時給高騰分を商品価格に確実に上乗せしましょう。私たちの将来のために。

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3大都市圏の平均時給1047円と過去最高を更新

パート・アルバイト職の時給高騰が続いているというNEWSが日本経済新聞に掲載されていました。

3大都市圏の平均時給1047円と過去最高を更新したそうです。

情報のソースとして以下日本経済新聞を引用いたします。

リクルートジョブズが15日発表した10月の三大都市圏の平均時給は前年同月比2.6%増の1047円と過去最高を更新した。慢性的な人手不足と10月の最低賃金改定を反映した。パート・バイトへの依存が強い小売りや外食産業では対応を急ぐが、自動化など生産性の向上が不可欠だ。「時給1000円」を前提に戦略を描けなければ生き残れない時代になってきた(日本経済新聞 2018年11月16日)。

みなさんはどのように思いますか?

アルバイトをする方の立場からすると歓迎すべき事ですが、経営する立場からするとそうとは言えないでしょう。

特に飲食店を経営している「個店」のみなさんは大変です。

しかし、私は敢えて申し上げたいです。

少し先を見据えればこれは我が国経済に不可欠なことだと思っています。

理由は、このようなことをしない限りデフレから脱却できないと思うからです。

「いいものを安く」から脱するチャンスなのです。

やれることは?・・・商品価格に上乗せしましょう。

記事の中でも示されている通り、人件費高騰に伴い、これからは自働化など生産性の向上が不可欠かもしれません。

しかしながら、自働化のための新たな機械を導入できるのは大手チェーン店です。

では、小さな個店はどうすればいいのでしょうか?

実は、生産性向上のためにできることはそれだけではありません。

生産性は「アウトプット÷インプット」であらわされます。

自動化等はインプット側の努力です。

もうひとつ大切なのは、アウトプットの努力です。

つまり、高く売れる努力をすると言うことです。

人件費が高騰した分は商品価格に上乗せし、高くてもお客様に支持される店作りをしましょう。

反対に、間違っても仕入業者や納入業者等の協力会社に行くようなことがあってはなりません。

これは絶対にあってはなりません。

2017年は原材料費が高まったのに最終財の価格がほとんど変わらないという結果になっていますが、これは明らかに不自然なのです。

いいものを安くを牽引しているのは価格決定力と競争力のある大手企業

まず「いいものを安く」を牽引しているのは中小企業ではありません。

価格決定力のある大手企業です。

ですから、大手企業を中心とした価格競争をやめさせなければ、人件費高騰分のしわ寄せはどこかに行きます。

反対から言えば、価格競争をしてもいい唯一の条件は「協力会社を絶対に巻き込まないこと」です。

しかし、現実的には不可能です。なぜなら、協力会社なしにそれは実現できないからです。

「いいものを安く」は、多くの協力企業の血のにじむような努力の結晶によって実現しているのです。

それは時として「犠牲」という言葉が正しいかもしれません。

我が国には下請法等がありますが、もっと厳しくするべきだと考えます。

そして、もうひとつ提案があります。

デフレがさらに深刻化するならば、政府が商品・サービスの最低価格を決めてもいいのでは

人件費高騰によって最終価格の上昇が起きなければデフレはますます深刻化することでしょう。

私は、政府がアルバイト等の人件費について最低賃金を決めるのであるならば、商品の最低価格を決めてもいいと思っています。

いや、むしろ決めるべきだと思っています。

その目的はデフレ経済からの脱却です。

もちろん、政府が商品価格に介入するのはおかしいことですが、もしデフレから脱却できなければ必要なことではないかと思います。

それが協力会社の多くを占める中小企業を守ることになるからです。

我が国の事業所の99.7%が中小企業です。

また働く人の7割が中小企業に属しているのです。

もちろん、上記の例外もあります。

中小企業でも自分たちで価格を決めて、かつ価格競争から脱する経営努力をしている会社もあります。

こういった会社を増やしていくことも同時に必要です。

「いいものを安く」で安心・安全が犠牲になるならば

「いいものを安く」と「ムダをなくして自社のコストをなるべくかけないようにすること」とは内容が全く異なります。

「いいものを安く」は「ムダではないものにすら手をかけてしまうからこそ」いけないのです。

その筆頭は安心・安全です。

食の場合でも安心・安全は必須であり、トレーサビリティはもはや常識です。

しかし、それらは無料ではないのです。

そのために手間がかかっているのです。

反対に次のようなことがあってはなりません。

価格が高くなってもそれがお客様の安心・安全を守ることに必要なものならば絶対に削ってはならないのです。

「いいものを安く」こそが私たちの首を絞めているのです。

価格を競い合うのではなく、味と人財がいかにお客様に必要とされるか競い合うことが正しい競争ではないでしょうか

最後になりますが、人件費の高騰は個店のみなさんにとってチャンスです。

それによって、本来の味と人財と店の雰囲気といった「本来の部分」で勝負することができます。

我が国のデフレの象徴は「いいものを安く」であり、飲食店では「美味しいものを安く」になります。

それは間違っています。

消費者もそれを求めるべきではないと思っています。

「美味しいものは適正価格で」が正しいのです。

むしろ高くてもいいのです。

その中に安心・安全も含まれるのならば、喜んでお金を払うお客様もいるはずだからです。

さらに、優れた人財が料理をさらに美味しく感じさせます。

お客様に支持されるためにも価格を高めましょう。

パート・アルバイト職の時給高騰は大歓迎です。

ぜひデフレ脱却を実現し、我が国全体(中小企業)の給料を高めていきましょう。

大丈夫でいきましょう!

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