあげます。

ひとつは子供(若者)がこれ以上減らないようにすることです。

人口ピラミッドを見る限り、若年者は少なくなる一方です。

彼らが子供を産む主要な年代であることを私たちは忘れてはならないと思います。

若者が減っていることは、事業承継にも大きな影響を与えているのではないかと推察します。

もうひとつは会社が減らないようにすることです。

会社が減らないようにするためには、後継者を見つけることです。

もっと言えば、いい後継者を育成するか、探すかの両方が大切になります。

私たちはこれを変革のいい機会と捉えて、行動を具体的に変えていかなければいけないと思います。

目的を明確にして、それまでの思考の癖・習慣・常識と思っていることを一度捨てて、考えましょう。

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