2018年冬の大手企業のボーナスは過去最高。景気回復の長さは戦後2番目。

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

83万4391円は1975年の調査開始以来最高額

日本経済新聞による2018年冬のボーナス調査結果が先日発表されました。

これによりますと、全産業の平均支給額は83万4391円であり、1975年の調査開始以来最高額となりました。

以下日本経済新聞の記事を引用いたします。

日本経済新聞社が10日まとめた2018年冬のボーナス調査(11月30日時点)で、全産業の平均支給額は83万4391円だった。堅調な企業業績を背景に、1975年の調査開始以来、最高額となった。前年比は3.28%増で、6年連続で前年を上回った。ただ、貿易戦争などで世界経済の先行きに対する懸念は増しており、今後も伸びが続くかは不透明だ(日本経済新聞 2018年12月11日)。

全産業の平均支給額が834,391円で、1975年の調査開始以来最高額となったことは素晴らしいですね。

しかし、自分がもらったボーナスの金額と違いすぎると思った方も多いかもしれません。

それはなぜでしょうか?

調査の対象となった企業規模に着目しましょう。

調査概要は以下のようになっています。

調査は日経リサーチの協力を得てアンケート方式で実施した。対象企業は上場企業と日本経済新聞社が選んだ有力な非上場企業で、合計2185社。今回の集計は11月30日までの回答を基にしており、回答企業数は649社。

これらから、多くが大手企業ではないかと考えられます

大手企業が我が国事業所に占める割合はわずか0.3%です。

一方、我が国の事業所は99.7%が中小企業で占められます。

また、働く人の約7割が中小企業に属しています。

このことを前提に我が国の状況について判断することがとても重要です。

景気回復の長さが「いざなぎ景気」の57カ月間を超え戦後2番目に

我が国は、2012年12月を起点として景気回復しているそうです。

この長さが2017年9月時点で高度経済成長期の「いざなぎ景気」の57カ月間を超えたものとして正式に判定されたそうです。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

内閣府は13日、2012年12月を起点とする景気回復の長さが17年9月時点で高度経済成長期の「いざなぎ景気」を超えたと正式に判定した。景気回復の長さは戦後2番目になる。今回の景気回復は現在も続いており、戦後最長をうかがっている。日銀を含めた世界的な金融緩和や米国を中心とした海外経済の好転が息の長い景気回復を支えている。

内閣府は13日、景気の「山」や「谷」を検証する景気動向指数研究会(座長・吉川洋立正大教授)を開き、生産や消費などのデータを踏まえて判断した。これまでは茂木敏充経済財政・再生相が17年9月に「いざなぎ景気を超えた可能性が高い」との見解を示していたが、正式な認定は研究会による検証が必要だった。

いざなぎ景気は57カ月間。これを超える58カ月の景気回復の起点は第2次安倍政権が発足し、日銀が異次元緩和を始めた頃と重なる。日銀は国債を大量に買い入れてマネーを供給し、マイナス金利を含めた超低金利政策を強力に推し進め、景気の浮揚を図った。

マネーは金利の低い国から高い国に流れやすい面があり、13年はじめに1ドル=80円台だった円の対ドル相場は一時125円台まで円安・ドル高が進行。輸出企業の業績が大きく改善し、国内経済の回復につながった。

同時に世界でも中央銀行による大量のマネー供給と低金利政策などを背景に景気が回復した。日本は輸出産業が潤い、景気回復をもたらした。

この景気回復は現在も続いているとみられる。19年1月まで景気回復が続けば、戦後最長の74カ月となる。米中の貿易戦争やスマートフォン需要の一服など世界景気は先行きに不透明感が強まっているが、人手不足に伴う省力化投資などが景気の支えになっている(日本経済新聞 2018年12月13日)。

さらに、2019年1月となると戦後最長の74ヵ月となります。

もう間もなくです。

しかし、実感が全くないという方も少なくありません。

それはなぜなのでしょうか?

好景気とは社会全体の経済状況が良好な状態・・・ボーナス比較から

我が国は、2012年12月を起点として景気回復しているそうです。

このことに驚く方も少なくありません。

みなさん「実感が全くない」というのです。

では、景気がいいとは一体どのような状態なのでしょうか?

好景気とは大辞林によりますと次の通りです。

社会全体の経済状態が良好で、取引が盛んに行われ、金まわりがよいこと。景気がよいこと。好況。 ⇔ 不景気

つまり、好景気とは社会全体で金まわりがいいことを示すのです。

大手企業だけでは、社会全体とは言えません。

中小企業の金まわりがいいことが「景気がいい」と判断するためにはとても重要なのです。

では、ここまで明らかになっている2018年冬のボーナス(賞与)の状況から判断してみましょう。

経団連     :95万6,744円(第1回集計。過去最高を更新)
日本経済新聞調査:83万4,391円(過去最高を更新)
国家公務員   :71万0,000円(管理職を除く一般行政職)
中小企業(大阪):27万6,486円(予測。支給率60.8%)

※経団連と中小企業は確定ではありません。

中小企業と大手企業との差に驚く方も多いのではないでしょうか。

景気回復の実感がないという声が多いということは、それだけ中小企業の景気がよくなっていないことがうかがわれます。

上記の数字については以下の記事をご覧ください。



中小企業の金まわりは長年どうなっているか

実は、中小企業の金まわりがいいかどうかを判断する統計資料はあまり多くありません。

厳密に中小企業のみに調査対象を絞ったものは少ないからです。

その中で、大阪シティ信用金庫さんは、大阪府の中小企業に対してボーナスの調査(予測)を長年実施しており、大変貴重なデータを公表してくださっています。

全国の中小企業の統計の参考としていただければと思います。

以下は、夏ボーナスと冬ボーナスの支給額の経年変化です(出典:大阪シティ信用金庫様)。

以下は、夏ボーナスと冬ボーナスの支給率の経年変化です(出典:大阪シティ信用金庫様)。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

大手企業の2018年冬の賞与は過去最高となっています。

それはとても素晴らしいことです。

しかし、中小企業はそうなっていないのです。

このことを政治家の先生方、そして政策を考える官僚のみなさまには知って欲しいのです。

中小企業が過去最高のボーナスが出なければ、景気回復したとは言えないのです。

中には大手企業を凌ぐボーナスが出ている中小企業も

多くの中小企業でボーナスは過去最高とはなっていません。

これは多くの方が実感しているでしょう。

決して無視してはいけないと思います。

しかし、中には大手企業に匹敵するボーナスが出ている中小企業もあります。

どんなに不況でも、どんなに価格が高くても、お客さまが追いかけてくるからです。

価格が高くても売れるのです。

しかも、ハイテク産業ではありません。

むしろ、ローテクの会社ばかりです。

なぜそのようなことができるのでしょうか?

そういった会社では「人財」が差別化を実現しています。

それは、働く人を大切にし、本質的なモチベーションを高めようとする経営を徹底しています。

決して目先のことではなく、少し先を見据えた経営を実践されています。

やらされ感から脱却し、当事者意識を持った社員の生産性は、普通の社員と3倍違います。

やりがいもまた大きくなるのです。

そういった中小企業が地方に増えていけば、真の意味で景気回復を実現することができるでしょう。

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