2018年冬の中小企業のボーナス(大阪)予測。支給額276,486円、支給率60.8%

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

今回も中小企業を対象に大変素晴らしい調査をしてくださった大阪シティ信用金庫さんに心よりお礼申し上げます。

先日は経団連の冬のボーナス(賞与)の様子を紹介しました。

過去最高を更新し、4年連続で90万円台を達成するだろうというものでした。

これはもちろん大変素晴らしいことです。

しかし、本当の意味でいい世の中になるためには、働く人の7割が所属している中小企業の現状を知っていただくことが不可欠です。

ところが、中小企業の現状をあらわしたデータは決して多くありません。

中小企業のみに限定したデータは極めて少ない現状です。

そういった状況の中で、大阪シティ信用金庫さんは中小企業のみに対象を絞った大変貴重な調査をされています。

先日、中小企業の2018年冬のボーナス予測の調査結果が発表されました(2018年11月28日)。

調査の結果概要は以下の通りです。

大阪の中小企業の2018年冬ボーナスの予測
支給額:27 万6486 円
支給率:60.8%

賞与の平均支給額は276,486円と、4年ぶりに減少しました(経団連企業との差は680,258円です)。

支給企業割合は60.8%ということで、2年ぶり増加しました。

調査概要は次の通りです。

調査時期は、2018年11月上旬です。

調査対象となったのは、大阪シティ信用金庫さんの取引先企業(大阪府内)1,342 社であり、 有効回答数は1,319社ということです。

有効回答率は98.3%でした。

有効回答率の高さもいつもながら素晴らしいと思います。

以下、調査結果をリンクいたします(出典:大阪シティ信用金庫様)。

http://www.osaka-city-shinkin.co.jp/houjin/pdf/2018/2018-11-28.pdf

レポートには「業績賞与」割合や収益に照らした支給状況が分析されており、非常に興味深い調査結果となっています。

ぜひご覧いただき、大阪府の中小企業の現状を共有しましょう。

2004年以降、冬のボーナスでの最高額は2008年の300,701円。2018年の276,486円は少ない方から数えて2番目

大阪府の中小企業の支給額はどのように変化しているでしょうか。

大阪シティ信用金庫さんの調査結果から、2004年以降の支給額についてグラフ化いたしました(参考として夏のボーナスの状況も示しています)。

紫色の帯が冬のボーナス、黄緑色の帯が夏のボーナスです。

以下示します(出典:大阪シティ信用金庫様)。

大阪府の中小企業の冬のボーナスは300,701円から268,518円で推移していることが確認できます(単純平均は285,876円)。

最も多かった年は2008年の300,701円、続いて2005年の299,838円、2007年の297,511円です。

最も少なかった年は2014年の268,518円です。

最高と最低の差額は32,183円です。

2018年の冬ボーナス額276,486円は少ない方から数えて2番目になります。

支給企業割合が最も高かったのは1998年の79.6%。2009年以降の数値はほとんど50%台である中で、今年の60.8%は2016年の61.5%に次いで高い割合。

次に1998年からの支給企業割合(支給率)をグラフ化いたしました(参考として夏のボーナスの状況も示しています)。

赤色の帯が冬のボーナス、青色の帯が夏のボーナスです。

以下示します(出典:大阪シティ信用金庫様)。

大阪府の中小企業の冬のボーナスの支給企業割合は79.6%から49.0%の間で推移しています(単純平均63.8%)。

最も支給企業割合が高かったのは1998年(79.6%)でした。

最も低かったのは2011年(49.0%)でした。

1998年から2007年までは概ね7割前後で支給企業割合が推移していました(2002年を除く)。

ところが、2008年から数値が下がります。

2009年以降の数値はほとんど50%台です。

今年の60.8%は2016年の61.5%に次いで高い割合であることがわかります。

しかし、依然として4割近くの中小企業でボーナスが「支給しない」となっていることは留意すべきです。

状況が良くなっているとは言いきれません。

参考として、2018年夏のボーナスの状況を振り返ると・・・支給額平均262,570円、支給率59.6%

参考として今年の夏の状況は、1人当たりの支給額の平均は262,570円(昨年夏比0.7%アップ)、支給率は59.6%でした。

詳しくは以下の記事を参考としていただければと存じます。

また、1998年以降の支給額の傾向については次の通りです。

〇この20年間の賞与の平均額は259,601円
〇最も支給額が高かった年は1998年で271,000円
〇最も支給額が低かった年は2011年で252,789円
〇最高と最低の差額である18,211円の範囲で過去20年間推移

平均額は冬のボーナスの方がいいようです(285,876円。ただし2004年からの平均のため注意)。

最高と最低の差額は夏よりも冬のボーナスの方が差が大きいことが見てとれます(18,211円に対して32,183円)。

支給企業割合については次の通りです。

〇支給企業割合が最も高いのは1998年の93.8%
〇最も低いのは2012年の49.4%

冬のボーナスでも最も支給企業割合が高かったのは1998年(79.6%)であり、夏と同じ傾向でした。

また、冬のボーナスで支給企業割合が最も低かったのが2011年の49.0%でしたが、2011年3月の東日本大震災の影響が及んでいると考えられます。

大阪の中小企業の様子から、全国の中小企業の状況を推察しましょう。

大阪の中小企業の様子から、全国の中小企業の状況を推察しましょう。

大阪は我が国でもトップクラスの経済圏です。

以下は、厚生労働省による『平成29年賃金構造基本統計調査の概況』です。

これによりますと、大阪は3番目に賃金が高いことが見てとれます。

以下、15ページに都道府県別の賃金がグラフ化されております。

なお、全国での平均は304.3千円でしたが、これよりも賃金が高かったのは6都府県(千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府)でした。

このことから、大阪府の中小企業の状況は全国平均よりも良好である可能性が考えられます。

反対から言うと、全国では大阪府の中小企業のボーナスの状況よりも厳しい中小企業が多いかもしれません。

大阪府の今冬の賞与の平均支給額が276,486円、支給企業割合が60.8%ですから、それを下回る都道府県も多いと考えられます。

こうした状況から私たちが明るい将来へ向けて必要なことは何でしょうか?

私たちにできることは「人を大切にするいい会社づくり」をしていくことだと思います。

人財が差別化を図り、価格競争から脱する仕組み作りです。

そういった会社が地域に増えていくことがいい国づくりに繋がると思っています。

一歩前へ進んでいきましょう。

中小企業にターゲットを絞った調査が少ないため、大阪シティ信用金庫さんの調査結果はとても貴重です

我が国の事業所の99.7%が中小企業です。

そして、働く人の7割が中小企業に属しています。

中小企業のボーナスはどのような状況か気になります。

ところが、その実態を捉えたデータというのは本当に少ないです。

当然のことながら、大手企業のデータが数社入るだけで数値は違ってきます。

中小企業の実態がぼやけてしまいます。

もちろん、それらも大切ですがそれだけでは国民の暮らしを正確に捉えているとは言えないと思います。

中小企業に限定したデータが非常に少ない中で、大阪シティ信用金庫さんの長年にわたる調査の実績はとても素晴らしいと思います。

改めまして心よりお礼申し上げます。

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