2018年12月25日、東京市場で日経平均株価が急落。1万9155円

  1. 人と会社・企業

クリスマスの日、日経平均が急落。終値が1010円安の1万9155円

2018年のクリスマスの日に株式市場は混乱を迎えました。

東京市場で日経平均株価が急落し、2017年4月以来の水準となったのです。

今後の動向に注意しなければなりません。

東証1部の約98%の銘柄が下落するという全面安の展開となったことも留意すべきでしょう。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

25日の東京市場で日経平均株価が急落した。終値は前週末比1010円安の1万9155円と2017年4月以来、約1年8カ月ぶりの水準となった。下げ幅は2月6日以来、今年2番目の大きさとなる。24日の米ダウ工業株30種平均の下げ幅が653ドルに達し、投資家が世界的にリスク回避の姿勢を強めた。米国発の動揺はアジア市場に広がり、上海総合指数も一時、年初来安値をつけた。

3連休明けとなった25日の東京市場で日経平均は前週末比380円(2%)安の1万9785円で始まった。東証1部の約98%の銘柄が下落する全面安の展開となった。株売り債券買いが進み、日本の長期金利は17年9月以来のゼロ%に低下した。

背景にあるのが米政治リスクの台頭だ。米トランプ大統領が求めるメキシコとの国境の壁建設費用を巡り、共和、民主両党の対立が解けず、暫定予算が不成立。一部の政府機関が22日から閉鎖された。「年明けまで閉鎖が長引く可能性が高まり、持ち高を越年させたくない投資家の取引解消の動きが続いている」(大和証券の壁谷洋和氏)

市場不安に拍車をかけたのがムニューシン米財務長官と米大手銀行首脳との会談だ。株式市場の流動性や銀行システムの安定性について確認する狙いだったが、会議を開いたこと自体が「なにか隠れた問題があるのかと市場の不安をあおった」(外資系証券トレーダー)。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長解任観測もトランプ政権の市場との対話力に疑問符をつきつけた。

円高も悪材料だ。東京外国為替市場で円相場が1ドル=110円台前半まで円高が進行。市場では「1ドル=110円割れが視野に入り、企業収益の先行きへの不安感が台頭。日本株に押し目買いを入れづらくなっている」(アバディーン・スタンダード・インベストメンツの窪田慶太氏)との声があった。

クリスマス休暇に入り、市場参加者が世界的に減っていることも振れ幅を大きくしている。松井証券の窪田朋一郎氏は「海外勢が売り、国内勢が手を引く状況下、流動性が薄くなっており、新興市場では値がつかない銘柄が増えている」と話した(日本経済新聞 2018年12月25日)。

みなさんはどのような感想を持ちますか?

円高が進行したことも大変懸念されます。

円高・ドル安に嫌気して、自動車や電機、機械等の輸出関連株が軒並み売られたようです。

これによって、トヨタやホンダが年初来安値を更新しました。

持ち直しに期待しますが、私はいつか来るだろうと思っていることが起きつつあるような印象を持ちました。

同じような印象を持っている方も少なくないと思います。

株価下落を受けて政府の見解

菅官房長官が記者会見で株価下落について次のように述べました。

以下、日本経済新聞を引用いたします。

菅義偉官房長官は25日の記者会見で株価下落について「市場動向に注意しながら、経済運営に万全を期していきたい」と述べた。「日本経済は企業収益が過去最高水準となり、雇用も改善するなか、足元の消費は持ち直している。経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調だ」と指摘した。

2019年10月に予定する消費税率の引き上げについては「リーマン・ショック級の事態が起こらない限り、法律で定められたとおり引き上げる予定だ」と述べた(日本経済新聞 2018年12月25日)。

菅官房長官は、日本経済は企業収益が過去最高水準となったことを述べております。

確かにこれは今冬の大手企業のボーナスからもうかがわれます。

しかしながら、我が国の事業所数からすると、これはわずか0.3%の大手企業のことです。

我が国の事業所の99.7%を占める中小企業を置き去りにしてはいけません。

実際に中小企業の業績やボーナスが過去最高となったというNEWSは皆無です(中小企業のみを対象とした調査自体が少ないこともあるかもしれませんが)。

中小企業の今冬のボーナスについては次の記事を参考としてください。

そもそも、景気がいいか悪いかについては、中小企業の目線が不可欠です。

これについては、次の記事に詳しく述べております。

菅官房長官は、雇用も改善していることも強調されています。

そう判断されるのは、完全失業率と有効求人倍率を見てのことでしょう。

しかし、これらはこれまでに無かった「人手不足」という問題がもたらしている要因も大きいのです。

私たちは、これまでの(右肩上がりの)経済での常識といったものを1度捨てて考えなければならないと思います。

麻生財務大臣は「市場が過度に反応しすぎているのではないか」と語る

株価が下落していることを受けて、麻生財務大臣は次のように述べました。

以下、日本経済新聞の記事を引用いたします。

麻生太郎財務相は25日の閣議後の記者会見で、日本や米国で株式相場が急落していることについて「(市場が)過度に反応しすぎているのではないか」と語った。日本では企業収益が伸びていることなどを指摘し「米中の貿易摩擦の先行きへの心配などが売りの材料になっている感じはしなくもないが、それに関して大きく心配をしているわけではない」とした(日本経済新聞 2018年12月25日)。

麻生財務大臣も企業収益が伸びていることを指摘し、「大きく心配をしているわけではない」としています。

立場上このようにお話にならなければならないことは理解しています。

しかし、企業経営の現場は心配が大きくなっています。

静岡の主要企業の社長達は、クリスマス以前に景気への懸念を示していました

先日(12月22日)、静岡県内の主要企業の社長1,000人に2019年の景気の見通しについてうかがった調査結果を記事にしました。
(静岡経済研究所が調査をしたものを静岡新聞を通じて公表されました。)

2019年の景気が「良くなる」「やや良くなる」という回答した社長の割合は25.7%でした。

これは、昨年の景気見通しよりも18.2ポイント減少しております。

一方で、「悪くなる」「やや悪くなる」は計23.3%でした。

米中貿易摩擦の激化等の海外情勢の混迷や世界的な景気減速への懸念がこのような結果を生みました。

まさに、今回は懸念されていたことが起こりつつあるとは言えないでしょうか?

十分に警戒するべきでしょう。

また、静岡県の主要企業の社長たちは、国内における消費税増税後の需要の落ち込みを警戒されています。

消費増税をそれでも行うのでしょうか

上記の記事の通り、静岡の主要企業の社長は、消費税増税後の需要の落ち込みを警戒しています。

その上で株価のクリスマスショックが起きました。

決して楽観視できない状況です。

菅官房長官は、消費税率の引き上げについて、「リーマン・ショック級の事態が起こらない限り、法律で定められたとおり引き上げる予定だ」と述べています。

立場上そのようにお話ししなければならないのかもしれませんが、大切なことを考えて欲しいと思います。

大切なこととは、私たち国民の生活です。

「法律で定められたとおり」という部分は思考停止ワードではないかと思います。

私たちは「法律で定められた」と言われると「仕方ないな」という気がしてしまうのです。

しかし、本来はそれこそ疑うべきだと思います。

なぜなら、そもそも法律は国民が幸せに生活するために存在するはずだからです。

その法律が国民の生活を苦しめるとしたら本末転倒ではないでしょうか?

そして、「リーマン・ショック級の事態が起こらない限り」という部分もよくみると思考停止ワードに見えます。

もしかすると間もなく起こるかもしれないと考えるべきではないでしょうか?

だから、それに備えて消費増税は考え直すべきだと思います。

見直すべきだと考えます。

円高が加速するならばデフレも加速するのでは?

我が国は、私たち中小企業で働く人たちの給料を高めなければなりません。

1997年をピークに高まっていないこともこれまで述べてきました(以下出典:厚生労働省『毎月勤労統計調査』)。

そのためには「いいものを安く」のデフレ経済からの脱却が必須です。

しかしながら、消費増税によってデフレが再び加速するかもしれません。

その懸念についてこれまでも述べてきました。

今後、円高が加速することによって、再びデフレが加速するかもしれません。

極めてシンプルに述べます。

円高になるということは、円の価値が高まると言うことです。

円の価値が高まると言うことは、モノの価値が下がることが考えられます。

モノの価値が下がるということは、デフレ経済なのです

市場に「安くていいもの」があふれてしまいます。

モノが売れなくなれば、企業はさらに価格を下げようとします。

元請企業からの厳しいコストカット要請により、協力会社はますます厳しい状況に追い込まれます。

「いいものを安くつくれ」と。

働く社員さんの給料は忙しいのに高まらなくなります。

そのようなことがさらに加速する恐れがあります。

なおさら消費増税は考え直さなければならないと思います。

その一方で、人を大切にするいい会社づくりも必須

大きく言うと、上記のことはすべて外部環境要因です。

はっきり言えば、完全にコントロールできるものではありません。

だからこそ確実に行えることを私たちは実践しなければならないと思います。

それは経営資源(内部環境)を整えると言うことです。

その筆頭は『人財』です。

企業にとってかけがえのない『人財』を育成することです。

例え不景気であってもお客さまに追いかけられるような差別化を実現していく『人財』の育成です。

今から10年ほど前は、不景気の中で大規模なリストラが大手企業を中心に展開されました。

多くの人が退職された後に「V字回復」を実現したといわれても、それが本当に正しい経営なのでしょうか?

それは間違った経営ではないでしょうか?

誰かの犠牲の上に成り立つ経済・経営が正しいとは思えないのです。

どんな経済でも経営でも人が犠牲になることはあってはならないのです。

もう2度とそのようなことのないように、私たちは内部環境を整えることを進めていくべきです。

「人を大切にする経営」を。

「人が中心になる経済・経営」を。

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