部下が求める正当な評価のために・・・それまでの思考の癖・習慣・常識を捨てる訓練を

  1. 人と会社・企業

「上司に期待すること」の1位は「正当な評価をしてくれる」

「上司に期待すること」の1位は、ビジネスパーソン、内定者ともに「正当な評価をしてくれる」でした。

これは、人材サービス会社ランスタッドさんが、全国のビジネスパーソン1800人(調査期間は8月中旬)と、2019年卒の内定者111人(同9月中旬)の双方に対して、上司に期待することや理想像などについてインターネットで調査をしたものです(NIKKEI STYLE 2018年11月25日)。

以下、出典として「NIKKEI STYLE」へリンクします(リンク切れが生じていたら申し訳ございません)。

人柄だけじゃない 理想の上司は「決断力+上に強い」

おそらく「自分は正当な評価を部下に与えている」と自信を持って言える上司は少ないと思います。

それだけ正当な評価を与えることが難しく、悩まれている上司も多いということを私たちは受け止めなければなりません。

上司やリーダークラスの方々は、部下を評価したときに真っ先に確認して欲しいことがあります。

それは部下の本質的なモチベーションが高まったかということです。

働き方をより良くカイゼンしようとする等、具体的な行動として表れていることが望ましいです。

例えば、問題点の登録件数や提案制度、サンクスカードの数が増えたのならばわかりやすいです(定量化は大切)。

反対に、部下の動きが変わっていないだけでなく、モチベーションが下がるといったマイナスな面が認められたら、次のように考えましょう。

それは評価方法に問題がありカイゼンの余地があるということです。

案外このような状態の会社が多いことを申し上げたいと思います。

なぜ難しいのかというと心理的誤差傾向があるから

なぜそのような評価になってしまうのかというと、私たち人間には心理的誤差傾向というものがあるからです。

例えば、出身校や出身地が(評価する側とされる側が)同じ場合、思わずいい評価をしてしまうといったことが起こるのです。

詳しくは次の記事をご覧ください。

もしこのような傾向が少しでも認められるならば、冒頭の「正当な評価の逆」になっている可能性を疑いましょう。

「そんなバカな!」と思われる方もいるかもしれませんが、例えば次のようなことが起きていませんか?

「うちの会社は学閥がある」

この傾向は特に大手企業で顕著であり、中にはそれが「常識」のようになってしまっている会社もあります。

学閥によって評価が変わるとすれば、客観的にみれば「正当な評価」とは言えないはずなのです。

また、学閥がない会社でも次のような心理的誤差傾向が生じることがあります。

「彼は〇〇大学出身だから優秀だ」

これも、本来の仕事の評価とは全く関係がないのです。

学閥や学歴はわかりやすい心理的誤差傾向の例ですが、よりいい会社を実現するためには、勇気を持ってその常識を見直すことが必要です。

やっかいなのは、それらが無意識に沸き上がる思考の癖になっていると言うことです。

つまり、常識を疑わないため、カイゼンが図れないのです。

人を大切にするいい会社は学閥も学歴も関係ありません

なお、人を大切にするいい会社は学閥がありません。

さらに言うならば、学歴も全く関係ありません。

大切なのは、いい会社をつくるためにどれだけ自分の能力・魅力を最大限に発揮しようと考え、努力を積み重ねてきたかだからです。

これらが正当な評価の源です。

学歴があるならば、それを「今」の仕事に生かすことが大事なのです。

私も数多くの方と接してきましたが、いい仕事をするために学歴は全く関係ないことを実感として持っています。

人が人を正しく評価することはそもそも不可能に近いからこそ

なお、人を大切にするいい会社では、そもそも人が人を正しく評価することはできないと考えています。

評価者が変われば、評価の結果が変わってしまう訳ですから。

同じ人が評価者であったとしても評価基準はぶれるのです。

だからこそ、そうならないようあの手この手を使い正当な評価をしようとしている訳ですが、本質を見失わないようにしましょう。

その本質とは評価の目的です。

そもそもの評価の目的は何でしょうか?

それは、評価される側(主に部下)の本質的なモチベーションが高まることです。

評価はそのために行うのです。

決して上司の感情をぶつけることではありません。

また、反対に甘いことばかりを言うのではありません。

本質的なモチベーションが高まるためには、部下が問題点を自主的に見つけ、カイゼンしようとすることがいちばん大切なのです。

それが次年度の目標になります。

見つからなければ、上司がヒントを示すのです。

その部分が改善されて伸びていけば、もっと良くなるということを明確に伝えることなのです。

さらにそれが達成されたら報酬面がこうなると示すことも大切です。

計画も立てられます。

まとめると、1年後はきっとより良くなっていることが希望として持てることが大事なのです。

また、上司はそのための役割を演じきりましょう。

厳しい中にもやさしさがあり、やさしさの中に厳しさもあるといった接し方が理想です。

いい評価のための訓練をリーダーは常に積み重ねましょう

正当な評価の障壁となる「それまでの思考の癖・習慣・常識」は無意識のうちに沸き上がってきます。

リーダーはいい評価者となるために、常にそれらとの闘いをしなければなりません。

これらが先入観をつくり色メガネで物事を見てしまう源になるからです。

例えば、誰かが大きな失敗をしたら、しばらくその人の評価は低いままになるでしょう。

ここにも心理的誤差傾向が出てくる訳ですが、それは本来の評価とは別なのです。

評価はあくまでも本質的なモチベーションを高めるために行うのですから。

正当な評価のためのコツをひとつあげるとすれば、その人の魅力やいい仕事ぶりを見つける(気付く)ことです。

その人が過去どんなに失敗したとしても、いいところを見つけることを習慣化しましょう。

いいところに気付き伝えるサンクスカードが効果的です

そのためのツールとして、サンクスカードは非常に効果的です。

リーダーは部下のいい点を見つけて、サンクスカードに書いて部下にあげてみましょう。

サンクスカードがなければ言葉をかけるだけでも結構です。

リーダーは部下のいいところに気付き、日々伝えていきましょう。

部下のモチベーションも高まり、やりがいとなります。

自分自身の先入観も取れると同時に、気付きの訓練にもなるのです。

それが組織全体で実践できれば、気付きの力が高い組織となります。

その反対はリーダーが部下のいい点に「気付かない」ことです。

これは部下のモチベーションを下げます。

さらに、いい点ではなく問題点ばかり気がつくリーダーも多いです。

気持ちはわかりますが、問題点は部下が自主的に気付くように進めていきましょう(問題点の気付きのツールは提案制度を活用しましょう)。

自主的に問題点に気付き、カイゼンを考えた部下を評価するべきです。

評価の源は「人として正しいか正しくないか、自然か不自然か」に尽きます

評価のための判断基準をさかのぼると「人として正しいか正しくないか、自然か不自然か」に尽きます。

自分のことしか考えていない人がいたら、それは評価できません。

誰かのために気がついて行動できる人が評価が高くあるべきなのです。

しかし、自分がそうなってしまっていることに気がつく人は案外少ないのです。

自分の都合だけではなく相手の都合で見ることが重要です。

これは上司も部下も同じです。

正当な評価ができれば、個人のモチベーションアップはもちろんのこと、組織風土にもいい影響をもたらします。

組織の大切な要素である「共通目的」「貢献意欲」「コミュニケーション」を高い次元で機能させることができるのです。

それによって、生産性の高い組織がつくられるのです。

「正当な評価」に挑戦していい会社をつくっていきましょう。

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