景気がいいとは・・・社会全体の経済状態が良好で取引が盛んで金まわりがよいこと

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

そもそも景気がいいとは何でしょうか

景気がいいとは一体どのような状態なのでしょうか?

好景気とは大辞林によりますと次の通りです。

社会全体の経済状態が良好で、取引が盛んに行われ、金まわりがよいこと。景気がよいこと。好況。 ⇔ 不景気

現在の我が国経済は、取引が盛んに行われているかもしれません。

しかし、それは一部かもしれません。

国全体が金まわりがいいとは言いきれないためです。

金回りとは大辞林によりますと次の通りです。

① 収入の具合。ふところ具合。 「 -がよい」
② 金銭の流通。

これはとても重要な定義だと思います。

つまり、給料が良く、なおかつ金銭が流通している状態が好景気なのです。

大手企業は金まわり(ふところ具合)がよいという実感があるかもしれませんが、中小企業は全体的にそう思えません。

それゆえ、中小企業全体の目線で申し上げれば、景気がよいとは言いきれないのです。

我が国の事業所の99.7%が中小企業です。

働く人の約7割が中小企業に属しています。

多くの方が実感が持てないのは当然のことなのです。

なぜ現在の我が国経済は忙しいのに金まわりがよくないのか?

「忙しいのだけど利益がいまいち出ないんだよ」

「とても忙しいけれど給料が上がらないです」

そのような印象を持たれる中小企業の社長や社員さんが多いのではないでしょうか。

利益が少なければ社員さんの給料は高まりません。

なぜ忙しいのに利益がでないのかは、「いいものを安く」に巻き込まれてしまっているからです。

価格が安ければ、残業をしてたくさん生産したとしても利益が出にくくなります。

残業すると1.25倍の人件費がかかります。

生産性の公式は「アウトプット÷インプット」ですが、残業をするとインプットが大きくなり、生産性が下がってしまうのです。

忙しいのに金まわりが良くないのはそのような理由があるのです。

忙しいと景気がいいは違う・・・いいものを安くを繰り返していたら収入の具合はよくならない。

その理由を改めて考えてみましょう。

それは「いいものを安く、かつ、大量生産」という価値観に支配された我が国経済に原因があります。

特に、大きな力を持っている大手企業を中心に未だ推奨されている印象が強いです。

そもそも、私たちの働ける時間には限りがあります。

しかも、人口(若者)も減っています。

そこからスタートしないと本来の生産性は高まらないのです。

生産性を高めるためにいくら効率を高めても、「いいものを安く」をやってしまったら駄目なのです。

それが我が国全体を支配している経済の現状です。

我が国は欧米に比べて生産性が2/3ほどです。

なぜこのようなことになるのか真剣に考えなければいけないと思います。

デフレ脱却がなぜ必要なのでしょうか

そのためにもデフレ脱却をしなければなりません。

デフレとはデジタル大辞泉によりますと次のように記されています。

デフレーション(deflation)
一般的物価水準が継続的に下落しつづける現象。通貨の収縮、金融の梗塞(こうそく)、生産の縮小、失業の増加などが生じる。デフレ。⇔インフレーション。

「物価が下がる」ことはそこだけ見ればありがたいと感じる人が多いと思います。

しかし、それは絶対にいけません。

なぜデフレが駄目なのでしょうか?

私たちの全体の賃金が上がらない(ふところ具合がよくならない)ためです。

この状態を簡単に示します。

商品が売れません。

商品が売れないと企業は価格を下げます。

価格を下げるとその販売個数が売れても企業業績は下がります。

企業業績が下がれば社員さんの給料も減ります。

社員さんも消費者ですから、給料が減れば消費意欲が失われます。

すると商品が売れず市場に余ります。

また企業は価格を下げます。

その繰り返しをデフレスパイラルと言います。

私は価格が0に向かっていく経済・経営に明るい将来があるとは思えません。

簡単にモノの価値が下がる状態を客数×客単価で考えると

もうひとつ極端な例ですが、モノの価値が下がってしまうとどのようなことが起こるか考えてみましょう。

企業にとって大切な売上高をシンプルに言うと「客数×客単価」から成り立ちます。

ここでテレビを録画する機械で比較をしましょう。

1980年代、我が家に購入されたビデオデッキは20万円しました。

今は、それより高性能で安い(1万円以下)代替品があります。

1980年代と現在と比べてみましょう。

計算を単純にするために、売上高の数字を仮に100万円とします。

1980年代において売上高100万円は、20万円の単価のビデオデッキを5人のお客様に販売することで達成されました。

ビデオデッキが20万円した1980年代
売上高(100万円)=客数(5人)×客単価(20万円)

それが現在では、ビデオデッキに変わる商品(HDDレコーダーやブルーレイレコーダー等)の価格(客単価)が当時の約1/20になっています。

そうなると、次のようになります。

ビデオデッキに変わる高機能な商品が出回る現在
売上高(100万円)=客数↑(100人)×客単価↓(1万円)

100万円という売上高をあげるためには、客数を20倍の100人に増やさないとならないのです。

5人に売れれば良かった1980年代から、100人に売らなければならない時代になったのです。

人口減少社会に入っている我が国において、客数を増やすことは至難の業です。

「いいものを安く、大量に」がいかに今の我が国にマッチしないかがうかがわれます。

その状況に人手不足が加わりました。さらに消費増税やTPPがあるならばどうなるのでしょう?

その状況に、今度は人手不足という問題が加わりました。

特に地方では若者の減少が目立ちますが、この1~2年で急速に顕在化してきた印象を持ちます。

生まれてくる子供が減っている以上、この問題は今後も加速していきます。

国内において、いいものを安く大量につくり、販売することはもはや極めて難しいのです。

人も、時間も、いくらあっても足りなくなります。

そのその反動は協力会社の社員さんに及びます。

忙しいけれどまったく収入が高まらなければ働く人の意欲は下がるでしょう。

さらにそこに消費増税が加わったらどうなってしまうのでしょうか。

物価が上がったわけでは無いのに消費者が高いと感じてしまうことは良くありません。

物価とはデジタル大辞泉によりますと次のように記されています。

品物の値段。種々の財・サービスの平均的な価格。

値段は企業努力の結晶であると言えます(決して安くしてはなりません)。

消費税は企業努力では無く外部環境要因です。

本来の値段の中に消費税は入らないはずですが、消費者の立場からすると入っているのです。

消費税が入って高いと感じることがあるならば、それはいかがなものでしょうか。

すると、企業は消費税を除いた値段を下げようとします。

デフレが加速するおそれがあるのです。

本来、企業努力が価格を下げる方向にいくことは間違っています。

社員さんや協力会社の社員さんの給料が下がってしまうためです。

この状態でさらにTPPが導入されたらどうなるのでしょうか?

収入の具合が高くなければ消費意欲は高まらない。そうでない状況で消費増税したらどうなるのか

何度も繰り返しますが、消費増税を含む増税は景気が過熱したときだけ実施するべきです。

消費増税したあとに商品を購入しようとする意欲が高まることはまずありません。

消費意欲が高まるのは、収入の具合(ふところ具合)が増えているときだけです。

つまり、経済全体からいえば、景気が過熱したときだけなのです。

働く人の7割が中小企業に属しておりますが、現状の我が国において収入の具合が全体的に増えているとは言いきれません。

しかも、この20年間は収入が変わっていないことは以下のグラフを見ても明らかです。

大阪シティ信用金庫さんが調査された中小企業の夏ボーナスはこの20年間横ばいであることがわかります。

また、以下は厚生労働省のデータ(毎月勤労統計調査)ですが、私たちの給料は1997年をピークに減少傾向にあることがわかります。

真の意味で好景気になるために私たちがやらなければならないことは増税ではありません。

政治を司る先生方、官僚のみなさま、何卒お願いいたします。

そして、私たちは人を大切にするいい会社を増やしていきましょう。

大丈夫でいきましょう!

弊社の講演会・セミナーの特徴は
お客様の高い満足度です。
企業支援の事例や現場のノウハウが
フィードバックされるためです。

詳しくご覧ください