企業にとっての消費税とは?大手と中小では全く異なります

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

企業にとっての消費税・・・還付制度がある

今日は企業の視点での消費税を簡単に説明したいと思います。

消費税は黒字経営の会社はもちろん、赤字の企業であっても納めます。

課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます。

これらはよく知られています。

今回ポイントとなるのは、消費税には納めても戻ってくる制度(還付制度)があることです。

簡単に言うと、海外取引をしている企業は仕入の際に支払った消費税が戻ってくるのです(控除できる)。

以下、国税庁のホームページを一部引用いたします。

詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

No.6551 輸出取引の免税
[平成30年4月1日現在法令等]
 事業者が国内で商品などを販売する場合には、原則として消費税がかかります。
 しかし、販売が輸出取引に当たる場合には、消費税が免除されます。これは、内国消費税である消費税は外国で消費されるものには課税しないという考えに基づくものです。
 この場合の輸出取引とは、商品の輸出や国際輸送、国際電話、国際郵便などをいいます。
 なお、輸出免税を受けるためには、資産の譲渡等が輸出取引となることについて、その輸出取引等の区分に応じて一定の証明が必要です。
 例えば、物品の輸出のうち輸出の許可を受けるものの場合には輸出許可書が、サービスの提供などの場合にはその契約書などで一定の事項が記載されたものが、輸出取引等の証明として必要です。
 このように、輸出取引は消費税が免除されますが、それに対応する課税仕入れには消費税及び地方消費税の額が含まれていることになります。この課税仕入れの金額には、商品などの棚卸資産の購入代金のほか、その輸出取引を行うのに必要な事務用品の購入や交際費、広告宣伝費などの経費なども含まれます。
 そのため、輸出の場合には、課税仕入れに含まれる消費税及び地方消費税の額は申告の際に仕入税額の控除をすることができます。

それを踏まえて、次の情報をご覧ください。

気になる情報・・・消費税は輸出をしている大手企業に1兆円も還付されている?

輸出をする大手企業にとって消費税はどのようなものになるでしょうか?

それに関して、全国商工団体連合会(全商連)のホームページにとても気になる情報が掲載されていました。

元静岡大学教授の税理士である湖東京至さんが試算したところによると、トヨタをはじめとする輸出をしている大手企業13社だけでも消費税の還付金が合計で1兆円あるというのです。

詳しくは全国商工団体連合会のホームページをご覧ください。

以下、ホームページに掲載されている文章の一部を引用させていただきます(もしリンクが切れてしまった時のためです)。

輸出大企業への消費税の還付金は日本を代表する製造業13社だけでも約1兆円-。安倍首相の消費税10%への増税宣言で国民・中小業者にさらなる負担が押し付けられようとする一方、輸出大企業は消費税を1円も納めていないのに、莫大な還付金を受け取っている実態が明らかになりました。還付金を推計した湖東京至税理士(元静岡大学教授)が実態を解説します。

 消費税の仕組みで最も不公平なのは輸出大企業に対する還付金制度です。中小零細企業はたとえ赤字でも消費税を納めなくてはなりませんが、一方でトヨタ自動車などの輸出大企業は消費税導入以来、一度も消費税を納めたことはありません。毎年、毎月、税務署から還付金が振り込まれてくるのです。

消費税収の25%
 国税庁統計年報書によれば、還付額は消費税の税収全体のおよそ25%、つまり業者の皆さんが納めた消費税のうち4分の1はトヨタなどの大企業に支払われ、残りの75%が国の税収というわけです。

輸出の補助金に
 税金の還付とは、年末調整で戻ってくるときのように、自分が税務署に納めた税金が多かったとき、返してもらうことをいいます。トヨタなどの大企業は一度も税務署に消費税を納めたことはありません。下請けや仕入先に払った代金に消費税が含まれているのを税務署に納めたものとして還付を受けているのです。いわば「横領」のようなものです。アメリカ政府は輸出還付金を「リベート」と言っています。還付金は明らかに輸出企業への補助金であり、WTO(世界貿易機関)ルールに違反します。
しかも今後、税率が上がるほど還付金額は増えますから、輸出大企業にとって税率引き上げは好ましいものです。むしろ早くヨーロッパ並みの20%にするよう主張しています。彼らこそ税率引き上げの元凶なのです。

私はこのようなことを知りませんでした。

もし、上記の記事の内容が事実であれば、私たち国民のショックは計り知れないものとなるでしょう。

経団連企業が消費増税にこぞって賛成しているのも、もしかするとこのためではないかと考えてしまいます。

私たち国民が納めた消費税の25%が大手企業に支払われるのは納得できない方も多いことでしょう。

何のための消費税なのか違和感を覚えざるを得ません。

もし、輸出をしている大手企業のみ消費税のメリットがあるとすれば、消費税自体を早急に見直すべきだと考えます。

私たち国民は、税金こそは公平・公正なものであるべきだと考えるからです。

このような情報を知らない方も多いと思いますから、知る必要があると思います。

知ることが公平・公正の大きな一歩だと考えます。

中小企業にとって消費税は?

今度は中小企業にとっての消費税を考えましょう。

中小企業目線で申し上げれば、現状の経済状況では絶対に消費増税に反対です(するならば、景気が過熱し、賃金が高まった時です)。

なぜなら、確実に中小企業の利益を圧迫するからです。

我が国は依然としてデフレ経済から脱却していないからです。

消費増税によって「見た目の」商品価格は高まります。

消費者は抵抗感を示すことでしょう。

すると、商品が売れなくなりますから、元請企業は消費税のup分の影響が少ないように商品の元の価格(税抜き価格)を下げようとすることでしょう。

すると、そのしわ寄せは協力会社に行くのです。

2017年のデータでは、実際にそのような状態でした。

原材料費が22%高くなっているのにも関わらず、最終財は0.5%しか高くなっていないのです。

この圧縮された分は誰が負担したのでしょうか?

2017年、大手企業は軒並み高収益でした。

すると、しわ寄せが及んだのは中小企業を多く含む協力会社ではないかと考えられます。

消費増税が実施されたら、元請企業からのコスト削減要請は厳しくなることでしょう。

これを防ぐことは中小企業の立場では非常に困難です。

断れば仕事はなくなり、受ければ利益が圧迫されるという悪循環に陥ることでしょう。

だからこそ「人を大切にするいい会社」を増やしていくべき

だからこそ、そういった状態から脱することができる会社づくりが大切なのです。

それは、常に申し上げておりますが「人を大切にするいい会社」にしていくことです(これは大手企業も同じです)。

大切にする「人」とは次の通りです。

〇社員さんとその家族
〇協力会社或いは社外社員さん
〇お客さま
〇地域の人(高齢者や障がい者)
〇株主

これらを実践している会社は「人財」が差別化を実現し、価格競争から脱することができます。

どんなに不景気でも、どんなに商品の価格が高くてもお客さまが追いかけてくるのです。

高収益企業だからこそ消費増税の影響を少なくすることもできるのです。

そろそろ消費税の問題点を真剣に考えるべきでは

消費税に話を戻します。

そろそろ消費税の問題点を真剣に考えるべきではないかと強く思います。

しかし、昨日は参院選の自民党の選挙公約に10月の消費増税実施について実施することが明記されたと紹介しました。

非常に残念です。

消費税は大人はもちろん、若者だろうと子供だろうと高齢者だろうと国民のすべてが商品を購入した際に納めなければならないものです。

当然のことながら、8から10%になれば確実に望ましくない影響があります。

所得の高い方と低い方では後者に大きなダメージがあることは言うまでもありません。

個人の場合、影響が少ないのは高所得者であり、所得の低い若者等には大きなダメージがあります。

企業の場合では、影響が少ないのは大手で、中小企業には大きなダメージがあります。

中小企業に大きなダメージがある以上、私は放っておくことはできません。

そろそろ消費税という税制度自体を見直すべきではないでしょうか?

ここで改善を図らないと我が国は取り返しのつかないことになると思います。

少子化にも歯止めがきかなくなることでしょう。

それでは遅いのです。

なお、「社会保障はどうするんだ?」という方もいると思いますが、それは消費税で賄う必要はないと思います。

他の税、或いは新たな税で賄えばいいのです。

そのために知恵をだしましょう。

すべての税は私たち国民が幸せに暮らすためのものであるはずです。

しかし、どうもそのように感じられないのは悲しいことだと思います。

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