何のために?・・・聖火ランナーの辞退理由を「諸般の事情」に変更するよう提案

  1. スポーツ

女性は県の事態理由を変更する提案を拒否

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性蔑視発言が原因で聖火ランナーを辞退する方が増えています。

長崎県佐世保市の女性もこのことが理由で辞退しました。

ところが長崎県は辞退理由を「諸般の事情」等に変更するよう提案していたことが明らかになりました。

女性は変更すること拒否しました。

長崎県は森前会長の発言を理由に辞退したことを公表しました。

以下、読売新聞オンラインの記事を引用いたします。

東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗・前会長による女性蔑視(べっし)と受け取れる発言に抗議し、聖火ランナーを辞退した長崎県佐世保市の大学院生の女性(26)に対し、同県が辞退理由を「諸般の事情」などに変更するよう提案していたことがわかった。

女性は、男女共同参画をテーマに研究している。2月24日、県に森氏の発言を理由にランナーを辞退する旨のメールを送信。26日に、県から辞退理由を「組織委員会への不満」や「諸般の事情」に変更するよう提案するメールが届いた。女性は変更を拒否。県は同日、森氏の発言を理由に辞退したと公表した。

県スポーツ振興課は「本人に迷惑がかかることを心配した。圧力や隠蔽(いんぺい)の意図はない」としている。

女性は「変更に応じていれば、抗議の意味を正しく伝えられなかった。理由を隠そうとしているように感じ、残念だった」と話した(読売新聞オンライン 2021年3月2日)。

一体なぜこのようなことが起きたのでしょうか?

「なぜ」を繰り返して本質を追求するべき

こういった時こそ、「なぜ」を繰り返して本質を追求するべきだと思います。

なぜこの女性が聖火ランナーを辞退したのでしょうか?

それは「森前会長の女性蔑視と受け取れる発言」があったからです。

辞退は抗議行動なのです。

ならば、理由は正しくした方がいいと思います。

オリンピック憲章に則るならば、なおさらです。

ではなぜ長崎県スポーツ振興課が女性の辞退理由を「諸般の事情」に変更することを提案したのでしょうか?

その理由を明確にするべきです。

このままでは東京オリンピック・パラリンピック組織委員会や森前会長への「忖度」が優先されたと思われてしまうのではないでしょうか?

男女共同参画を研究しているからこそ

辞退した女性は男女共同参画を研究している方だそうです。

だからこそ、オリンピックの理念や憲章に共感し、聖火ランナーとして走ることを誇りにしていたのではないかと推察いたします。

抗議の意味で辞退することは当然のことでしょう。

辞退の理由を変更する長崎県の提案を拒否したことも当然のことです。

それでは一体、何のために辞退したのかわかりません。

女性は男女平等の重みを理解しているからこそ辞退し、その理由を明確に示すことが重要だと考えているのだと思います。

男女平等の重み

一方、長崎県の対応は、男女平等よりも森元会長や東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に「忖度」をすることの方が優先順位が高いのではないかと思われてしまいます。

ここで、そもそも森前会長が女性蔑視発言によって辞任したのは一体なぜなのかを考えるべきです。

それは男女平等がとてつもなく重要なことだからです。

森前会長が辞任したのは、オリンピック憲章に男女平等が明記されているのにも関わらず、それを順守していないと思われるような発言をしたからです。

この重みを理解していれば、長崎県の対応も違ったのではないでしょうか?

女性にどんな迷惑がかかるのか具体的に示すべき

長崎県スポーツ振興課は「本人に迷惑がかかることを心配した」と説明しています。

ならば、この女性にどんな迷惑がかかるのか具体的に示すべきだと思います。

誰かが「けしからん」と怒るのでしょうか?

誰かが何か圧力をかけるということなのでしょうか?

それこそが女性蔑視の考え方ではないかと思います。

もし何らかの圧力をかけたとすればそれは「パワハラ」であり、許されることではありません。

長崎県スポーツ振興課は「圧力や隠蔽の意図はない」という説明をしています。

しかし、女性は理由を隠そうとしているように感じて残念な気持ちになった訳です。

もしかすると、長崎県スポーツ振興課にも「無意識の思い込み・偏見(アンコンシャス・バイアス)」があったかもしれません。

これは誰もが持っているものです。

ぜひとも取り除いていただき、本当に大切なものは何かを考えていただきたいと思います。

積極的にアンコンシャス・バイアスに気付き、取り除こう

男女共同参画を進めるためには、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み・偏見)に気付いて取り除くこと」がとても重要です。

アンコンシャス・バイアスは誰もが持っているものです。

例えば、学歴や出身校、出身地、血液型等がそうですが、人はどうしても偏ったものの見方をしてしまうものなのです。

まずはこのことを意識する必要があります。

女性蔑視とも取れる発言をする方は、自分が問題になる発言をしたという意識がほとんどありません。

それは「女性はこうだ」という無意識の思い込み・偏見が言葉となって出てしまっているからです。

自身の発言に気付かないため、改善もなかなか難しいという問題があります。

セクハラもパワハラもそのような傾向が認められます。

改善方法ですが、いい会社では常識を疑うことが進められてます。

会社の生産性を高めるためには、男女の格差をなくす取組や、男女共同参画、女性活躍推進が不可欠ですが、その足かせとなるのはこれまでの常識に縛られてしまうことによるからです。

PDCAサイクルひとつとっても、自分の思考の癖や常識を疑う必要があります。

「自分は完璧だ」という思い込みがあると、チェック、改善がおろそかになります。

経営陣は、自らのアンコンシャス・バイアスに気付き、取り除き、女性も男性もモチベーションが高い状態をいかにつくっていくかがマネジメント上のポイントになります。

ぜひとも、積極的に無意識の思い込み・偏見に積極的に気付いて取り除いていきましょう。

それが会社の発展にも、人類の発展にも繋がります。

大丈夫でいきましょう!

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