2030年までに消費税率を15%に・・・国際通貨基金(IMF)の分析

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

ゲオルギエバ専務理事が麻生太郎財務相に報告書を手渡す

国際通貨基金(IMF)が日本経済を分析した報告書を公開しました。

医療や介護等で増える社会保障費を賄うため、2030年までに消費税率を15%にあげる必要があるそうです。

以下、情報源として日本経済新聞を引用いたします。

国際通貨基金(IMF)は25日、日本経済について分析した2019年の報告書を公表した。医療や介護などで増える社会保障費を賄うため、2030年までに消費税率を15%に上げる必要があるとした。一方で世界的な景気減速を受け、足元では日本でも財政出動が望ましいとする。政府が検討中の経済対策は「一段の刺激策が求められる」として支持した。

IMFは加盟国と年1回、その国の経済情勢について協定第4条に基づく協議をしている。25日に約2週間の日程を終え、来日したゲオルギエバ専務理事が麻生太郎財務相に報告書を手渡した。

消費税については30年までに15%と、期限を明記して増税を促した。さらに50年までには20%への増税が必要としている。18年9月の報告書では「段階的に15%へ引き上げ」と提言していた。

一方、10月に就任したゲオルギエバ氏は世界経済の減速に直面し、各国の財政出動に前向きな姿勢も示してきた。25日の記者会見では、日本が10月に10%へ消費税率を上げたことについて「政府の景気対策のおかげで円滑に実施できた」と評価した。さらに「より強い経済へと行動する余地が明らかにある」として、政府が検討中の経済対策を後押しした。

IMFは日本の経済成長率は現状だと19年に0.8%、20年に0.5%に下がると予想している。消費増税に伴う景気への影響緩和策は「延長を検討すべきだ」とした。子育て世帯や低所得者向けのプレミアム付き商品券は20年3月まで、キャッシュレス決済のポイント還元制度は20年6月までとなっている。

ただ、巨額の補正予算への依存は「頻度と規模を制限すべきだ」とも指摘した。

日本は20年代半ば以降には公的債務の財政への負担が高まると指摘した。労働力が不足して税収が減り、高齢化で医療費などは膨らむ。生産性を伸ばす必要があるのに、労働市場が硬直しているとの課題を示した。「アベノミクス3本目の矢である構造改革は、もっと迅速に実施すべきだった」という(日本経済新聞 2019年11月25日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

「その通りだ」と思われる方はどのくらいいるでしょうか。

2030年までとはいえ、現状の我が国の状態で、消費税を15%高めることは大変なリスクです。

このままの我が国の状態では到底受け入れられるものではありません。

このままの状態とは、具体的には次の3点です。

〇デフレ経済であること

〇人口減少社会であること

〇消費税に還付があること

この状態での消費税は適さない税金だと思っています。

おそらく、国際通貨基金はこのような日本の現状について知らないのではないでしょうか。

以下、簡単に述べていきます。

デフレ経済での消費税は価格競争を促すだけでは

我が国で消費税が導入されたのが1989年です。

そこから我が国はデフレという長いトンネルに入ってしまったような印象を受けます。

「いいモノを安く」の経済に変わってしまったような気がします。

商品やサービスの価格は、簡単に決まるものではありません。

また、それを実現するためには相当の企業努力があります(協力会社の方々も含めて)。

そこに、ポンと消費税が上乗せされるとどうなるでしょうか?

現在は10%です。

商品を買う側は「高い」と判断するかもしれません。

商品やサービスは売れなくなるかもしれません。

そうなれば、企業は価格を下げて売ろうとします。

原材料費が高まろうと、最終財は価格がキープされてしまうことになるかもしれません。

実際に2017年はそうでした。

その実現には、協力会社の相当の貢献があったことでしょう。

しかし、価格を下げても消費税が消えるわけではありません。

価格を下げれば利益が圧迫されるだけで消費税率は変わらないのです。

特に中小企業にとっては消費税が重くのしかかってきます。

以下のグラフから現状の我が国の中小企業は、経常利益率が2~3%あれば優良企業と言えます(出典:中小企業白書)。

一方、消費税率は10%です。

消費税率が高まると、多くの中小企業がそのがんばりに反して利益がでない体質になってしまうかもしれません。

「いいモノを安く」の価値観が根強い我が国において、消費税は適していないのです。

人口減少社会において、ひとりあたりの税金負担が増えることは本末転倒

我が国は人口減少社会です。

若者が増えなければ、生産年齢人口も減少する一方です。

生産年齢人口が減っている中で税収を維持しようとするならば、1人あたりの負担が増えてしまうかもしれません。

これははっきり言って本末転倒です。

人口減少社会に適した税収額を模索する必要があると思います。

少しでも1人あたりの税負担を減らすよう、無駄を無くして欲しいです。

この意味においても消費税は適さないと思います。

消費税は比較的給料が低い若者たちにとって負担が大きいからです。

これは子供が増えない原因にもなります。

子供を減らさないためには若者の収入を増やさなければならないのです。

消費税自体の問題・・・すべてが社会保障費に使われないこと

消費税自体の問題として、すべてが社会保障費に使われないことがあげられます。

大きな見直しが必要だと思っています。

全国商工団体連合会(全商連)のホームページにとても気になる情報が掲載されていました。

トヨタをはじめとする輸出をしている大手企業13社だけでも消費税の還付金が合計で1兆円あるというのです(元静岡大学教授の税理士である湖東京至さんによる試算)。

私たち国民が納めた消費税の25%が大手企業に支払われるのです。

これには納得できない方も多いことでしょう。

詳しくは次の記事をご覧ください。

医療や介護等で増える社会保障費を賄うための税収の確保は大切です。

しかし、現状の消費税がそれに適しているとは思えません。

速やかな改善が求められます。

消費税を見直しましょう

IMFもこれらの状況を加味すれば、消費税率は15%必要だとは言わないでしょう。

ぜひとも消費税を見直して改善を図って欲しいと願っております。

私たち国民が幸せに暮らせるように。

そもそも、そのためにすべての税金があるはずです。

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