『いいものを安く』から脱却しましょう

アルバイトの全国平均時給が43カ月連続で前年同月を上回りました

人手を確保するために企業は時給を引き上げてきた

アルバイトの全国平均時給が43カ月連続で前年同月を上回ったそうです。

また、水準が最も低い飲食業でも千円台に乗せたということでした。

賃金の上昇が流通サービス業に事業モデルの変革を迫っているということで日本経済新聞に社説が掲載されておりました。

以下、情報源として記事を紹介いたします。

アルバイトの全国平均時給が43カ月連続で前年同月を上回り、水準が最も低い飲食業でも千円台に乗せた。賃金の上昇が流通サービス業に事業モデルの変革を迫っている。

吉野家ホールディングスは人件費の負担が重荷になり、2019年2月期の連結決算で6期ぶりの最終赤字を予想する。セブン&アイ・ホールディングスも人手不足の影響で、18年3~8月期の国内コンビニ事業が減益となった。

人手を確保するために企業は時給を引き上げてきた。だが、人件費が収益を圧迫し、中小企業では需要はあるのに事業継続が危ぶまれる例も出てきた。

政府が進める外国人労働者の受け入れ拡大策で人手不足をまかないきれるわけではない。新設する在留資格は流通サービス業全体を対象にしていないからだ。

企業が今いる人員で負担増を吸収しようとしても限界がある。少人数でも無理なくサービスを提供できる仕組みづくりへと発想を転じるべきだ。

まずは省力化の徹底が欠かせない。仕事の中身をつぶさに点検すれば、従業員が手をかけなくてもよいサービスを洗い出せる。小売りや外食では支払いを自動化したり、配膳などをセルフサービスにしたりする余地はまだある。

有人の深夜営業も本当に必要だろうか。ニッポンレンタカーサービスは深夜や早朝に人を置くのをやめ、無人のカーシェアリングに切り替える。ガソリンスタンドではセルフ式が根づいた。対面の接客がなくても、やり方次第でサービスの品質を保つことはできる。

ファミリーレストランが深夜営業を縮小し、宅配サービス業では休日配送を見直す動きがある。コンビニも原則24時間営業を再考してはどうか。タクシーやバスには深夜料金がある。小売業が深夜サービスの対価を求めるという考え方があってもよい。

米国や中国で始まった無人の小売店は将来的には有望だが、サービスの質にこだわる日本の消費者を満足させるには膨大なシステム投資がかかる。日本が技術力で優れる自動販売機を使った無人店舗にも目を向けたい。

人手不足の問題を甘く見れば、従業員の過労死を招くなど経営にとって深刻な事態につながりかねない。サービスの提供方法を徹底的に研ぎ澄ませた企業だけが、時給千円時代を生き残れる(日本経済新聞 2018年11月3日)。

みなさんはどのような感想を持ちましたか?

人件費の高騰を私は歓迎いたします。

その理由は人口減少を食い止めることに繋がるからであり、そのためのデフレ脱却の足がかりとなると思うからです。

それらについて以下に示したいと思います。

人件費の上昇分は商品価格に上乗せされているべきです

人手を確保するために企業は時給を引き上げてきました。

それが果たしてそれが商品価格に反映されているかどうかが大切なチェックポイントとなると思います。

残念ながら、現状ではほとんど反映されておりません。

以下は、2017年において原材料費が22%上がったのに対して最終財が0.5%しか上がっていないという記事です。

最終財の価格が据え置かれてしまっていたら、人件費の高騰はそのまま企業の利益を圧迫します。

それがもし協力会社へのしわ寄せとなってしまったら、一刻も早くやめさせなければなりません。

それは「間違った経営」だからです。

現状でも、例えばファーストフードでは私が学生だった30年前よりも「安い」商品価格のものがあります。

それらは「不自然」なのです。

だからこそ、商品価格にしっかりと人件費のアップ分が上乗せされているべきなのです。

商品価格が高くなることは多くの方が抵抗を示すことでしょう。

しかし、これをしない限り賃金は高まらないのです。

私たちも価格が高くなることが「自然なことである」と価値観を変えなければならないと思います。

もちろん、来年10月から予定されている消費税は除きます(現状の経済状況では消費税のアップに反対です)。

私たちは人手不足がなぜ起きているのかを真剣に考える必要がある

セルフのガソリンも普通になりました。

これから小売店もセルフ販売が増えていくのでしょうか。

しかし、我が国の場合は人件費を削減させるということよりも、「人がいない」という問題に事態が変化しています。

私たちは人手不足がなぜ起きているのかを真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

そして、どうすれば人手不足が解消されるのかを真剣に考え、目先のことではなく中長期的に取り組みを継続させる必要があるのです。

その根本は「賃金」です。

特に子供を産む世代に対しては必須です。

賃金が高まらない限り、子供の数は増えないと思っています。

しかし、「いいモノを安く」をしていたら、協力会社も含めて賃金は高まりません。

だから「いいモノを安く」からの脱却が求められるのです。

先進国の中で我が国の生産性も合計特殊出生率も低いのはなぜか考えるべきなのです。

人口減少社会において、高齢者と女性、外国人の活用は必要なことではあります

人口減少社会において、それを補う労働力の確保は急務です。

国では、高齢者と女性、外国人の活用を積極的に進めようとしております。

確かに必要なことではあります。

しかし、問題を解決するためにはもっと大切なことを意識しなければならないと思います。

それは、子供を増やすことです。

この本質からぶれてしまっては我が国の将来は明るくならないと考えます。

もうひとつ問題提起したいことがあります。私は高齢者がファーストフードで働かれている光景にまだ慣れません。

首都圏はもちろんのこと、私が住んでいる静岡でも外国人の方々がファーストフードで働いているのはもはや日常の光景となりました。

外国人の方々の方が多い店舗も少なくありません。

そういった中でひとつ気になる点があります。

それは、自分の親ほどの年齢の方々が深夜ファーストフードで働いている光景を見ることです。

正直言って、私はこれがいいものとは思えておりません。

少し違うのではないかと思ってしまうのです。

みなさんはいかがですか?

もちろん賛否両論あると思います。

実際に働かれている方々にはそれぞれの理由があると思いますが、そうせざるを得ない状況であることが問題だと思います。

私は自分の親の年代になった時に、深夜にファーストフードで働きたくありません(好きな仕事ならば別です)。

女性が活躍し、なおかつ、合計特殊出生率も高まることが「あるべき姿」

若い夫婦は本業の仕事の他にアルバイトをすることもあるでしょう。

しかし、私は、女性が活躍する一方で、合計特殊出生率が減ることは絶対にあってはならないと考えます。

女性が活躍し、なおかつ、合計特殊出生率も高まることが「あるべき姿」であるはずです。

そのために、企業も私たちも価値観を変えていく必要があると思います。

私はアルバイト賃金の上昇が「いいモノを安く」「いつでもどこでも」という我が国独特の価値観を変えるきっかけになって欲しいと思っています。

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