2019年の大手企業の賃金アップ率は前年割れが相次ぐ

  1. 人と会社・企業

大手企業各社はベースアップには6年連続で応じましたが

大手企業の社員さんの賃金アップ率は前年割れが相次いでいるようです。

大手企業各社はベースアップには6年連続で応じました。

しかし、世界景気の減速への懸念が高まっています。

その姿勢が鮮明に示された形となりました。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

2019年春季交渉は13日に集中回答日を迎え、自動車、電機など大手企業の賃上げは前年割れが相次いだ。トヨタ自動車の賃上げ率は3.01%で18年の3.3%から縮小し、日立製作所も0.3ポイント減の2%となった。各社は6年連続となるベースアップ(ベア)に応じたが、世界景気の減速への懸念が高まり、コスト増大を抑える企業の姿勢が鮮明になった。

19年交渉では、政府は18年に示した数値目標を掲げず、国が賃上げをけん引する「官製春闘」が節目を迎えるとされた。企業業績の悪化に備えて賃上げを抑える大手の姿勢が中小企業の妥結にどう影響するかが焦点となる。抑制姿勢が広がれば、10月に消費増税を控えるなか、個人消費が伸び悩む恐れがある。

トヨタは労組が組合員平均1万2000円の賃上げ(ベアや定昇、諸手当含む)を要求したが、1万700円の回答にとどまった。18年実績の1万1700円を下回った。各社が要求額と回答額をそろえる統一交渉を実施する電機大手は、18年実績1500円のベアに対し1000円で妥結。三菱電機の賃上げ率(月額賃金ベース)も前年比0.2ポイント減の2.8%となった(日本経済新聞 2019年3月14日)。

みなさんはどのような感想を持ちましたか?

大手企業の業績悪化のNEWSが目立ちはじめている現在、おそらく多くの方がこのような結果を予想されたのではないでしょうか。

大手企業は「賃金」という面でもいちはやく反応した形になります。

すでに希望退職者を募集しているというNEWSもあります。

問題は我が国の事業所の99.7%を占める中小企業で働く私たちの給料です。

給料は正確に言えばコストではない

企業は業績が悪化するとコストカットをするようになります。

そこに「理不尽な」コストカットはあってはなりません。

理不尽とは、そのコストカット要請が社員さんとその家族、協力会社さんたちに及ぶことです。

人を大切にする経営と反対のことが起こりがちです。

これからの時代、もうこのようなことはあってはならないと思います。

特に大手企業は社会的責任(CSR)が強く求められます。

自分たちの都合で利害関係者に迷惑をかけるようなことがあってはならないのです。

人をコストあつかいしてはなりません。

中小企業で働く私たちの給料は?

以下もあってはならないことですが敢えて申し上げたいと思います。

今後、業績悪化を懸念する大手企業が協力会社に対して厳しいコストカット要請をするかもしれません。

そうなったら多くの中小企業が疲弊することでしょう。

協力会社の多くが中小企業だからです。

中小企業で働く方々の給料はもちろん高まることはないでしょう。

同じように非正規の社員さんは契約を見直されることになるでしょう。

その結果、人々の消費意欲は減退し、今以上にモノが市場にあふれるかもしれません。

「いいモノを安く」の経済が今以上に加速するかもしれません。

つまり、デフレ経済が加速するということです。

「いいモノを安く」が加速しないことを望みます

敢えて懸念することを以下に示します。

市場にモノが余ったら、価格決定権を持つ企業は価格を下げて商品を売ろうとすることでしょう。

売上高は客数×客単価から成り立ちますから、価格を下げたらその分たくさん売らなければ売上高は伸びません。

価格決定権を持つ元請企業は協力会社に対してさらに「いいモノを安く、大量に」を求めるかもしれません。

利益が出ないのにも関わらず、夜遅くまで残業して商品をつくる中小企業が増えるかもしれません。

働く社員さんのモチベーションが心配になります。

中小企業にまで薄利多売の悪影響が及ぶ可能性が懸念されます。

この状況で消費増税をしてしまったら

そのような状況において消費増税が実施されたら中小企業で働く私たちはひとたまりもありません。

消費意欲が高まることはないでしょう。

そうなると、さらに「安くていいモノ」が市場に溢れかえるかもしれません。

大手企業はさらに価格を下げようとするでしょう。

理不尽なコストカット要請が協力会社に行き渡る可能性があります。

デフレスパイラルに陥ることが懸念されます。

消費増税はその分が十分に補えるほど給料が高まらなければしてはいけないと思います。

国民の生活が苦しくなるのならば本末転倒ではないでしょうか。

大丈夫でいきましょう!

弊社の講演会・セミナーの特徴は
お客様の高い満足度です。
企業支援の事例や現場のノウハウが
フィードバックされるためです。

詳しくご覧ください