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2020年1月の景気ウオッチャー調査(街角景気)・・・先行き判断指数が悪化

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

2~3ヶ月後の景気を判断する指数の悪化は2ヶ月連続

内閣府は2020年1月の景気ウオッチャー調査(街角景気)を発表しました。

2~3ヶ月後の景気を判断する指数が前月から3.7ポイント低下したことがわかりました。

悪化は2ヶ月連続です。

この要因として、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への懸念があるようです。

なお、3カ月前と比べた現状判断指数が41.9となり、前月から2.2ポイント上昇しています。

この要因として、消費税引き上げに伴う駆け込み需要の反動が和らぎ、小売関連が大きく持ち直したことなどが寄与したとされています。

内閣府は現状の見方を「このところ回復に弱い動きがみられる」に据え置いています。

以下、情報源として日本経済新聞の記事を引用いたします。

内閣府が10日発表した1月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、2~3カ月後の景気の良しあしを判断する先行き判断指数(DI、季節調整済み)は41.8と前月から3.7ポイント低下し、2カ月連続で悪化した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への懸念が、景気の先行きに対する警戒を強めている。

先行きについて分野別にみると、指数を構成する家計動向、企業動向、雇用がいずれも前の月から悪化した。特に観光業を含むサービス関連が大きく落ち込んだ。新型肺炎の影響で「インバウンドの減少に加え、感染を警戒して国内旅行も減る傾向が出始めている」(近畿の観光型旅館)といった声があった。このほか「間接的に、様々な経済的影響が出てくるとみられる」(北海道の家具製造業)、「国内外の生産活動への影響が懸念される」(東海の輸送業)、「観光関連の仕事が減少し、求人数も減少傾向と予測」(沖縄の求人情報誌製作会社)など、影響の広がりを警戒する声が相次いだ。

調査期間は1月25日から月末で、中国政府が同国の海外への団体旅行を禁止したほか、日本政府が新型コロナウイルスによる肺炎を感染症法で定める「指定感染症」にする方針を閣議決定した時期に重なる。内閣府は先行きについて「新型コロナウイルス感染症の拡大などに対する懸念がみられる」とまとめた。

3カ月前と比べた足元の街角の景気実感を示す現状判断指数(DI、季節調整済み)は41.9と前月から2.2ポイント上昇(改善)した。消費税引き上げに伴う駆け込み需要の反動が和らぎ、小売関連が大きく持ち直したことなどが寄与し、3カ月連続で改善した。もっとも暖冬や新型肺炎に伴う消費の落ち込みを懸念する声も多く、内閣府は現状の見方を「このところ回復に弱い動きがみられる」に据え置いた(日本経済新聞 2020年2月10日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

私は、なるほどなと思う反面、付け加えなければならない点がいくつかあると思っています。

それらについて以下述べていきます。

先行き不透明感も現状の景気悪化も「実質賃金の減少」と「消費増税」の影響が極めて大きい

先行きの不透明感の要因として新型コロナウィルスがあげられています。

確かにこれは大きいとは思いますが、まずは本質を見るべきではないかと思います。

それは、先行き不透明感も現状の景気悪化も「実質賃金の減少」と「消費増税」の影響が根本にあるという点です。

それらがあった上に、コロナウィルスによる懸念があるのです。

これは事実です。

実質賃金が高まっていない上に消費増税が決行されたことについては、なぜか積極的に報道されていないような気がします。

これは、声を大にして言わなければならないことです。

そうしなければ、再び「過ち」が繰り返されるからです。

「実質賃金の減少」と「消費増税」について

先行き不透明感も現状の景気悪化も「実質賃金の減少」と「消費増税」の影響が根本にあるということについて述べます。

私たちの実質賃金が前年よりも減っているという点は、厚生労働省の毎月勤労統計調査で明確になっています。

2019年は1月から12月まで、9月を除くすべての月で前年同月よりも実質賃金が下がっているのです。

2019年は元々景気がいいとは言えない状況で消費増税が実施されたのです。

2019年10月の消費増税が実行される際に、そもそも駆け込み需要すら起きづらい状況だったのです。

上記の記事では「駆け込み需要の反動が和らぎ」とされていますが、疑問を投げかけたいと思います。

では、なぜ実質賃金が高まらないのでしょうか?

それについて以下述べます。

賃金が高まらない最大の要因は大手を中心とした「いいものを安く」のやり過ぎ

賃金が高まらない最大の理由は、我が国全体が「いいものを安く」の価値観にとらわれてしまっているからだと強く感じています。

例えば以下は2017年の結果ですが、原材料費が22%高まっているのに最終財が0.5%しか上昇していないという記事です。

明らかに出るはずの利益が圧迫されています。

「いいものを安く」が加速したことによって、我が国を代表する大手企業ですら目先のことしか考えなくなってしまいました。

それを実現するために、いわゆる人件費を下げようとあらゆる「間違った経営努力」をしてきたのです。

その結果、非正規社員さんが増えました。

協力会社の方々に対しては過度なコストカット要請とさらに高品質なものを要求されるのが当たり前になりました。

このような状況が続いている訳ですから、非正規社員さんも協力会社の社員さんも賃金が高まるはずがありません。

我が国の企業が提供する商品・サービスは、明らかに価格に対してオーバースペックです。

本当に大切なことはそこではないのです。

これは欧米に比べて生産性が低い要因に直結します。

いいものは高くて自然なのです(反対を言えば、なぜ我が国に高級ブランドが少ないのでしょうか?)。

「安かろう、悪かろう」が自然なのです。

景気がいいとは社会全体で金まわりがいいこと

景気がいいという状態を極めてシンプルに申し上げれば、社会全体で金まわりがいいことです。

一部ではありません。

私たち国民の実質賃金が減れば、金まわりを圧迫します。

そこに増税(消費増税など)が加われば、さらに金まわりを圧迫します。

この状況で若者たちが子供を産み育てようとするでしょうか?

それが今の私たちの国の状況なのです。

大手企業が過去最高の利益をあげたとしても、それだけでは景気がいいとは言いきれないのです。

我が国の事業所の99.7%を占める中小企業で働いている方々の実質賃金が高まらない限り、「景気がいい」状態にはならないのです。

これは原理原則だと思います。

大変申し訳ないですが、政治家の先生方は与党も野党も含めてこのことを念頭に置いておかなければならないと思います。

そうでなければ、国民不在の政治は加速していくことでしょう。

忘れてたまるものですか

私たちは嫌なことは忘れられない反面、考えないようにして忘れようとする心理も強く働きます。

もうすでに厳しい状況に慣れてしまい、消費増税したことすら忘れられているかもしれません。

しかし、やはり忘れてはならないのです。

私たち一人一人が確実にできることは、ふたつあります。

ひとつは、選挙に行って一票を投じることです。

もうひとつは、今勤めている会社を良くしていくことです。

社長と社員さんが一丸となっていい会社をつくりあげていくことです。

賃金も良くお休みも取りやすく、もちろん仕事のやりがいも感じられるような会社をつくっていくことです。

そのために価格競争をせず、人財が差別化を実現しています。

また大切なのは、非正規の社員さんや協力会社の社員さんも大切にすることです。

これらはそもそもの企業の社会的責任であると思っています。

こうした会社が増えていけば、世の中のほとんどの問題は解決の方向に向かっていくと思います。

デフレや少子化も。

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