下町ロケットの第2話が放送されました。特許侵害でギアゴーストが・・・。

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

水原本部長から頭を下げて頼まれる佃社長

TBSのドラマ『下町ロケット』の第2話が放送されました。

とても面白かったですね。

帝国重工のロケット、ヤタガラスに新型エンジンを搭載するという話から始まります。

その際に、新型のバルブシステムも必要になるという説明を受けます。

水原本部長から頭を下げて頼まれる佃社長。

冷酷なイメージのある水原本部長が熱くお願いするシーンは胸を熱くしました。

佃製作所のギアボックスの納入先であるギヤゴーストに不測の事態が訪れます。

なんと、大手のケーマシナリーから特許侵害で15億円訴えられたのです。

ケーマシナリーの顧問弁護士は因縁の中川弁護士です。

中川弁護士はヘビと言われるほどの執拗な人です(見事に演じきる池畑慎之介さんはすごいと思います)。

ヘビにはマングースで神谷弁護士が登場します。

神谷弁護士から、ギアゴーストとケーマシナリーとのクロスライセンス契約の話が持ちかけられます。

これにより、費用をかけずにギアゴーストを買収できるかもしれません。

その条件はギアゴーストに内緒で特許侵害があるかどうか調べるという点です。

島津のギアボックスにかける想いを実感する佃社長

その後、佃社長のボーリングのシーンが印象的でした。

偶然、天才エンジニア島津裕もボーリングをしていました。

佃社長は島津に車で送ってもらいます。

途中で車の調子が悪くなりました。

ガソリンスタンドでエンジンを調べるふたり。

「人の役に立つためにギアボックスを開発している」という島津の言葉に感動する佃社長。

島津はかつて帝国重工にいた優秀なエンジニアだったのでした。

その後、佃社長は娘の利奈から、かつて島津が不遇を受けた話を聞きます。

天才エンジニア島津は次々とアイデアを出す素晴らしい人財でしたが、上司から嫌われます。

帝国重工の墓場と言われる部署に飛ばされます。

そこに伊丹も同じように飛ばされます。

幽霊のような扱いを受けた二人がギアボックスに思いを馳せて立ち上げた会社、それがギアゴーストなのです。

佃社長の決意

佃社長は決意します。

ギアゴーストを救おうと努力したいとリーダー達に打ち明けます。

「何より人を大切にする会社なんだよ、ギアゴーストは」と熱い想いを語る佃社長。

「それでこそ社長ですよ」と殿村部長。

佃製作所とギアゴーストは共同でケーマシナリーから特許侵害がされていないか調べます。

佃社長は島津に対して「どんな難問にも必ず答えがある」といつもの言葉を言います。

島津はとある素材会社を佃社長に紹介するのでした。

特許侵害に関して、効率を求める立花はスコープを使って調べようとします。

そのやり方をめぐってギアゴーストの社員とぶつかります。

それは軽部が指示したやり方でした。

しかし、島津はそのやり方を一部認めました。

「いいものはいい」と言える島津の姿勢に佃製作所の社員も感銘を受けます。

キーマンである軽部も何かしら感じるものがあったことでしょう。

ロケットのバルブシステムの耐久テストをクリアする

島津が紹介した素材提供会社の素材によって、佃製作所はロケットバルブの耐久テストをクリアします。

これで帝国重工の要求を満たすことができます。

その知らせを受けた水原本部長が小躍りしたところが面白かったです。

結局、ケーマシナリーはギアゴーストの特許を侵害していませんでした。

しかし、佃社長は「15億円をギアゴーストに出資したい」と言います。

佃社長の熱い想いに山崎部長や殿村部長らも感動します。

これが佃製作所の総意です。

この申し出を受けたギアゴーストのふたりは感動します。

特許侵害に対する返答時間が迫る中で、中川弁護士は「ジ・エンドでございます」と決めつけます。

返答時間にあらわれたギアゴーストのふたり。

「15億円払ってもいい」と啖呵を切った伊丹社長の言葉に驚く中川弁護士。

ここで第2話は終わります。

さて、裏切り者は誰でしょうか。

来週がとても楽しみですね。

佃製作所は「町工場」か

さて、佃製作所はそもそも「町工場」かどうかという質問を受けることがあります。

「町工場」とは大辞林によりますと次のように記されております。

町なかにある規模の小さな工場。

「小さな工場」という表現が曖昧に感じられます。

佃製作所はものづくりで有名な東京都大田区にあるとされています(社員数約200名だそうです)。

中小企業の定義は、中小企業基本法によると次のようになります。

製造業その他
資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

卸売業
資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

小売業
資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

サービス業
資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

佃製作所は上記の製造業の定義をみると、資本金が3億円以下か従業員数が300人以下の「中小企業」です。

大手企業の目線からすると佃製作所は「小さな工場」ではありますが、中小企業の目線からすると決して小さいとは言いきれません。

大手企業とも取引がある大変立派な中小企業であり、いわゆる「町工場」とは少し違うイメージを抱かせます。

一般の方にとって、いわゆる「町工場」と考えると、半沢直樹の第1話に出てきたマキノ精機や竹下金属の方がイメージしやすいかもしれません(マキノ精機はF1にバルブを提供している工場でした。)。

大手企業からすると「町工場」の佃製作所が、大手企業に負けない技術力を持っている点が誇らしいのです。

現実の世界においても、「町工場」と言われる会社であっても、大手企業以上に優れた技術力を持っている会社は少なくありません。

リアル下町ロケットの話

実は『リアル下町ロケット』と言われている話があります。

このような話は多くの方に知ってもらいたいと思います。

日経産業新聞(2018年1月25日付)の記事を一部紹介いたします。

倒産寸前の町工場がロケット部品で飛躍――。小説「下町ロケット」を地で行く金属加工メーカーが湘南にある。創業67年の由紀精密(神奈川県茅ヶ崎市)。東大卒の3代目、大坪正人社長(42)は家業の町工場を継ぎ、航空宇宙、医療など先端分野にシフト。その技術力を世界に知らしめた。

■倒産寸前、東大卒3代目が起つ

3分以上、静止しているように回り続ける直径10ミリのコマ。旋盤で真円に近く加工した「精密コマ」は、由紀精密の技術力の象徴だ。この匠(たくみ)の技で2012年、全国の町工場が参加する「けんかゴマ」の全国大会で優勝した。

従業員わずか35人の由紀精密の事業は現在、多岐にわたる。小型人工衛星のボディー、国際宇宙ステーション(ISS)の船外実験装置、整形外科用インプラント。フランスの研究機関やスイスの高級時計メーカーからも受注が舞い込む。

そんなハイテク部品工場も12年前は倒産の危機にあった。

公衆電話の金属部品が主力だったが、携帯電話の普及で仕事が激減。光ファイバーのコネクターに転じたものの、2001年のIT(情報技術)バブル崩壊で経営はさらに厳しくなった。

父親は子どもの頃から「家業を継げ」とは一切言わなかった。大坪氏は東大大学院から金型の高速製造で注目を集めたスタートアップ、インクス(現SOLIZE=ソライズ)に入社。開発リーダーや取引先のコンサルタント業務を手掛け、充実した毎日だった。

しかし、父親が個人保証する会社の借金が膨らむ窮状を知り、「無関心では済まされない」と思うようになった。幼いころから知る従業員もいる。インクスでの工場立ち上げ業務が一段落した06年、家業に入った。

周囲は3代目が何をするのか、じっと見ていた。知識はあっても現場を知らなければ何もできない。大坪氏はまず、自動旋盤の作業を覚えることから始めた。

「自社の強みは何か」。父や社員に聞いても分からない。「それなら外に聞いてみよう」。取引先の声を集め、浮かび上がったのは長年培った品質への信頼だった。

1950年に祖父がネジ製造で創業してから約60年。精密切削加工の技術が根本で支えていた。大坪氏は「事業を壊して立て直すのでなく、生かして発展させるべきだ」と気づく。自社の精密技術なら多品種少量の特殊部品に強みが発揮できると考え、最初から「航空宇宙や医療に進出する」という目標を掲げた。

しかし、そこからが大変だった。これまでの少品種大量生産から多品種少量生産に切り替えるため、機械の稼働率が下がる一方、現場は繁忙を極めた。社員は戸惑いながらも、成果を出そうと奮闘した。

由紀精密に入社した前職の後輩と手探りで、新しい分野に取り組む開発部門を立ち上げた。技術を磨き、経験のない分野の仕事もすべて断らない姿勢で取り組んだ。危機を前に皆が必死だった(日経産業新聞 2018年1月25日付)。

まさにリアル下町ロケットです。

このような話こそ私たちは知らなければならないことだと考えます。

自社の強みや魅力は自分たちではわからないものです。

それを客観的に判断することはとても大切です。

そのためには、それまでの思考の癖・習慣・常識と思っていることを一度捨てることが求められます。

新規事業に挑戦する際のポイントと言っていいでしょう。

また「危機を前に皆が必死だった」という部分も、より良く変わっていく会社に共通する重要なポイントです。

危機感があるからこそ当事者意識が芽生えて必死に考えるのです。

その当事者意識は、自分だけではなくお客様の立場に変わっていきます。

さて、来週の下町ロケットもとても楽しみですね。

私たちも1週間がんばりましょう。

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