景気ウオッチャー調査は3ヶ月連続で悪化・・・しかしGDPは伸びている!

  1. 社会(政治・経済等)が企業や私たちにどんな影響を与えるか

景気ウオッチャー調査は3ヶ月連続で悪化

内閣府による7月の景気ウオッチャー調査の結果が発表されました。

指数は3ヶ月連続の悪化です。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

今秋の消費増税を前に街角景気が鈍っている。内閣府が8日に発表した7月の景気ウオッチャー調査で、景況の方向感を示す指数は前月から2.8ポイント下がって41.2となった。3カ月連続の悪化で、熊本地震のあった2016年4月以来3年3カ月ぶりの低水準に沈んだ。増税の影響への懸念が下地としてあるところに天候不順の逆風も加わり、企業関係者の心理を悪化させている。

調査は景気に敏感な業種・職種の経営者や現場の担当者ら2千人あまりを対象に、毎月25日から月末にかけて実施している。7月の街角景気について内閣府は「天候など一時的な下押し要因もあり、このところ回復に弱い動きがみられる」との見方をまとめた。前月までの「回復に弱さがみられる」との表現を一段弱めた。下方修正は4カ月ぶり。

3カ月前と比べた景気の現状判断指数(DI、季節調整値)を分野別にみると、家計関連は3.6ポイントの低下。特に小売りは4.8ポイントも落ち込んだ。北関東のコンビニ経営者は「ドリンク類や冷たい調理麺、アイスクリームなどが前年より2~3割落ち込んだ」と回答。四国のスーパー店長は「通常でも景気が良くないと感じていたところに、梅雨が長引いたことでさらに夏物の売れ行きが悪くなった」という。

家計関連では飲食も3.0ポイント、サービスも2.6ポイントそれぞれ低下した。一時的な要因として参院選への言及も多かった。「企業が選挙運動に動くため来店客が減少する」(九州の高級レストラン経営者)、「選挙期間中は夜の会合などが控えられ、客の利用頻度が低下した」(北海道のタクシー運転手)などの声が聞かれた。

元徴用工訴訟の問題や対韓輸出管理の厳格化を巡る日韓の関係悪化も景気の懸念材料になりつつあるようだ。「韓国からの予約が少なくなっている」(中国地方のゴルフ場営業担当者)、「韓国人の宿泊者が大幅に減少しており、しばらく続く見込み」(九州の都市型ホテルスタッフ)などのコメントがあった。

消費増税については見方が割れている。「駆け込み需要とまではいかないが、この機会に新しい車に買い替えようという人が増えている」(東海の乗用車販売店)と足元でプラスの動きも出ている。一方で「消費税の引き上げが決定的になり、買い物に積極性がみられなくなっている」(北陸の衣料品専門店経営者)といった声も多い。

消費税率引き上げのタイミングに重なる2~3カ月先の景気判断DIは1.5ポイント下がり44.3となった。とりわけ増税の影響を受けやすい飲食は8.7ポイントもの大幅な落ち込み。「客は財布のひもをしっかり締めている」(南関東のレストラン経営者)

政府は消費増税による景気の腰折れを防ぐ手厚い対策を講じている。ただ消費者や企業の心理は上向いてはいない。内需の柱である個人消費の今後の動向次第で、一段の景気対策を求める声が強まる可能性もある(日本経済新聞 2019年8月9日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

記事では「街角景気が鈍っている」と書かれていますが、多くの方が同じような実感を持たれていると思います。

3ヶ月連続で街角景気が鈍っているのに、なぜか4~6月のGDPは伸びている

ところが、不思議なことが起きました。

ほぼ同じ時期のGDPが伸びているのです(2019年4~6月期。速報値)。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

内閣府が9日発表した2019年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.4%増、年率換算で1.8%増だった。3四半期連続のプラス成長となった。個人消費や設備投資が堅調で、内需が成長をけん引する形となった。

生活実感に近いとされる名目は前期比0.4%増、年率換算で1.7%増だった。

個人消費は実質で前期比0.6%増と、1~3月期(0.1%増)に比べて伸びが大きくなった。改元に伴う大型連休などでサービスの消費が伸びたもようだ。

設備投資も実質で前期比1.5%増と、3四半期続けてプラスだった。内需の成長への貢献(寄与度)は0.7ポイントのプラスだった。

一方、外需は成長を押し下げた。実質輸出は前期比0.1%減と、2四半期続けてマイナス。輸入は1.6%増と2四半期ぶりに増加に転じた。輸出から輸入を差し引く外需の寄与度は0.3ポイントのマイナスだった(日本経済新聞 2019年8月9日)。

これを受けて茂木経済財政・再生相は「内需を中心としたゆるやかな回復を示す結果となった」と談話を発表しています。

茂木敏充経済財政・再生相は9日午前、2019年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値が実質年率換算1.8%増と3四半期連続のプラス成長となったことを受け、国内景気について「内需を中心としたゆるやかな回復を示す結果となった」との談話を発表した(日本経済新聞 2019年8月9日)。

驚きました。

冒頭の景気ウオッチャー調査と全く矛盾しているからです。

景気ウオッチャー調査は3ヶ月連続で悪化です。

内需を中心としたゆるやかな回復を示す結果となったとは到底思えません。

こうした矛盾について、国はわかりやすく説明するべきではないでしょうか。

景気ウオッチャー調査を裏付けるものとして、賃金も企業収益も伸びていないことがあげられます。

6ヶ月間賃金が減っているから個人消費は伸びていない

景気ウオッチャー調査を裏付けるものとして、賃金が6ヶ月間減っている(実質)ことがあげられます。

以下は、毎月勤労統計調査の記事で、5ヵ月連続で賃金(名目、実質共に)が減っていることが書かれています。

2019年6月は物価上昇により名目賃金は増えましたが、実質賃金は下がりました。

つまり、6ヶ月連続で実質賃金が減っているのです。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

厚生労働省が6日発表した6月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.5%減少した。名目賃金にあたる1人あたりの現金給与総額が45万1918円と同0.4%増えたものの、消費者物価指数も伸びたことから実質賃金は減少した。

厚労省は6月の調査から、不正な調査を実施していた「500人以上規模の事業所」について、全数調査に切り替えた(日本経済新聞 2019年8月6日)。

個人消費はGDPの約6割を占めると言われています。

それが伸びていないのに、なぜGDPが伸びるのでしょうか?

企業の景況感を示すDIも7ヶ月連続で悪化している

企業の景況感はどうみても「ゆるやかな回復を示す結果」とはなっておりません。

昨日も7ヵ月連続で企業の景況感を示すDIが悪化している記事を紹介しました。

また、トヨタをはじめとして大手企業は2019年3月期は軒並み減益となりました。

2019年4~6月期の純利益は前年同月比で14%減と3四半期連続の減益となりました(日本経済新聞 2019年8月9日)。

さらに、2020年3月期の業績予測も下方修正している企業が目立っています。

大手企業は希望退職者を募集する動きも活発化しています。

このような状況を「緩やかな回復基調」と見るにはいささか無理があるでしょう。

しかし、なぜ政府はこの判断を維持しようとしているのでしょうか?

GDPについては確定値で修正されなければおかしいでしょう

はっきり申し上げて、消費は冷え込んでおります。

今回はこれまでと異なり、消費増税前の駆け込み需要が認められません。

これは、使えるお金に余裕がないからです。

前回の消費増税(2014年4月)の時よりも明らかに悪化しています。

私が住んでいる静岡市でも消費を控えようとする動きや声が目立ってきています。

ある方は外食を一気に控えるようになりました。

昼はお弁当をつくり、夜も外食する機会を減らしています。

家から水筒を持ってくるようになった人も増えています。

さらに、ある方は通勤手段をバスから自転車に変えました。

こうした動きは以前から認められましたが、さらに加速した印象を持ちます。

それによって何が起こったかというと、ランチ営業している飲食店のお客様が減りました。

平日の夜の飲食店は、お客様で賑わうことが非常に少なくなりました。

タクシーの運転士さんは「厳しくなっている」と言います。

「この10年でいちばん悪い」という運転士さんもいます。

私の目からは、すでにリーマンショック級のことが起きているように見えます。

国民の状況が届いているのでしょうか

こうした国民の状況を政治家の先生方はどのように感じているのでしょうか?

何を根拠に内需が拡大していると言えるのでしょうか。

この度のGDPはもう一度しっかり見直して確定値として出して欲しいです。

私たち国民は国の統計調査に不信感がぬぐえません。

信じたくても信じられないことが立て続けに起きていたからです。

もうこれ以上誤魔化すことはやめましょう。

現実を直視して欲しいと願うばかりです。

それが今の政治に求められていることではないでしょうか?

一部ではなく、すべての国民のための政治になって欲しいと願っております。

最低でも消費増税はやめていただきたい

消費増税によって景気は腰折れでなく、壊滅的なダメージを与えてしまうかもしれません。

消費税に賛成される方は、「社会保障に使われるから仕方がない」と言います。

しかし、現実は消費税の「全て」が社会保障に使われることはありません。

その理由は次の通りです。

〇輸出をしている企業は消費税の還付金があります
〇課税売上高が1,000万円以下の事業所は消費税を支払う義務がありません

輸出をしている企業に消費税が還付されることについては、以下の記事をご覧ください。

国民や中小企業に還付されるわけではありません。

消費税は公平な税であると言われていますが、現実ははっきり言って違います。

消費税は個人や中小企業に負担が重く、海外取引をしているような大手企業には負担が少ない税です。

だから消費税のあり方そのものを見直すべきではないかと私は思います。

最低でも消費増税はやめましょう。

政府は消費増税の対策のひとつとして、中小個店にもキャッシュレス化を推し進め、ポイントを2%還元することで影響を少なくしようとしていますが、そもそもカード会社に4~5%の手数料を中小個店が支払わなければならない点は置き去りにされているような印象です。

軽減税率制度も不思議な点ばかりです。

そして、キャッシュレス化も軽減税率も対応にはお金がかかることを忘れてはなりません。

消費増税によって、私たちの負担が確実に増えます。

給料(賃金)が高まらない限り、可処分所得が減ります。

その結果どうなってしまうのか誰でもわかるはずです。

繰り返しになりますが、どうか政治家の先生方には現実を直視して欲しいと願っております。

取り返しがつかなくなる前に。

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