人手不足を原因とする倒産が高水準で推移・・・2019年は過去最悪を上回る可能性も

  1. 人と会社・企業

求人難で廃業に追い込まれる企業も増加している

人手不足を原因とする倒産が高水準で推移しているそうです。

2019年は過去最高になるおそれがあります。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

人手不足を原因とする倒産が高水準で推移している。2019年1~7月に累計200件を超え、通年では過去最高だった18年を上回る可能性がある。有効求人倍率が約45年ぶりの水準で推移する中、介護など労働集約型のサービス業などの中小企業が人手を確保できない。従業員の退職もあり廃業に追い込まれている。10月以降は各地で最低賃金の引き上げが予定され、経営の重荷になりそうだ。

民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、求人難や従業員の退職など人手不足による倒産が1~7月は227件で、前年同期と同じペースだ。18年は387件で、集計を始めた13年以降、年間ベースで人手不足に関連した倒産が最も多かった。商工リサーチは「このペースで推移すると今年は年間ベースで過去最多を塗り替える可能性がある」と見ている。

特に苦しい状況にあるのがサービス業だ。特別養護老人ホームなど運営の社会福祉法人友愛会(福岡県行橋市)は人件費を吸収できず債務超過に転落した。水道代の滞納や給与遅配などで従業員が相次ぎ離職したため営業が困難になり、6月に福岡地裁行橋支部から破産開始決定を受けた。そのほか東海地方の物流会社なども破産開始決定を受けた。

要因別で増加率が最も高かったのが「従業員退職」型だ。中核社員の転職などで事業継続に支障が生じたケースで、2.2倍の25件に達した。従業員の確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型は2.1倍の51件、賃金などの上昇により収益が悪化した「人件費高騰」型は21%増の17件だった。

件数では「後継者難」型が最も多い。代表者や幹部役員の死亡、引退などを原因とするもので134件だったが前年同期比で24%減った。「求人難」など雇用情勢を背景とした倒産の増加が目立つ。産業別では接客対応を中心とするサービス業で23%増の74件で最多だ。次いで建設業(39件)、製造業(27件)、卸売業(23件)、小売業(21件)と続いた。

厚生労働省が発表した18年度の有効求人倍率は1.62倍だった。高度経済成長期の1973年度以来、約45年ぶりの水準で推移し、人手不足は深刻さを増している。

人件費は上昇傾向が続く。厚生労働省の審議会は都道府県ごとに定める最低賃金の19年度の上げ幅を全国平均で1時間あたり27円を目安とすることを決めた。10月以降に実施される。

20年4月からは「同一労働同一賃金」制度も始まる。同じ仕事をしていれば正規か非正規かの雇用に関係なく、同じ待遇で報いることになる。商工リサーチは「人件費の高騰が経営を圧迫する流れが続きそうだ」と指摘する(日本経済新聞 2020年1月13日)。

非常に気になる情報です。

後継者難による廃業はこれまでも認められましたが、求人難(従業員の確保が困難)で会社が続かなくなってしまうケースが増えているのは特に気になります。

これまでは考えられないことでした。

しかし、これからは全国的に増加していく傾向だと思います。

人手不足倒産というキーワードが明確に出てきたのは2013年

私の記憶が確かならば、人手不足倒産というキーワードが出てきたのは2013年のことです。

人口減少社会に突入したのは、2000年代後半、或いは2010年代です(統計では2011年とも言われています)。

人口減少社会に突入した以上は、早かれ遅かれそのような時代になることは容易に想像ができました。

しかし、それを切実な問題として捉えている方は決して多くなかったと思います。

私自身が「人手不足倒産」という言葉を明確に認識したのは2013年です。

今から7年前のことです。

これまでの常識からすると、「不景気になれば人が余る」とされていました。

しかし、今後は不景気だろうと人が不足することが常識になるのではないかと思っています。

それほど人口減少の波は大きくなっているのです。

大手企業と首都圏の会社以外は、人が余るというようなことはなくなると思っています。

残念ながら、大手企業は早期退職者を募集しています。

私には企業の社会的責任を棚に上げて早期退職者を募集する正当な理由が見当たりません。

このツケは倍になって返ってくるでしょう。

これを尻目に、中小企業のみなさんは人を大切にする経営を愚直に実践するべきです。

2019年に産まれた子供は87万人

2019年に産まれた子供の数は87万人と過去最も少ないものとなりました。

一方で、我が国には382万社の企業があると言われています(平成26年度経済センサスより)。

2019年に産まれた子供が20数年経って社会に出ようとした時、採用したくても採用できない企業が続出します。

「まあ、今年は仕方ない」と思ったとしましょう。

それが何年も続くのです。

若者が採用しにくい状況は、若者の定着率にも影響を与えます。

若者が入社しても、自分の回りに同世代がいないことは不安を覚えるものなのです。

そして、会社を辞めてしまいます。

それを繰り返すと、会社を永続させる人財が枯渇します。

こうした負のスパイラルに陥ってしまわないように、企業は対策しなければなりません。

いちばんの対策は、常に人を大切にする経営を実践することです。

若者が子供を産み、育てやすい環境を全社一丸でつくりあげていくことです。

賃金も高く、休日も取りやすい会社にしていかなければなりませんが、これは決してできないことではありません。

実際に、そのような経営を実践している企業があるのです。

我が国では、そのようないい会社を増やしていくことが命題です。

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