携帯電話の価格・・・世の中全体に再び「いいものを安く」が広がらないように

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

「いいものを安く」は結局自分たちの暮らしを豊かにしない

菅政権が政策の1つとして、携帯電話料金の値下げを打ち出しています。

多くの方が期待しているかもしれませんが、私は懸念していていることがあります。

それは「いいものを安く」の経済が我が国で再加速してしまうのではないかという点です。

それによって、私たち国民全体の賃金がますます高まらなくなってしまうのではないかと思っているのです。

大手携帯会社にはあまたの協力会社が存在していることでしょう。

携帯電話は安くなったけれど、それらの協力会社で働く社員さんの給料が高まらなくなるのならば本末転倒ではないかと思うのです。

いち消費者の立場からすると、安くいいものが買えることはうれしいかもしれません。

しかし、少し冷静に考えれば、それがいかに不自然か気が付きます。

その不自然な経済を続けてきた結果が「私たちの賃金が高まらないこと」になったのではないでしょうか?

もういい加減このような目先のことばかりとらわれた経営はやめるべきだと思います。

「いいものを安く」は企業努力ではない

いい商品やサービスを低価格でお客様に提供する事を企業努力だと思い込んでいる人も多いです。

しかし、厳密にそれが企業努力と言えるのは、その商品・サービスを単独で(自社のみで)生み出している場合だけです。

一般的にひとつの製品ができ、商品としてお客様に購入されるまでには、実に多くの企業の協力が必要になります。

原材料を提供する企業、部品を納入する企業、加工する企業、販売を手伝う企業等様々です。

「いいものを安く」を実現するために、これらの協力会社に「行きすぎたコストカット要請」をすることがあったとしたら、それは正しい企業努力と言えるでしょうか?

「いいものを安く」に貢献している協力会社で働く社員さんの給料は高まりません。

以下は2017年のデータですが、原材料費が22%高まったのに対して、最終財の価格は0.5%しか上がりませんでした。

この21.5%の圧縮の実現には、相当の協力会社の貢献があったことでしょう。

貢献した協力会社の利益が大きく圧迫していることでしょう。

それがそこで働く社員さんの給料にどのような影響を与えるか言うまでもないでしょう。

原材料費が22%高まったのならば、最終財もそれに伴って高くなるべきです。

高くなってしまった商品をいかに販売するかが本来の経営努力なのです。

「いいものを価値ある価格」で売ることが本当の経営努力なのです。

人口減少社会において価格競争をさせてはならない

人口減少社会において確実な経済成長を実現するために必要な事は、価格競争をさせないことだと思います。

理由は単純です。

売上高は客数×客単価からなります。

人口が減っている我が国で、客数を増やすことは至難の業です。

むしろ、客数はどんどん減っていくことでしょう。

そこで客単価を減らしてしまったら、その分、客数を増やさなければなりません。

我が国において、客数を増やすことは非常に困難です。

客数が減っても利益がでるように、客単価を高める努力をするべきです。

最低でも「いいものを安く」から脱することです。

いいものをそれなりの価格で販売することが企業努力

不思議なことに我が国では、車でも、時計でも、ファッションでも、世界に通用する高級ブランドがありません(ちなみに、レクサスはアメリカ(米国トヨタ)で産まれました。)。

機能的な性能は世界でもトップクラスなのにおかしいですよね。

そして、現場で働いている人は、誰もが仕事に誇りをもっているはずです。

ならば、自信を持って「いいものを高く」で提供するべきです。

また、我が国の「おもてなし」のサービスも世界でもトップクラスだと思います。

人が提供するサービスの質は極めて高いと思います。

ところが、それが商品単価に含まれているかと言えば、そうではないのです。

海外のように、チップもないのです。

これもとても不自然だと思います。

私たちはパラダイムシフトが求められていると思います。

「いいものはそれなりの価格」が自然な姿です。

それを販売することが企業努力です。

政府にはふたつのことをお願いしたいです

まとめですが、政府が行うべきことはあらゆる商品・サービスについて、低価格化を防ぐことだと考えます。

それが国民の賃上げの確実な方法です。

また、消費税は残念ながら低価格化を加速させます。

賃金が高まらないのならばなおさらです。

ですから、見直しも検討するべきです。

私は「いいものを安く」の我が国に消費税は適さないと思います。

無理を承知で以下のことをお願いします。

〇大手企業(元請企業)の行き過ぎた価格競争を規制する

〇減税(消費税の見直し)

これが可能になれば日本経済は復活します。

大丈夫でいきましょう!

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