日銀・・・1年後の個人の景況感はマイナス。しかし景気は緩やかに拡大

  1. 社会(政治・経済等)が企業や私たちにどんな影響を与えるか

景況感判断指数(DI)はマイナス41.7

日銀が9月の生活意識に関するアンケート調査を10月11日に発表しました。

この調査では、1年後の景況感についてきいています。

「良くなるか」から「悪くなるか」を引いた景況感判断指数(DI)はマイナス41.7となりました。

悪化したのは2四半期連続です。

また、この水準はリーマン・ショック直後の2008年12月以来の低さです(10年9カ月ぶり)。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

日銀は11日、9月の生活意識に関するアンケート調査を発表した。1年後の景況感が「良くなる」と答えた割合から「悪くなる」を引いた景況感判断指数(DI)はマイナス41.7となり、2四半期連続で悪化した。水準はリーマン・ショック直後の2008年12月以来10年9カ月ぶりの低さだ。米中貿易摩擦による企業業績の不振や消費増税への懸念が影響したとみられる。

現在の景況感を示すDIはマイナス26.0で、前回から1.0ポイント悪化した。消費税率引き上げに関連して、前倒しでの支出(予定も含む)が「ある」との回答が37.0%だった。支出対象は家電がもっとも多かった。前回増税前の14年3月調査では40.8%が「ある」と答えていた。

ポイント還元制度の利用可能店舗などでの支出については「増やす」「やや増やす」の合計が約5割となった。

調査は8月8日から9月3日に実施し、約2000人から回答を得た(日本経済新聞 2019年10月11日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

景況判断指数の水準がリーマン・ショック直後の2008年12月以来の低さであることは大いに着目すべきでしょう。

明確に言えることは、10月の消費増税前にすでに景気が悪化する気配にあったということです。

現実的にそのような実感を持っている人がとても多いです。

私は上記の調査結果については納得がいきますが、同時にふたつの大きな疑問がわき出ています。

それでも景気は緩やかに拡大している?・・・日銀は大丈夫でしょうか

ひとつめの大きな疑問は、日銀の黒田総裁の認識の違いにあります。

黒田総裁は、15日に行われた支店長会議において、国内景気について「緩やかに拡大している」という考えを示しました。

先行きについても緩やかな拡大を続けるという見通しです。

黒田総裁は上記の日銀による調査の結果を見ていないのでしょうか?

部下からの提言を聴いていないのでしょうか?

いつも通りの認識に驚きを通り越しています。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

日銀の黒田東彦総裁は15日午前、都内の本店で開いた支店長会議であいさつし、国内景気について「基調としては緩やかに拡大している」との考えを示した。先行きについても緩やかな拡大を続けるとの見通しを述べた。

金融政策運営については、物価安定の目標に向けたモメンタム(勢い)が損なわれるおそれが高まる場合には「ちゅうちょなく、追加的な金融緩和措置を講ずる」と従来の認識を繰り返した。特に海外経済について「下振れリスクが高まりつつある」として「次回の金融政策決定会合において、経済・物価動向を改めて点検していく」と改めて述べた。

日銀は同日午後に10月の地域経済報告(さくらリポート)を公表する(日本経済新聞 2019年10月15日)。

正直申し上げて、私は違和感しかありません。

日銀総裁は現実を見ているのでしょうか?

国民の生活を見ているのでしょうか?

甚だ疑問だと言わざるを得ません。

消費増税の影響はないという認識

黒田総裁の「景気は緩やかに拡大している」という認識の背景には「消費増税の影響はない」という考えがあると思われます。

黒田総裁はこれまでずっと消費増税の影響はないと言い続けていました。

以下は、先月(9月19日)の記者会見の模様です。

日銀の黒田東彦総裁は19日の記者会見で、10月の消費税率引き上げについて「現時点で大きく経済が影響を受けるとはみていない」との認識を示した。政府のキャッシュレス決済のポイント還元制度などで「数字だけみると、ほとんどマイナス効果がないぐらいになっている」と指摘。一方で増税に伴う消費者心理の悪化などを「十分注視していきたい」と述べた(日本経済新聞 2019年9月19日)。

地位のある人は自分の認識を変えられないものなのでしょうか?

いいえ、そのようなことはありません。

立派な方だからこそ変えられるはずです。

今求められるのは、現実をみて速やかに方向転換することだと思います。

そうしないと国民の生活が厳しくなるのが目に見えているからです。

日銀は一体何のために存在しているのでしょうか?

国民を苦しめるために存在している訳ではありません。

国民の生活のために存在しているはずです。

本当に不思議なのは悪くなるとわかっていて消費増税を実施したこと

最後になってしまいますが、私が冒頭の記事から抱いたもうひとつの疑問について説明します。

それは、なぜ景況感が悪化することがわかっていながら消費増税を実施したのかです。

消費増税を実施する前に景況感が厳しくなることは予想できたはずです。

それでも消費増税を実施しようとした政府に対して苦言を呈した側近や関係者の方もいたことでしょう。

しかし、結果的にそういった意見は無視されてしまったのです。

皮肉なことに消費増税によってリーマンショック級のことが起こりそうな気配です。

消費増税を決行した政府の責任は非常に大きいと思います。

1年後と言えば東京オリンピックも終わっています。

明るい話題がその時まで見えていて欲しいですね。

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