日産がまたも揺れる・・・コーポレートガバナンスは機能しているか?

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

社内規定に違反して数千万円を受け取った疑い

日産自動車がまたも揺れています。

西川社長が株価に連動する役員報酬制度について社内規定に違反して不当に数千万円を上乗せして受け取った疑いがあるそうです。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

日産自動車の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が株価に連動する役員報酬制度について、社内規定に違反して不当に数千万円を上乗せして受け取った疑いがあることが分かった。西川社長の報酬を巡っては一部報道で、日産の株価に連動した報酬を受け取る権利の行使日を変更し、当初より4700万円多い利益を得たとの疑いが浮上していた。

日産が4日に開いた監査委員会で報告した社内調査の結果で判明した。

問題視されているのは「ストック・アプリシエーション・ライト」(SAR)と呼ばれる株価連動型インセンティブ受領権。2013年5月に報酬を受け取る権利の行使日を確定させたが、日産の株価が上昇していたため、行使日を1週間後にずらして当初より多くの利益を得たとされる。元幹部が6月、雑誌のインタビューで指摘して疑惑が浮上した。

元会長のカルロス・ゴーン被告が報酬問題で追放されたこともあり、日産としても報道を受けて、社内調査に着手していた。

日産の西川社長は5日朝、社内規定に違反し不当に数千万円の役員報酬を上乗せして受け取った疑いに対して「私を含めて複数人が事務局に任せて運用していた」と述べ、報酬制度の運用に問題があったとの認識を示した。また、西川社長は今後の取締役会を経て「しかるべき金額は会社に返納する」とも語った。

西川社長は「(元日産代表取締役の)グレッグ・ケリー被告ら事務局に一任していた」とし、自身の関与を否定。問題の報酬制度は「ゴーン体制時代の仕組み」とし、「仕組みそのものの見直しが必要だ。ご心配かけて大変申し訳ない」と陳謝した(日本経済新聞 2019年9月5日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

西川社長は自身の関与を否定しています。

しかし、大きな疑問が浮かびあがります。

元幹部の方が6月に雑誌のインタビューで指摘していなかったらどうなっていたのでしょうか?

そもそも、ガバナンスが機能していたのでしょうか?

コーポレートガバナンスとは?

コーポレートガバナンスについておさらいしましょう。

定義が様々なため難しい印象がありますが、次に示す『ASCII.jpデジタル用語辞典』の内容が最も適切ではないかと思います。

「企業統治」と訳される。株主や銀行、債権者、取締役、従業員など企業を取り巻くさまざまなステークホルダー(利害関係者)が企業活動を監視して、健全かつ効率的な経営を達成するための仕組み。欧米では1980年代に、企業の業績悪化や不祥事発生の原因が経営者の専制的な支配にあったという認識から、企業の統治を改善する動きが生まれた。ここから、企業の業務を執行する機能(マネージメント)と経営者の執行活動を監視する機能(ガバナンス)とを分離することが求められるようになっている。日本でも2003年4月の商法改正により、マネージメントとガバナンスを分離するための委員会等設置会社が認められるようになっている。

極めて簡単に言えば、関わる人たち(利害関係者)が企業をチェックし、不正を防ぐすることです。

みなさんの組織ではいかがですか?

機能していますか?

それでも企業の不祥事がおさまらないのは

コーポレートガバナンスとはいうものの、企業の不祥事がおさまらないのはなぜなのでしょうか?

これは経営陣が大切にするべき「人」の優先順位が間違っているからです。

不祥事は経営陣が自分たちのことしか大切にしない組織だからこそ起こります。

なぜなら、そういった組織では取り巻きがイエスマンばかりになり、チェック機能が失われるからです。

かつてトヨタ自動車では、リーダーは苦言を呈する部下を大切にしてきました。
(小森治カイゼン・マイスター社長の記事をご覧ください。)

経営陣が社員さんのことを筆頭に考え大切にしている組織では、不祥事は起こりえません。

なぜなら、社員さんが常に会社のためを思い、問題点を見つけてカイゼンする社風があるからです。

企業が正しくあるために、『BAD NEWS FIRST!』が徹底され、PDCAサイクルが回っているからです。

さらに、非正規社員さんも協力会社さんも大切にすることで、ガバナンスはより機能していきます。

反対に、問題点を指摘した社員さんが理不尽な扱いを受けるような組織に明るい将来はありません。

ガバナンスが機能しないからです。

非正規社員さんや協力会社さんを大切にしない会社ならば、なおさらチェック機能が弱くなります。

ガバナンス機能を果たすためには

ガバナンス機能は、民間企業だけでなく、行政や政治団体含め、あらゆる組織に求められるものです。

組織を構成するのは人であり、人の営みは常に完璧ではないからです。

人が日々仕事をしていれば問題点が必ず出てきます。

どんなに素晴らしい人でもそうです。

ですから、問題点を積極的に見つけて、速やかに原因を追究して改善することが大切です。

組織においては、問題点やおかしいもの、不自然なものに対して指摘できる社風づくりが求められます。

それができない組織は健全であるとは言えません。

しかし、これがとても難しいのです。

なぜかというと、それらの指摘を許さない経営陣が多いからです。

上記の小森社長の記事のように、苦言を呈する側近を育てることができない経営陣が多いからです。

でも、冷静に見れば、これこそがガバナンスそのものだということに気がつくと思います。

ところが、会社のためを思い勇気を持って問題点をしてきた社員さんに対して「けしからん」と経営陣が対応してしまうことが多いのです。

これは絶対にしてはなりません。

その社員さんが理不尽な扱いを受けたことが社員さんの中で広まれば、社員さんは誰も指摘しなくなってしまいチェック機能が失われます。

そういった組織の経営陣はイエスマンで固められ、PDCAサイクルも回らず、どんどん間違った方向に進んでいきます。

みなさんの会社はいかがですか?

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