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組織委員会での女性理事の割合を40%にする
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長に橋本聖子氏が選任されました。
会見では就任を決めた理由として、「開催に向け前に進めるためには、私自身が引き受けることが必要、重要」と述べました。
また、組織委員会での女性理事の割合を40%にする等の抱負を述べています。
以下、読売新聞オンラインの記事を引用いたします。
――就任を決めたのはいつで、きっかけは。
「(五輪相から)立場が変わっても開催に向け前に進めるためには、私自身が引き受けることが必要、重要だと思い、決断した」
――組織委の中でジェンダーをどう反映させるか。
「今月内に新たな方向性を提示したい。組織委で女性理事の比率を40%にする。多様性と調和を打ち出し、『タスクフォース(作業部会)』を立ち上げるなどして、IOC(国際オリンピック委員会)やIPC(国際パラリンピック委員会)にも提言したい」
――辞任した森前会長は政治の師だが。
「発言の撤回と謝罪があり熟慮の末に辞任された。スポーツ界に尽力いただいた。アドバイスを頂かなければいけない局面がある」
――スポーツと政治の関係でどう距離をとるか。
「議員は辞職せずとも会長になることはIOCも国も認めている。あとは疑念を持たれないような行動をとっていくべきだと思う」(読売新聞オンライン 2021年2月18日)
様々な問題があります。
様々な利害関係者との調整があります。
アスリートファーストで愚直に進めていただきたいと思います。
島根県の丸山達也知事が県内の聖火リレー中止を検討すると表明したことについて
東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーについて、島根県の丸山達也知事が県内での中止を検討すると表明しました。
この発言に政府は大きな影響を与えられているようです。
特に、自民党竹下派の竹下会長は不快感をあらわにし「知事を呼んで、注意をしっかりしなければならない」と述べています。
以下、情報源としてFNNプライムオンラインの記事を引用いたします。
島根県知事の聖火リレー中止発言に、自民党・竹下派の竹下会長が「注意しなければいけない」と苦言を呈した。
自民党・竹下派 竹下亘会長「島根県知事が『聖火リレーを中止する』とか言い始めて困惑している。知事を呼んで、注意をしっかりしなければいけない」
島根県の丸山知事は17日、県内での聖火リレーを中止する意向を表明した。
衆議院島根2区選出の竹下氏は、18日の派閥の総会で、「知事会でも誰もついてこないのではないか」、「今の日本は、オリンピックに向けて、もう1回体制を作り直そうという空気だ」と述べ、丸山知事を注意する考えを示した(FNNプライムオンライン 2021年2月18日)。
みなさんはどのような感想を持たれますか?
私は竹下会長の発言に驚きました。
そもそも県知事は衆議院議員から「呼び出され」「注意」を受ける立場なのでしょうか?
これは申し訳ないですが、竹下会長の勘違いだと思います。
せめて、「どのような真意なのか話し合いたい」と言えないものでしょうか?
丸山知事の発言は、勇気ある問題提起ではないかと思います。
全国の知事の中には丸山知事と同じ気持ちの方も少なくないのではないでしょうか?
「よくぞ言ってくれた」という方もいると思います。
「意見が言えない」状況こそ大変危険なのです。
丸山知事と竹下会長とどちらが本質をみているでしょうか?
指標を示すこと
「このままでは東京オリンピックの開催は難しいのではないか?」と多くの国民が思っています。
その不安は、感染拡大の推移をみているだけでは払拭されません。
この状況を竹下会長や政府は理解しているのでしょうか?
早急に国や東京都から、どのような条件が満たされれば開催可能で、それ以下ならば中止(或いは延期)という話し(目標)を示すべきです。
それが直前の状況になってもまったく示されないからこそ、丸山知事は中止を検討しているのではないでしょうか?
早速、橋本新会長にはこの問題に取り組んでいただきたいと思います。
「何が何でも開催する」という根性論的な視点ではなくて「どうすれば開催できるか」という視点で考えるべきです。
現段階で「開催するならば無観客で」という方針は決定するべきだと思います。
「男みたいな性格で」
自民党竹下派の竹下会長は、橋本新会長の過去の週刊誌の騒動を擁護する発言をしました。
しかし、それが擁護になっていないと話題になっています。
「男みたいな性格で」という表現が問題になったのではないかと思います。
以下、情報源としてFNNプライムオンラインの記事を引用いたします。
自民党・竹下派の竹下会長は、記者団の取材に対し、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子新会長について、「スケート界では男みたいな性格で、ハグなんて当たり前」などと評した。
橋本氏は、過去、週刊誌にセクハラ騒動を報じられたが、竹下氏は、スケート界はハグすることが当たり前の世界だと持論を述べたうえで、「セクハラと思ってやっているわけではない」などと、橋本氏を擁護した。
竹下氏の事務所は、「正確には、『男勝り』と言いたかったので、訂正する」としている(FNNプライムオンライン 2021年2月18日)。
竹下会長の発言に対して、とても残念な気持ちになります。
そもそも森前会長が女性蔑視の発言で辞任に追い込まれたことを竹下会長はあまり意識していないのではないでしょうか?
竹下会長の事務所から訂正が出ている訳ですから、問題ある発言だったことは明らかです。
先ほどの丸山知事に対する言葉もそうですが、どうも竹下会長は自分自身の問題発言に気が付いていないような印象です。
会社組織でもよくあることですが、ずっと偉い立場にいる人はそれが当たり前になってしまい、自分が問題発言をしていることに気が付かなくなってしまう傾向がみられます。
無意識の思い込み・偏見(アンコンシャス・バイアス)にとりつかれていること自体に気が付かないのです。
先日はそのことについて述べました。
先入観や偏見に凝り固まってしまうことがオリンピック開催のいちばんの障壁かもしれません。
思い切って取るべきでしょう。
政治家の先生方は自分の発言が世の中にどれだけ影響を与えるか理解しているはずです。
どうか慎重に、相手に配慮した発言をして欲しいと思います。
大丈夫でいきましょう!