下請法違反・・・LIXILビバが製造委託先の従業員を無償で働かせた

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

製造委託先の従業員を無償で働かせた

ホームセンターを展開するLIXILビバが製造委託先の従業員を無償で働かせたことが明らかになりました。

公正取引委員会は下請法違反を認定し、再発防止を勧告しました。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

商品の製造委託先の従業員を無償で働かせたとして、公正取引委員会は27日、ホームセンターを展開するLIXILビバの下請法違反を認定し、再発防止を勧告した。同社は近く、業務の対価に当たる総額1千万円超を委託先に支払う。

下請け業者に従業員の無償派遣を求める行為について下請法に基づく勧告を出すのは初めて。前身企業が2010年にも同法違反で勧告されていることから、法令順守のための研修や法務部門による監査の実施を求めた。

公取委によると、同社は17年10月~18年12月、日用品、園芸用品などの製造委託先計43社に対し、延べ812人の従業員の派遣を求め、自社が運営する「ビバホーム」など計35店舗で商品の陳列などの業務をさせた。

同社は公取委の聞き取りに対し、「委託先が難色を示さなかった」ことや「対価を支払う社内規定がなかった」ことなどから要求を続けていたと説明。「社内順法管理体制の整備・強化と再発防止に努める」としている(日本経済新聞 2019年9月28日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

上場企業でありながら、このようなことが起こることに対して激しい憤りを覚える方もいることでしょう。

こんなことはあってはなりませんが、これぞ「いいモノを安く」を追及しすぎた我が国経済の問題点です。

私は明日からの消費増税実施後、このようなことがさらに増えるのではないかと大変懸念しております。

その理由について以下簡単に述べていきます。

「いいモノを安く」のビジネスモデルを展開している企業は業種問わず、要注意です。

懲りないのは「いいモノを安く」のビジネスモデルににあるのでは

そして、残念ですがこのようなことは氷山の一角です。

我が国の至る所で、協力会社への理不尽なコストカット要請が発生しています。

これを私たちは知るべきです。

しかし、なぜこのようなことが横行するのでしょうか?

LIXILビバの前身企業が2010年にも下請法違反で勧告を受けているのにも関わらず、再び繰り返されています。

なぜなのでしょうか?

それは「いいモノを安く」のビジネスモデルにあります。

委託先企業の人件費まで犠牲にして働かせてたわけですから、このビジネスモデルは限界に来ていることを認めるべきです。

「委託先が難色を示さなかった」とありますが、これこそコンプライアンス違反です。

またこの言い訳には「人ごと感」あふれています。であり、「他責」です。

委託先が難色を示さなければいいのかということにはなりません。

これぞ、我が国の商関係の問題点です。

ただ働きさせている分が商品の安さに繋がっているとしたら?

しかし、私たちも消費者として「安いモノ」を求めたくなります。

今から変なことを言います。

もし、委託先企業に「ただ働き」させていた費用分が商品の安さに繋がっているとしたら、みなさんはどのような感想を持ちますか?

このことを知らなければ、目の前の安さに飛びついてしまう人も多いかもしれません。

中には「安ければいいのだ」「安さは正義」と思ってしまう人もいるかもしれません。

これが今の私たち日本人の悲しさかもしれません。

しかし、それが身内にデメリットとして降りかかったら考え方が変わると思います。

例えば、自分たちの給料が高まらないことに繋がっているとしたら?

コストカットを実現するために、本来の材料が使われず、安心・安全が犠牲になっているとしたら?

「いいモノを安く」をやっていたら、そのようなことが起こるのです。

このビジネスモデルは、大量に売れない限り企業は業績が高まりません。

給料も高まりません。

ところが、すでに我が国は人口減少であり、特に地方では加速しています。

もう大量に売れるほど人がいません。

給料も高まらないし、人口も減っている中で、「いいモノを安く」のビジネスモデルは適していないのです。

これではいけないのですが、私たちはつい目先の安いものに手を出してしまいます。

それを防ぐために、私たちはそういった仕組みを知るべきです。

もはや、正しいことをしていないビジネスモデルを展開している企業の商品は買うべきではないのです。

まさにコンプライアンス違反をしているのですから。

国からの強い監視も必要になるでしょう。

罰則を厳しくしない限り、こうしたことを無くすのは難しいかもしれません。

怖いのは消費増税でこのようなことがさらに広がる可能性があること

明日10月1日より消費増税が実施されます。

消費増税後も元請企業から協力会社に対するコストカット要請は厳しいものになるでしょう。

私はとても恐れています。

消費増税分の価格が消費者にとって「高い」と判断されれば、商品が売れなくなってしまうかもしれません。

すると、企業は消費増税分を据え置く可能性があります。

今回で言えば2%を上乗せしないことが考えられます。

すると、元請企業は協力会社に対しては理不尽なコストカット要請をするかもしれません。

そのようなことが繰り返されれば、私たちの給料は高まらないのです。

厚生労働省の毎月勤労統計調査によりますと、実際に2019年に入って7ヵ月間、前年同月よりも給料は減っています。

この状態から一刻も早く脱しない限り、私たちの暮らしは楽にはならないのです。

また、消費税において注意すべきは、商品価格に反映するのは「消費増税分」だけであった場合です。

つまり、消費増税分の値上げであっても、企業側の利益は0であることです。

これも理不尽だと思います。

消費税は我が国に適していません。

下請法違反がこれから横行しないためにも、どうか抜本的な改革をお願いいたします。

企業側にできることは、人を大切にする会社に変わっていくこと

企業側にできることは、「いいモノを安く」からの脱却です。

そのためには、価格競争から脱しないとなりません。

価格競争から脱するために、ぜひとも「人を大切にする会社」をつくっていきましょう。

これは人財が差別化を実現するビジネスモデルです。

どんなに価格が高くても、世の中が不景気になろうとも、お客様が追いかけてきます。

また、協力会社まで含めて大切にすることで、理不尽なコストカット要請は起こりません。

実際に、そのような会社が世の中にはあるのです。

企業は人なり。

そこで働く社員さんが幸せで、関わる人たちが幸せであることが我が国には求められます。

大丈夫でいきましょう!

弊社の講演会・セミナーの特徴は
お客様の高い満足度です。
企業支援の事例や現場のノウハウが
フィードバックされるためです。

詳しくご覧ください