長時間労働があった事業所が52.9%、労働基準関係法令違反が79.9%(富山)

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

何らかの労働基準関係法令違反・・・全体の約8割

富山労働局は違法な長時間労働があった事業所が全国平均の40.4%を上回る52.9%だったと発表しました。

長時間労働も含めて何らかの労働基準関係法令違反があったのは全体の約8割に相当したそうです。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

富山労働局は1日、2018年4月~19年3月に長時間労働の疑いがあった事業所に行った監督指導結果を発表した。指導した富山県内の333事業所のうち違法な長時間労働があったのは176事業所で、違反率は全国平均の40.4%を上回る52.9%だった。

監督指導の対象となるのは、80時間を超える残業や過労死などにかかわる労災請求がされた事業所。賃金不払い残業があった事業所も22あり、長時間労働も含めて何らかの労働基準関係法令違反があったのは全体の79.9%にあたる266事業所だった。

同労働局は「労働環境が悪く人手不足に陥り、1人あたりの業務量が増えて長時間労働につながっている傾向がある」と指摘する(日本経済新聞 2019年10月1日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

驚かれた方も多いかもしれません。

私は富山県だけが特別ではないと実感しております。

むしろ、富山県はよくぞこの結果を出してくれたと思います。

ここで、真の問題点を考えるべきです。

商品価格が安いのにいいモノが求められてしまっているからでは

私は富山県だけが突出しているわけではなく、全国的には大差ないのではないと考えております。

そういう意味で以下を申し上げたいと思います。

なぜ我が国においてこれほどの長時間労働が発生するかという真の問題点を考えましょう。

これはズバリ、「いいものを安く」の呪縛から抜けられない我が国経済にあります。

価格競争が激しくなればなるほど企業は仕事を受注するために商品単価を低くせざるを得なくなります。

売上高は(客)単価×(客)数からなります。

単価が下がれば数を増やさなければ企業は売上高を伸ばすことはおろか、維持することすらできません。

だから、安い仕事がたくさん増えて、それをこなさなければならない状況の会社が多いのです。

安さだけではありません。

なぜか質の向上まで厳しく求められるのです。

だから、明らかに金額に対してオーバースペックの商品やサービスが市場に溢れかえっているのです。

そのしわ寄せは自社の問題(残業代不払い等)のみならず、協力会社にも及びます。

厳しいコストカット要請が協力会社に与えられるのです。

仕事の受注が多段階になればなるほど受け手側の企業の儲けは出ません。

だから、日本中が忙しいけれど利益が出ない状況に陥っているのです。

いいものをつくっているのに利益がでないという悪循環に陥っているのです。

本当は、この状況にメスを入れなければならないのです。

どうすればいいのか?ここで逆転の発想です

どうしればいいのでしょうか?

ここで逆転の発想をしましょう。

もし、一つ一つの仕事の単価・価格が現状の3割ほど高まったとしたらどうなるでしょうか?

仕事が多少は減るはずです。

長時間労働も多少解消されるのではないでしょうか?

では、仕事の単価・価格が2倍になったらどうでしょうか?

残業しなくても儲けが出る企業になることでしょう。

我が国は欧米に比べて生産性が2/3ほどしかないと言われてます。

生産性とはアウトプット÷インプットで現されます。

日本人はインプットを小さくすることは得意な反面、アウトプットを伸ばすことがどうも苦手です。

インプットはトヨタ自動車のカイゼン活動に代表されるものをイメージしてください。

しかし、インプットをいくらカイゼンしても限界があり、アウトプットを伸ばさなければならなくなります。

これが今の我が国です。

高付加価値化して高売りすること

アウトプットを伸ばすための取り組みとして大切なのが「高付加価値化」です。

簡単に言えば、「高売り」です。

もっと言えば、「高級ブランド戦略」です。

ところが、我が国はこれがとても苦手なのです。
(我が国に高級ブランドが存在しないのはなぜでしょうか?)

だからこそ、これこそが重要な差別化ポイントとなります。

知恵を出して、この部分で勝負するべきなのです。

価格競争から脱するために、知恵を出す人財を大切に創り上げていくことが差別化なのです。

それが真の経営努力なのです。

「いいモノは高い、けれど人が喜ぶ」が正しいのです。

そういった会社が増えてくることが望まれます。

我が国が真の意味でデフレ経済から脱却するためにも。

人を大切にせず、安く売るために人が犠牲になる経営は正しくありません。どうかその監視を。

以前の我が国は安い商品に対して「安かろう、悪かろう」という価値観がありました。

それが、いつの間にか「いいモノを安く」に変わってしまいました。

その結果、目先のことばかり追い求める経営がはびこってしまいました。

安い人件費で働かせたいという企業が当たり前のようになりました。

人を大切にせず、会社の都合(業績が悪くなったり、コストカットを強いたり等)で平気で人をないがしろにする経営が当たり前のようになりました。

それは今もはびこっています。

そんなことを繰り返しているうちは、長時間労働は是正されません。

人を大切にせず、安く売るために人が犠牲になる経営は正しくありません。

行政のみなさん、どうかこの部分にメスを入れてください。

最後になりますが、この「監督指導」という表現は何とかならないものですかね?

上から目線のような気がしてしまいます。

行政の方々には、長時間労働をせざるを得ない中小企業の状況に寄り添って欲しいと願わずにはいられません。

敢えて申し上げれば、本当に指導すべきはもっと上の企業です。

ここを改善できれば、利益が出る中小企業も増えて、働く人の給料も高まります。

税収ももっと増えるはずなのです。

消費増税をしなくとも。

中小企業で働く人の給料が増えれば、全体的に子供も増えて人手不足で悩むこともなくなるのです。

我が国を代表する企業のみなさんにはここまでのことを考えて経営して欲しいと願っております。

それが社会的責任だと痛感しております。

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