大手企業が希望退職者を募集する動きが目立っています

  1. 人と会社・企業

しっかりと現実を見なければならない

昨日、2019年3月期の大手企業の業績が下修正されたNEWSを伝えました。

この情報に対して驚きを感じなかった理由のひとつに、大手企業が希望退職者を募集する動きが目立ってきたことがあります。

2月に入ってからさらに目立っています。

募集する希望退職者の数は次の通りです。

ルネサスは1000人規模、
協和発酵キリンは1600人、
鳥居薬品は400人、
アルペンは300人、
コカ・コーラは600~700人、
富士通は2850人です。

なお、希望退職者の募集は昨年秋頃に次の企業で発表がありました。

千趣会は280人、
三陽商会は250人、
東芝は5年間で7000人。

大手企業は一斉に希望退職者を募集しておりますが、その数は少なく見ても10000人を超えるのではないかと思います。

私たちはしっかりと現実を見なければならないでしょう。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

半導体大手のルネサスエレクトロニクスはグループ従業員の5%にあたる1000人近くを削減する。6月末を退職日として希望退職を募る。顧客の自動車、産業機器メーカーが海外シフトを進めており、国内市場の縮小にあわせて人員の規模を見直す。

人員削減の対象は国内が中心で、間接部門や技術部門などの35歳以上となる見通し。同規模の希望退職の募集は1800人を募った2014年12月以来となる(日本経済新聞 2019年2月4日)。

協和発酵キリンは1600人。

協和発酵キリンは5日、45歳以上の社員を対象として希望退職者を募集すると発表した。対象となるのは現時点で生産本部に所属する社員を除く、4月1日時点で45歳以上かつ勤続5年以上の社員。同社が希望退職者を募集するのは初めてという。3月11日から28日まで募集し、6月末での退職を予定する。

対象人数は全従業員の4割に当たる約1600人。応募者には通常の退職金に加算して割増退職金を支給する。希望者には再就職も支援する。大型の新薬候補に乏しいとの指摘もあり、創薬に経営資源を振り向けるため、選択と集中を加速する(日本経済新聞 2019年2月5日)。

鳥居薬品は400人。

さらに2020年4月の新卒の採用も休止するようです。

鳥居薬品は6日、希望退職者の募集を始めると発表した。募集人数は定めていないが、契約社員などを含めた約1200人の従業員のうち400人程度を減らす方針。米ギリアド・サイエンシズと抗エイズウイルス(HIV)薬のライセンス契約を解消したことで、事業規模が縮小したことなどを受けた。2020年4月の新卒採用も休止する予定だ。

コーポレート・営業部門は4月1日時点で勤続2年以上、製造・物流を除いた技術部門は勤続2年以上のうえ20年3月末時点で50歳以上の社員を対象とする。4月15日から5月31日まで募集し、9月末での退職を予定する。応募者には通常の退職金に加算して割増退職金を支給する(日本経済新聞 2019年2月6日)。

アルペンは300人。

スポーツ用品店などを展開するアルペンは6日、2019年6月期の連結最終損益が16億円の赤字(前期は19億円の黒字)になる見通しだと発表した。30億円の黒字だった従来予想から一転、3年ぶりの赤字になる。台風や地震の影響で主力のアウトドア商品の販売が落ち込んでいる。2月に希望退職を300人程度募集するのに伴い特別損失も計上する(日本経済新聞 2019年2月7日)。

コカ・コーラは600~700人。

初めての早期退職の募集という点も注目です。

コカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI)は14日、間接部門の社員を中心に早期退職を募集する方針を固めた。3月中旬以降に実施し、600~700人の応募を見込む。同社として早期退職を募集するのは初めて。物流費の高騰などコスト上昇で利益が圧迫されており、4月からは大型ペットボトル商品を値上げするなど収益改善に取り組む。人件費も圧縮し経営を効率化する。

14日午後に発表する。同社のグループ従業員は約1万7千人おり、間接部門などで45歳以上の社員を中心に募るとみられる。今回の早期退職で人件費は60億円程度削減できる見通し。

富士通は2850人です。

富士通は19日、早期退職制度により3月末までに2850人を削減すると発表した。間接部門から営業などへの配置転換も進める。米アマゾン・ドット・コムをはじめとするIT(情報技術)大手がクラウド市場で大きなシェアを握るなど、業界が激しく変化するなかで構造改革を急ぐ。

2018年10月にグループで5千人規模の配置転換を実施する方針を打ち出していた。グループ外への転職を促す「転進支援制度」で退職割増金を加算。今年1月末までに2850人が応募したことから、2千人強を配置転換することにした。人事や総務などに所属する人材の一部は研修を受けたうえで、営業やシステムエンジニアなどITサービスに関わる職種に転換する(日本経済新聞 2019年2月19日)。

2018年10月からの希望退職者の募集

希望退職者の募集は昨年の秋頃からもちらほらと出てきました。

千趣会は280人の希望退職者を募集すると発表しました。

千趣会(8165)は26日、業績不振を背景とした事業構造改革の一環として、希望退職者を280人募集すると発表した。対象は45歳以上の正社員と全契約社員、連結子会社3社の従業員(日本経済新聞 2018年10月26日)。

三陽商会は250人の希望退職者を募集すると発表しました。

人件費を抑え収益性を高めようと、9月末、同社では3度目となる約250人の希望退職を11月末まで募ると発表した(日本経済新聞 2019年10月30日)。

東芝は5年間で7000人という大規模な人員削減を実施すると発表しました。

東芝は5年間で連結従業員の5%にあたる7000人規模の人員を削減する。定年退職による自然減を中心に、一部は希望退職を募る。経営上のリスクになっていた英原子力発電事業会社も清算する。人件費や調達費の抑制で今後3カ年で約2千億円のコスト削減を見込む。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などにも投資を振り向け、収益を改善する(日本経済新聞 2018年11月8日)。

みなさんはどのような感想を持ちますか?

地方では深刻な人手不足に陥っているのに本当に勿体ないと思います。

景気の面から・・・戦後最長の景気回復局面では?

どうしてもひっかかるのは、戦後最長の景気回復局面と言いながら、大手企業でこれだけの人員が削減されることです。

どうみても不自然なのです。

景気が回復している局面においても、何らかの理由で業績が悪化する大手企業はあることでしょう。

今回は、それが数社どころの騒ぎではない点に大きな疑問を抱くのです。

時期としては昨年の秋頃から目立ち始めているのです。

本来、業績が悪くなったときに、かけがえのない人財がその緩衝材となることは間違っています。

それは絶対にしてはいけません。

それがわかっていながら生き残りのためにせざるを得ないとしたら、この度の動きは極めて深刻ではないでしょうか。

リーマン・ショック級のことが起きる可能性も

このような各社一斉に実施されるリストラ策は、10年前のリーマン・ショック以降記憶にありません。

10年前を振り返ってみましょう。

この時は、正社員を対象に希望退職の募集に踏み切った上場企業は117社に達しました。

また、募集人数が合わせて約2万人にのぼっています。

今回大手企業が募集する希望退職者の総数は、少なく見ても10000人を超えるのではないかと思います。

最終的にはどうなるでしょうか。

リーマン・ショック以上のことが起こらないことを願います。

注目していかなければなりません。

景気が良かろうと悪かろうとお客さまに支持されるために

会社にとって最も大切なことは、5人の永遠の幸せを実現することです。

その5人とは以下の方々です。

①社員さんとその家族
②協力会社さんとその家族
③お客さま
④地域の人(高齢者や障がい者を含みます)
⑤株主

この度の早期退職者の募集は、反対のことが起こっていると言わざるをえません。

人を大切にしない経営に明るい将来はないと思います。

人財が差別化を実現することで景気の良し悪しを超越することができます。

どんなに景気が悪かろうと、価格が高かろうと、距離が遠かろうと、お客さまが追いかけてくるのです。

それを実現するのは、最前線で働く社員さんたちなのです。

中小企業のみなさんは徹底して人を大切にする経営を実践していきましょう。

かけがえのない人財をいかに大切にし、いかに育成することができるか。

これは企業が生き残るために不可欠な経営努力なのです。

反対に、目先のことにこだわった経営に明るい明日はありません。

大丈夫でいきましょう!

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