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値上げが消費増税分のみしか認められないのはなぜ?

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

値上げが消費増税分のみしか認められないのは不自然

消費増税が実施される直前で、各地のタクシーやバスの事業者のみなさんが大変な目に遭っています。

消費増税分の価格引き上げ以外の価格改定を国土交通省が認めないということです。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

各地のタクシーやバスの事業者が10月1日の消費税率引き上げ分の転嫁と同時に求めていた通常の運賃改定を国土交通省が認めず、波紋が広がっている。タクシーでは8月の物価問題に関する関係閣僚会議で運賃引き上げに異論が示され、国交省が判断を先送りした。各事業者は収益改善に不可欠として、早期の認可を求めている。

国交省は8月下旬、10月1日からの各地のタクシーの新たな運賃体系を示した。値上げが認められたのは消費税率引き上げに伴う転嫁分のみで、東京都や北海道、大阪府、広島県など25都道府県の48地域で申請されていた通常の運賃改定が見送られた(日本経済新聞 2019年9月21日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

私は違和感を覚えずにはいられません。

関係閣僚会議でどのような理由で異論が示されたのか知りたいものです。

消費者の立場からすると国土交通省の判断を支持したくなる人もいるかもしれません。

その気持ちはわかりますが、私はもっと本質を考えるべきだと思います。

その理由は、消費増税分の値上げでは景気が悪くなることが懸念されるためです。

消費増税分のみの値上げは経済効果を生み出さない

消費者は消費増税分のみの価格上昇だとしても「高い」と実感します。

私もそうです。

先日のことです。

10月以降のビジネスホテルの予約をしたところ、「あれ、ちょっと高いな」と感じました。

よく見たら、消費増税分が上乗せされた価格になっていたのです。

しかしながら、ここで注意するべきは、この上昇分は消費増税分のみであったという点です。

つまり、価格は上がっても企業の利益になっていないのです。

でも、例えそうでも、消費者側からすると価格が上昇していることには変わりありません。

「高い」と判断すれば、消費意欲が減退する可能性があります。

消費増税分のみの価格上昇は消費者にとっても企業にとってもメリットがありません。

通常の価格上昇分ならば、消費者に「高い」と感じさせないように企業努力することは正しいことです。

しかし、消費増税分の価格上昇を企業努力によって補うことはおかしなことです。

このようなことが日本各地で起こっています。

先日、年末のディズニーランドが値上げした記事を書きました。

この分を計算すると、ほとんどが消費増税分です。

冒頭の記事でもタクシーやバスの事業者のみなさんにとって、消費増税分のみが価格上昇しても企業の利益に繋がりません。

つまり、消費増税分のみの価格上昇では経済活動にはプラスにならないのです。

このことを政治家の先生方や官僚のみなさんにもわかっていただきたいと思います。

消費税そのものを見直しませんか?

我が国はまだまだ深刻なデフレ経済です。

私は消費税こそがデフレ経済の要因になっていると思います。

物価が上昇したとしても、私たちの賃金が高まっていないのならば我が国経済は極めて深刻な状況です。

消費税込みで商品やサービスの価格は上がっても、企業の利益にはならなければ景気は悪化します。

このようなことが30年近く繰り返されてきました(消費税は1989年がはじまり)。

企業の商品やサービスを購入する側からすると、消費税分は「無料にして欲しい」と判断されることもあるでしょう。

しかし、これをやってしまってはいけないのです。

企業が消費税分を負けてしまうと、利益から消費税を納めなければならなくなるからです。

そもそも、我が国において、10%もの経常利益をたたき出すことができる企業はごくわずかです。

消費税を負けてしまったら、利益がでる企業は存在しなくなるでしょう。

なお、中小企業と大手企業の経常利益率の平均は以下の通りです。

繰り返しますが、消費増税分のみの値上げは我が国経済を悪化させます。

値上げ分が企業の利益になっていないからです。

そういった企業が増えれば経済が回らなくなってしまうのです。

中小企業目線で言えば、現状の我が国はずいぶん長い間この状態だと言えるかもしれません。

本当の景気回復を実感するためには、この状況から脱出することが必須です。

しかし、相当の時間がかかることでしょう。

そのためにも消費税そのものを見直して欲しいと願うばかりです。

消費税には解決しなければならない問題があります。

社会保障は消費税で賄わなければならないという思い込みから解き放たれるべきです。

それは消費税以外でも可能だからです。

反対に、この値上げが消費増税分でなかったのならば、我が国経済は復活します。

デフレから脱却することはもちろん、働く社員さんの給料も高まることでしょう。

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