外国人技能実習生が2015~17年の3年間に69人が命を落とされた?

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我が耳を疑いました・・・外国人技能実習生が2015~17年の3年間に69人が命を落とされた

「あの会社はブラック企業だ」

そんな言葉が飛び交う時代になりました。

深刻なのは、働く社員さんが命を落とされるような事態があるということです。

これは絶対に防がなければなりませんし、日本人だけの問題ではありません。

先日、次のようなNEWSが飛び込んできました。

外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかったというものです。

尊い命を落とされた方々には心より哀悼の意を表します。

以下、毎日新聞の記事を引用いたします。

低賃金や長時間労働が問題になっている外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。うち12人が実習中の事故によるもので、6人が自殺し、殺害された人も4人いた。

立憲民主党の長妻昭・政調会長が毎日新聞ニュースサイト「政治プレミア」に寄稿して明らかにした。技能実習適正化法などに基づき、技能実習を実施していた事業所が報告したものを法務省がまとめた。

実習中の事故で死亡した12人は「フォークリフトの運転中に誤って横転し、下敷きとなった」「貨物と台車に頭を挟まれた」など作業中の事故が大半をしめる。「水道工事中に掘削中の溝が崩れ、生き埋めになった日本人従業員を助けようとして巻き込まれた」などの事例も報告されている。

自殺は明記された6人以外にも、「踏切内に進入し電車にはねられた」「殺虫剤を飲んで死亡」など自殺の可能性のある事例もあった。殺害された4人のうち2人は同僚の技能実習生に刺されたものだった。

技能実習生は全国に約26万人いるとされ、劣悪な労働環境が問題化している。17年には7000人以上が失踪した。長妻氏は寄稿で「死亡事案だけが初めて明らかになったが、死亡の背景や責任の所在は明らかになっていない。今回の新制度は技能実習制度を土台にしている。現状把握が著しく不十分だ」と指摘している(毎日新聞 2018年12月6日)。

みなさんはどのように感じましたか?

決して見て見ぬふりはできません。

「死亡の背景や責任の所在が明らかになっていない」という時点で、まずは制度自体を1度ストップして原因を追及するべきではないでしょうか?

敢えて我が国を代表する企業の事例から申し上げます。

トヨタでは問題が発生したときラインを止めます。

真の原因が究明されカイゼンされるまでラインを動かしません。

これは、当たり前のことのように見えますが、他の企業ではなかなかできないことなのです。

だから、さらに不良や致命的な問題が出てくるのです。

外国人技能実習生をめぐる問題はまさにその時だと思います。

これ以上の問題が起きる可能性もある訳ですから。

勇気を持って、1度立ち止まって考えるべきではないでしょうか。

また、外国人の受け入れに関しても、1度原点に立ち返るべきではないでしょうか。

法務省が調査した技能実習生の失踪動機は「低賃金」が67%ですが

技能実習生の失踪動機については法務省が調査しています。

2018年11月18日の日本経済新聞によりますと、技能実習生の失踪動機は「低賃金」が67%だったという調査結果だったようです。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

外国人技能実習生の失踪問題に関する法務省の調査結果によると、実習先から失踪した外国人技能実習生のうち、7割弱が動機として「低賃金」を挙げている。月給についても半数以上が「10万円以下」と回答した。安価な労働力として外国人実習生に依存している実態が改めて浮き彫りになった。政府は適正な給与水準を雇用者に徹底する構えだ(日本経済新聞 2018年11月18日)。

低賃金は確かに大きな問題です。

月給についても半数以上が「10万円以下」と回答したそうです。

しかしながら、ひとつの大きな疑問が起こります。

それは、賃金については来日する前にわかっていることではないのかということです。

もしわかっていないまま来日したとしたら、これこそが大きな問題です。

速やかなカイゼンが求められます。

カイゼン策は単純明快です。

来日前に賃金について明記し確実に伝えるということです。

もし事前に賃金がわかっていて来日したとすると、この調査結果に疑問が出てきます。

原因はもっと別の所にあるのではないでしょうか?

低賃金だけで失踪するとは思えない

もし外国人技能実習生が事前に給料がわかっていたとします。

わかっていて来日していながら、なぜ失踪するのでしょうか?

その賃金に見合わない何かが現場で起きていたと考えるべきではないでしょうか?

賃金を超えた何かが受け入れ先の企業で起きていたと考えられないでしょうか?

理不尽なことが起きているのではないでしょうか?

例えば、長時間労働の強制、危険な作業の強制やパワハラ等も考えられます。

これらはまさに我が国の労働環境の問題そのものです。

受け入れ先となる全ての会社と私たちの価値観を大きく変えていくことが求められる

誤解のないように申し上げておきます。

私も企業支援の現場で外国人労働者の方々と接することがあります。

彼らの多くは勤勉です。

私たち日本人と何ら変わりません。

とてもありがたい存在です。

彼らは日本に来た時点で大きな志を持っていたことがわかります。

それが幻滅に変わってしまったとしたら残念でなりません。

受け入れ先となる全ての会社と私たちの価値観を大きく変えていくことが求められると思います。

目先のことから脱しない限り駄目なのでは?

問題は、我が国全体にも受け入れる企業側にも私たちにもあります。

我が国は少子高齢化によって労働力が不足しています。

その傾向は今後ますます強くなるでしょう。

残念ながら、現状ではこの傾向にカイゼンは認められません。

その真の原因をカイゼンしない限り、私たちの国は明るくなりません。

その真の原因とは何でしょうか?

なおかつ、我が国は「いいものを安く」のデフレ経済にまっただ中にあります。

それをする企業にとって安い労働力は喉から手が出るほど欲しいでしょう。

私は「いいものを安く」は目先のことしか考えていない我が国全体の問題だと強く思います。

その結果、私たちの賃金すら高まっていないのです。

子供が安心して産めて育てる環境となっている企業が少ないのです。

国全体が立ち後れているのです。

以下は、私たちの賃金の統計ですが1997年をピークに高まっていないのです(出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」)

ブラック企業がなぜブラックになるのか?外国人技能実習生が我が国の「いいものを安く」を支えているとしたら間違っている。

外国人技能実習生の受け入れ先がブラック企業ではあってはなりません。

しかし、実際には多いかもしれません。

ブラックにならざるを得ない要因は、「いいものを安く」にあると思います。

そして、人を大切にしない経営にあると思います。

私は、外国人技能実習生の問題も、私たちの働く会社の問題も、本質は同じだと実感します。

その解決策としては、人を大切にするいい会社を増やすことしかありません。

関わる人を大切にし、なおかつ、価格競争をしない会社を増やしましょう。

大丈夫でいきましょう!

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