社員のやる気を出すための対処法・・・そのヒントを述べます

  1. 人と会社・企業

社員さんのやる気について

「やる気のない社員をどうしたらいいでしょうか?」

リーダーからそのような質問を受けることが多いです。

今日は中小企業診断士としての私の経験に基づいて、少し違った視点から解決方法のヒントとなる部分を述べていきたいと思います。

はじめからやる気のない社員さんはひとりもいない

そもそも、はじめからやる気のない社員さんはひとりもいません。

これははっきりと申し上げておきたいことです。

どんな業種でも、どんな企業規模でも同じです。

「え?そんなバカな?」と思われる方もいるかもしれませんが事実です。

新しい社員さんを採用する際の面接を思い出してください。

どの会社でも社員さんを雇うときに面接を行います。

面接の形態はいろいろとあると思いますが、入社しようとする方は「私は明日からがんばります」という態度を見せているはずです。

反対に「私は入社したらすぐに怠けたいと思います」という人はただのひとりもいないはずです。

この大前提をまずは意識する必要があるでしょう。

次に意識するべき事は、「はじめから自分自身でモチベーションをマネジメントできる社員さんはそうそういない」ということです。

はじめから自分自身でモチベーションをマネジメントできる社員さんはそうそういないことを意識する

入社した当初の社員さんはやる気に満ちあふれています。

まさに「本日入社の心」の大切さです。

本来あるべき姿は、そこからさらにモチベーションが高まっていくことです。

しかし、現実的には徐々にその気持ちと行動が失せていくケースが多いです。

それは、一体なぜなのでしょうか?

給料が高くてもそのような状況になってしまうこともあるのです。

そこでリーダーが「やる気を出せ」と言っても、本質的なモチベーションは高まりません。

高まっても一瞬だけです。

ポイントは「社員さんは常に高いモチベーションであるべきだ」「高いモチベーションが当たり前だ」という思い込みにあります。

それはかなり理想が高い次元の話です。

現実を申し上げれば、はじめから自分自身でモチベーションをマネジメントできる社員さんはそうそういないのです。

このことを意識して、会社側からは動機付けとなる取り組みを繰り返して実践する必要があります。

多くの会社でこの取り組みが不足しているのです。

問題は社員さんの能力・魅力を引き出せない会社側にある

はじめから自分自身でモチベーションをマネジメントできる社員さんはそうそういません。

その分、会社側がするべき取り組みがあるのです。

問題は社員さんの能力・魅力を最大限に引き出せない会社側にあるのです。

仮に「社員が悪い」と言って他の社員を採用したとしても、お眼鏡にかなう人はそうそう現れないのです。

社員さんの定着率の低い会社は、おおよそその繰り返しが行われています。

はっきり言えば、これは間違った経営です。

ましてやこれからは人口減少がさらに加速します。

特に地方の中小企業で顕著ですが、黙っていても人が入社する時代はもはや完全に過ぎ去ったのです。

そういったマネジメントはもはや時代錯誤なのです。

他責をせず、カイゼンを図りましょう。

せっかく入社した社員さんのやる気がなくなってしまった原因は、会社側にあるということを認識しましょう。

元々高かった社員さんのやる気を失わせる経営を実践してきてしまったという現実を見るべきです。

そして、社員さんの行動の源となる「やる気」についてそもそもを考える必要があります。

そもそもやる気とは

まず、やる気とは、物事を行おうとする意欲であり、モチベーションとも言われます。

モチベーションはデジタル大辞泉によりますと、次のように記されています。

1 動機を与えること。動機づけ。
2 物事を行うにあたっての、意欲・やる気。または、動因・刺激。「モチベーションが上がらない」「高いモチベーションを維持する」

動機づけもモチベーションアップには不可欠ですが、動機とはどのような意味でしょうか?

デジタル大辞泉によりますと次のように記されています。

1 人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の原因。「犯行の動機」「タバコをやめた動機」
2 《motive》心理学で、人間や動物に行動を引き起こし、その行動に持続性を与える内的原因。
3 倫理学で、行為をなすべく意志する際、その意志を規定する根拠。義務・欲望・衝動など。
4 ⇒モチーフ2

つまり、次の取り組みが動機付けなのです。

〇意思を決めたり行動を起こしたりする直接の原因
〇その行動に持続性を与える内的原因

これらによって行動を起こしている状態を「やる気がある」と判断されるのです。

反対に、やる気がないという状態は、行動を起こしていない状態が該当します。

では、その行動とは具体的にどのようなものでしょうか?

やる気自体は目に見えないため行動で判断される・・・しかしリーダーの多くが誤解している

やる気自体はいくら本人にあったとしても、他人からは目に見えるものではありません。

やる気のアウトプットである「行動」によって、それがあるかどうかが判断されます。

その行動とは、持続性を与える内的原因からくるものであることが大切です。

つまり、部下の自主性による行動がやる気がある状態なのです。

自分で目的を明確にして、どうすれば達成できるか考え、実行し、チェックし、カイゼンする行動です。

ところが、リーダーの中には「部下が自分が言ったとおりに動いたか」を優先してしまうことがよくあります。

その通りに動いた社員さんをモチベーションが高いと勘違いしてしまいがちです。

だから、本来正しい意味での自主性を持った社員さんの行動であっても、自分の言ったことと異なる行動をすると「やる気がない」と判断されてしまうのです。

当然、そのことをそのまま部下に伝えたらどうなるでしょうか?

ましてや、叱責をしたら一気にモチベーションが下がります。

ここは要注意です。

部下の本質的なモチベーションを高めることが何よりも重要ですから、自主性を持って行動したことを尊重し認めましょう。

ここが難しいところですが、大切なのはリーダーの思い通りに行動をしているかではなく、部下が自主性を持って行動したかどうかなのです。

極端なことを言えば、リーダーは方針だけを示し、プロセスは部下に任せるくらいの気持ちが大切なのです。

プロセスの一つ一つにリーダーからの細かい指示があった方がいいと思われる方も多いかもしれません。

しかし、そうなると「自分の細かな指示通り(思い通り)に部下が行動したか」が評価の基準になりがちです。

そうしない部下に対して「やる気がない」と判断してしまうのです。

自主的に能力・魅力を発揮しようとすること=やる気

やる気の源は、社員さんの内にあります。

自主的な行動によって「やる気がある」と判断されるのです。

言われてから動くのでは「やる気がある」とは判断されません。

ところが、言われてから動くことを望んでしまうリーダーも少なくないのです。

「自分の言ったとおり」「自分の思ったとおり」に部下を動かそうとするリーダーが典型です。

そうなると部下の自主性は失われていきます。

これでやる気を出せと言われても、「怒られるのがイヤだから動く」のであり、本質的なやる気ではないのです。

もっと言えば、誤魔化しているだけなのです。

リーダーは本質的なモチベーションを高めることに注力すべきです。

リーダーならびにベテラン社員さんは、「本日入社の心」を事ある毎に演出する必要があるのです。

やる気を失わせてしまう真の原因は?・・・成果が出ないことがやる気がないのではない

成果がでない状態が続くと、社長やリーダーがしびれを切らして次のように言ってしまうことがあります。

「そんなやり方を誰がみとめた?」

「なぜやる気を出さないんだ?」

会議室に怒号が響きますが、心の中で社員さんがつぶやきます。

「やる気はあるんですが成果がでないんです」

そう思ってくれる社員さんは本当に大切にしなければなりません。

むしろ「くだらないな。はやくこの時間が終わらないかな」と思っている社員さんも多いものなのです。

社長が一方的に叱ることで成果が出ればいいですが、ほとんどの場合出ません。

理由は単純です。

自主性が否定され、やる気がそがれてしまったからです。

そのような会社で生産性の高い仕事ができるでしょうか?

できないのです。

実現可能性がある「夢」を明確にしていきましょう

やる気を出させるための根本は、社員を大切にすることに行き着きます。

リーダーは部下の自主性を尊重し、積極的に「ありがとう」を伝えましょう。

それによって、部下の当事者意識が強くなっていきます。

言いにくい雰囲気であるとすれば、それこそが会社の組織風土の課題です。

「人ごと感」「やらされ感」の組織になってしまうのです。

そして、実現可能性がある「夢」を明確にしていきましょう。

人というのは、明るい将来が見えるからこそがんばろうとするのです。

その上で、今この瞬間は「このままではいけない」という危機感を持つことが大切なのです。

危機感こそが行動につながるからです。

そのために具体的に「ここをがんばれば、このようないいこと(報酬等)が待っている」と伝えて共有することがとても重要です。

さらに声かけを積極的にすることも重要です。

会社に、社長に、夢はありますか

リーダーならびにベテラン社員さんは、「本日入社の心」を演出する必要があります。

その拠り所となるのは、経営理念や社是です。

もちろん、これらは飾りではありません。

経営理念や社是を実践した先には、夢に行き着くことがイメージできるようにすることが大切です。

夢とは突き詰めれば、社員さんとその家族が幸せになることです。

協力会社のみなさんも。

お客さまも。

高齢者や障がい者を含めた地域の人々も。

そして株主も。

それらを新たな気持ちで思い返し「よし、がんばろう」と思ってもらえるようにするべきなのです。

1年1年、確実に成長できるように、常に「あるべき姿」に立ち返るような取り組みが必要なのです。

社員さん側に最低限求めたいことは前向きさ

社員さん側が気をつけるべきことは、後ろ向きにならないことです。

マイナス思考が癖になってしまっている人は注意しましょう。

それは「やる気がない」と捉えられてしまうからです。

後ろ向きな方がいくら「自分はやる気があります」と言っても誰も信じてくれないのです。

前向きさモチベーションの源になります。

前向きだからこそどうすれば達成できるか考える事ができるのです。

考えて実行することによって夢に近づいて行くのです。

以上、社員のやる気を出すための対処法のヒントについて述べました。

少しでも役に立つことができればと願っております。

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